Vol.78 あめ市の縁起物 ( R5.12.13 文責:原澤)
今年も残すところあと1か月を切りました。今年の10月にオープンした松本市立博物館が、新たな年を迎え、ますます多くのお客様にご来館いただけるよう、本コラムでは縁起の良い資料を紹介したいと思います。
常設展のテーマ「にぎわう商都」では、現在でも行われている松本の新年の風物詩「あめ市」について紹介しています。そこでは、あめ市で販売されていた縁起物「松本だるま」を展示しています。松本だるまは、太い眉が特徴的なだるまです。太い眉は蚕の繭を表現し、「大當」の文字は繭がよく取れるようにとの願いが込められているそうで、養蚕業が盛んだった松本ならではのダルマです。あめ市では、町の子どもたちによって縁起物として売られていました。
現在のような赤いだるまがあめ市で売られるようになったのは戦後からのことで、戦前は、土で作りそれを金色に塗っただるまが売られていたそうです。また、同じような作りであめ市で売られていた金色の恵比寿様と大黒様の土人形も、同テーマで展示しています。この恵比寿様と大黒様の縁起物は貯金箱になるように、中が空洞になって頭の後ろに小銭を入れられる穴が開いています。いかにもお金が貯まりそうな縁起物です。
最後に「にぎわう商都」でひと際目を引く展示物である宝船です。この宝船はあめ市の際、本町5丁目が明治時代から昭和初期にかけて町に飾ったものです。船に乗る七福神人形や帆に描かれた宝尽くしの紋様はいかにも縁起が良いものですが、来年は辰年ということで、宝船の船首にある龍頭にも注目していただきたいです。
来年のお正月は、縁起の良い資料に会いに松本市立博物館にご来館ください。
Vol.77 市民学芸員「七夕の会」のステップアップ講座(文責:本間)
市民学芸員の皆さんで構成される「七夕の会」。
この会では、「松本の七夕」を普及するため、普段より七夕人形づくり講座等を実施しています。(七夕人形づくり講座の様子はVol.044をご覧ください。)
そんな七夕の会の皆さんが、松本の七夕をより深く理解するために、ステップアップ講座を実施しました。
この講座では、前松本市立博物館館長の木下守氏(現:あがたの森文化会館館長)に講師をしていただきました。
初めに、七夕をより深く知るために「史料から見る松本の七夕」や「他県の七夕」について学びました。
次に、ディスカッションを行いました。市民学芸員の皆さんの中には、県外出身者もいます。
県外出身者より「県外にいたときは、七夕の際にお供えをしたことが無かった。松本に来て、お供えをすることを知り驚いた。松本は色々な風習が残っている地域だと思う。」というお話がありました。意見交換をすることで、七夕についてより知識を深めることが出来たと思います。
「七夕の会」の皆さんは、現在も公民館等で七夕人形づくり講座を開催し、活躍しています。既に活躍している皆さんですが、さらに知識を深めるためにステップアップ講座を企画・開催しました。
市民学芸員の皆さんのそのような姿勢から、私も日々「主体的に学び発信することの大切さ」を学んでいます。ステップアップ講座で学びを深めた皆さんの、今後の活動にも、こうご期待ください。
Vol.76 カメラが手放せない ( R5.11.7 文責:内川 )
10月のある日、少し遅めの出勤中、博物館近くの民家前の植込みに大型のカマキリを見つけました。
カマキリの仲間は山と自然博物館のあるアルプス公園でもよく見かけますが、地面から程よい高さ、開けて平らな状態という写真の撮りやすい状態で出会うチャンスは珍しいです。
これは「あの構図」の写真を撮るしかない!
という訳で、指でつついて威嚇のポーズをパシャリ。
本州にいる大型のカマキリは2種類。オオカマキリとチョウセンカマキリですが、正確に見分けるには前脚の基部や後翅の色を確認しなければなりません。 このカマキリは付根が黄色で翅が黒なのでオオカマキリです(チョウセンカマキリは付け根がオレンジで翅は半透明)。このポーズだとその両方を確認できます。
撮影のために出かけない日でも、思いがけないところでシャッターチャンスは訪れるもの。 最近はスマートフォンのカメラ性能も向上しているとはいえ、中々カメラが手放せません。
Vol.75 松本銭鋳造ワークショップ準備中 (R5.10.24 文責:宮下)
松本市立博物館の3階常設展示室で、江戸時代に使われていた当時のお金を展示しています。「寛永通宝松本銭」という名で展示しているこの古銭は、当時全国で流通していたお金ですが、展示してある資料はちょっと変わったところがあります。製作途中のものや失敗作が見られるのです。実は、松本には銭座という寛永通宝を鋳造する場所があったため、通常では見られない失敗作などが残っています。
当館では、松本で作られたこの松本銭を石こうで鋳造するというワークショップを準備中です。元になる資料を立体的に計測して作られた原型を使って型を作り、この型に水で溶かした石こうを流し込むことで松本銭の鋳造を体験するというものです。
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展示品と同じ大きさだと壊れやすいため、製作品は一回り大きくしていますが、細かい凹凸などは忠実に再現され、展示しているものとほぼ同様の松本銭を手にすることができます。また、固まった石こうには、色を塗ることができるので展示品と同様の見た目にすることも可能です。
10月21日には、来館した地域の子どもたちや保護者の方々にこの鋳造体験にチャレンジしてもらいました。開いた型の中からキレイに固まった松本銭が現れた際の嬉しそうな参加者の顔が印象的でした。また、出来上がった松本銭への色付けでは、黄色やブロンズ色を用いて自分だけの松本銭作りが見られるなど、想像力豊かに取り組んでいる姿が見られました。
一方、型の中にしっかり石こうが入らず形にできなかった方も出るなど、課題も見られました。今後も準備を重ね、松本市立博物館ならではの体験をお楽しみいただけるよう取り組んでいきます。
令和5年度新博物館特別展 「至極の大衆文化 浮世絵 ―酒井コレクション―」【開催終了】
1 特別展概要
国内外から高い評価を受け、現代では芸術作品として多くの人を魅了している浮世絵。しかし、江戸時代には庶民から広く親しまれる大衆文化でした。
浮世絵が誕生した江戸時代、その主たる購買層は庶民でした。そのため、庶民にとって身近で親しみやすく、可愛らしさや面白さも含んだ多様な作品が生み出されていきました。そんな浮世絵を制作していたのも彫師や摺師といった一般の職人たちでした。浮世絵はまさに庶民が作り、庶民が育てあげた「大衆文化」であったといえます。
本展では、日本三大コレクションの一つといわれる日本浮世絵博物館所蔵の「酒井コレクション」を展示します。江戸時代の庶民が作り上げた「至極の大衆文化」浮世絵の素晴らしさを感じてください。
2 会期
令和6年1月13日(土)~3月3日(日)
【前期】令和6年1月13日(土)~2月4日(日)
【展示替】令和6年2月5日(月)~2月9日(金)
【後期】令和6年2月10日(土)~3月3日(日)
3 開館時間
午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
4 閉室日
毎週火曜日、展示替え期間(令和6年2月5日(月)~2月9日(金))
5 会場
松本市立博物館 2階特別展示室
6 観覧料
⑴ 特別展単独券
ア 大人(18歳以上) 1,000円
イ 大学生等 600円
ウ 団体料金【大人(18歳以上)】 800円
エ 団体料金【大学生等】 400円
⑵ 常設展・特別展セット券
ア 大人(18歳以上) 1,200円
イ 大学生等 800円
ウ 団体料金【大人(18歳以上)】 1,000円
エ 団体料金【大学生等】 600円
7 展示資料
8 主催
松本市立博物館
9 特別協力
日本浮世絵博物館
10 関連事業について
⑴ 「日本浮世絵博物館」と「松本市立博物館」の両館で、観覧料の相互割引を実施します。
※大学生以上のみ対象、100円割引
※ 「至極の大衆文化 浮世絵 ―酒井コレクション―」開催期間(令和6年1月13日~3月3日)のみ対象
⑵ 「日本浮世絵博物館ミュージアムショップ まつもと伊勢町店」連携
松本市立博物館の特別展チケットを提示すると、ポストカードをプレゼントします。
まつもと伊勢町店住所:中央2丁目3-25
⑶ ギャラリートーク【開催終了】
ア 内容:市立博物館学芸員によるギャラリートークを実施します。
イ 日時:会期中土曜日の午後2時~
ウ 料金:特別展観覧料
⑷ 講演会「浮世絵の魅力と楽しみ方」【開催終了】
ア 内容:日本浮世絵博物館学芸員・五味あずさ氏より浮世絵の魅力と楽しみ方についてお話いただきます。
イ 日時:1月21日(日)午後1時30分~3時
ウ 料金:無料
エ 講師:日本浮世絵博物館学芸員 五味 あずさ氏
オ 会場:市立博物館 講堂
カ 定員:80名
キ 申込み:LoGoフォーム(下記URL)よりお申込みください。
https://logoform.jp/form/N7tm/375588
※令和6年1月14日(日)までにお申込みください。
⑸ キャンドルナイト【開催終了】
ア 内容:江戸時代は蝋燭を灯りとして生活していました。そんな江戸時代の明るさを「行燈」で再現します。
イ 日時:1月26日(金) 午後5時~8時
ウ 料金:無料
エ 会場:市立博物館 ポケットパーク
⑹ 和紙の「行燈」作り講座【開催終了】
ア 内容:キャンドルナイトに展示する、和紙を使用した行燈を制作します。
イ 日時:1月20日(土) 午前9時~12時
ウ 料金:500円
エ 会場:市立博物館 会議室2、講堂
オ 定員:10組
カ 対象:小学生以上(小学生は保護者同伴)
キ 講師: 松本市地球温暖化防止市民ネットワーク
ク 持ち物:筆記用具、飲み物
ケ 申し込み:LoGoフォーム(下記URL)よりお申込みください。
https://logoform.jp/form/N7tm/402882
※令和5年12月24日(日)までにお申し込みください。
⑺ 江戸のおもちゃ作り講座【開催終了】
ア 内容:江戸時代のおもちゃである「極楽とんぼ」「カラクリ屏風」「立体知恵の輪」を作ります。
イ 日時:2月4日(日) 午後1時30分~4時30分
ウ 料金: 無料
エ 講師:松本市地球温暖化防止市民ネットワーク
オ 会場:市立博物館 会議室2、講堂
カ 定員: 子ども10名まで
キ 対象:小中学生(保護者同伴)
ク 持ち物:筆記用具、飲み物
ケ 申し込み:https://logoform.jp/form/N7tm/421224
※令和6年1月21日(日)までにお申し込みください。
⑻ 浮世絵信州名所めぐり旅【開催終了】
ア 内容:信州の風景を描く浮世絵の中の名所を探索します。学芸員解説のもと、バスで各所を回ります。
イ 日時:2月25日(日)午前9時~午後4時30分
ウ 料金:1000円(昼食代は各自ご用意ください。)
エ 講師:市立博物館 学芸員
オ 集合場所:市立博物館 ポケットパーク
カ 定員:15名
キ 申し込み:LoGoフォーム(下記URL)よりお申込みください。
https://logoform.jp/form/N7tm/378093
※令和6年2月18日(日)までにお申し込みください。
⑼ 永谷園のお茶漬け浮世絵カード展示
ア 内容:永谷園のお茶漬けも浮世絵も、ともに庶民の暮らしの中で愛されてきたものです。そんなお茶漬けに入っている東海道五十三次のカードを博物館で展示します。また、過去にお茶漬けに入れていた葛飾北斎のカード等についても併せて展示します。
イ 期間:浮世絵展 開催期間中
ウ 会場:市立博物館 図書情報室
⑽ 浮世絵で遊ぼう!【開催終了】
ア 内容:浮世絵に描かれている玩具絵を体験する講座です。今回は、浮世絵から多くのパーツを切り抜き、立体的に組み立てる「立板古」を体験します。
イ 日時:1月14日(日) 午後2時~4時
※令和5年12月17日(日)にも開会前イベントとして実施します
ウ 料金:500円
エ 講師:市立博物館 学芸員
オ 会場:市立博物館 講堂
カ 定員:10名
キ 対象:小学生以上(小学生は保護者同伴)
ク 持ち物:はさみ
ケ 申し込み:LoGoフォーム(下記URL)よりお申込みください。
https://logoform.jp/form/N7tm/375566
※令和5年12月17日(日)開催のものは12月10日(日)までにお申し込みください。
※1月14日(日)開催のものは1月7日(日)までにお申し込みください。
⑾ 浮世絵の摺り体験講座【開催終了】
ア 内容:浮世絵の彫り・摺りの実演と摺り体験を行います。
イ 日時:2月10日(土)13時30分~16時30分
2月11日(日)9時~12時、13時30分~16時30分
2月12日(月・祝)9時~12時、12時45分~15時10分
ウ 料金:2,000円
エ 講師:匠木版画工房 朝香 元晴氏
オ 会場:市立博物館 講堂・交流学習室
カ 定員:各20名
キ 対象:小学生以上(小学生低学年以下は保護者同伴)
ク 服装:汚れてもいい服装でお越しください
ケ 申し込み:LoGoフォーム(下記URL)よりお申込みください。
https://logoform.jp/form/N7tm/375656
※令和6年2月4日(日)までにお申し込みください。
⑿ 浮世絵の絵本を作ろう!【開催終了】
ア 内容:イラストレーターが書いた絵本の線画に色を塗り、オリジナル絵本を作る講座です。
イ 日時:1月28日(日)午前9時~午前11時
ウ 料金:500円
エ 講師:絵本作家 まつした さゆり氏
オ 会場:市立博物館 交流学習室
カ 定員:20名
キ 対象:5歳以上(小学生以下は保護者同伴)
ク 申し込み:LoGoフォーム(下記URL)よりお申込みください。
https://logoform.jp/form/N7tm/375654
※令和6年1月21日(日)までにお申込みください。
⒀ 浮世絵メイク講座【開催終了】
ア 内容:以下の期間中に、浮世絵展のチケットの半券を持っていろはに行くと和風メイクをし、浮世絵顔出しパネルで写真撮影ができます。
イ 期間:1月28日(日)、2月4日(日)
ウ 料金:無料
エ 講師・場所:和装いろは(大手4-1 ナワテ通り商店街)
オ 対象:中学生以下(小学校低学年以下は保護者同伴)
⒁ 親子で楽しむ版画講座【開催終了】
ア 内容:修正液を用いた新しい版画です。ぜひ親子でお楽しみください。
イ 日時:2月18日(日) 午後2時~4時
ウ 料金:500円
エ 講師:版画家 田嶋 健氏
オ 会場:市立博物館 交流学習室
カ 定員:10組
キ 対象:小学生以上の親子
ク 服装:汚れてもいい服装でお越しください
ケ 申し込み:LoGoフォーム(下記URL)よりお申込みください。
https://logoform.jp/form/N7tm/375655
※令和6年2月11日(日)までにお申し込みください。
学芸員コラムについて
学芸員が博物館や松本市に関する様々なコラムを投稿します。
バックナンバー一覧はこちら
講演会「水都・信州」をめざした信大クリスタルの挑戦~水をキレイにする化学~
松本市立博物館開館特別展「まつもと博覧会」の開催に合わせて、以下の講演会を開催いたします。
日時
令和5年11月4日(土) 午後1時30分~3時00分(予定)
内容・講師
演題:『水都・信州』をめざした信大クリスタルの挑戦~水をキレイにする化学~
講師:手嶋 勝弥 氏(信州大学先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所 教授)
会場
松本市立博物館 講堂
参加料
無料
定員
80人(要予約・応募多数の場合は抽選)
お申込み
こちらのお申し込みフォームからお申込みください。
お問合わせ
松本市立博物館
℡:0263-32-0133
FAX:0263-32-8974
Vol.074 新博物館オープン (文責:高木 R5.10.10)
10月6日、新博物館開館記念式典~オープニングセレモニー~が行われました。会場はエントランスホール1階と、2階の図書情報室を含む吹き抜け空間です。椅子を並べた式典ではなく、参加者全員で開館の喜びを自由に楽しく分かち合うため様々な工夫が凝らされました。
約150名の招待者に松本市梓川産のリンゴジュースがふるまわれ、パーティームードの中、館内や3階常設展示室などを見学してもらいました。
記念スピーチの中でアソシエイトプロデューサーのおおうちおさむさんが、「学芸員が頑張って作り上げたものを、デザインの力で3倍にも4倍にも素敵にして提示いきたい」とおっしゃってくださったこと、本当に心強く感じました。
その後、今回のオープニングレセプションの目玉である、日本画家として世界で活躍する福井江太郎さんのライブペインティングが始まりました。外からも見えるように設えたエントランスの会場で3500㎝×2150㎝の和紙に墨と手だけで描いていきます。福井さんの身体全体が躍動し、墨をつけた指先がすばやく動くにつれ、白い紙の上に竜が現れていきます。「画竜点睛(がりょうてんせい)」、福井さんの指で竜の目が描き入れられた時、まさに、新博物館にも命が宿ったような感覚がありました。
できあがった竜の絵のタイトルは「永(えい)」、末永く博物館の守り神となるように命名してくださました。
「まつもと博覧会」開幕のテープカットも斬新です。現代アーティストの中島崇さんの作品として入口の四方に張られたテープが、臥雲市長たちの手によってカットされると、テープがぱしゅんと飛ぶように美しく開いていきました。
翌日7日のグランドオープンでは多くの人が来館して賑わい、蟻ケ崎高校書道部のパフォーマンスや、地元の方々による伝統芸能などが祝賀行事として披露されました。
今後もオープニングイベントが計画されていますので、ご期待ください。
現在開催中の特別展については次回のコラムで紹介する予定です。
Vol.073 常設展示ガイド講座(R5.10.3 文責:武井)
令和5年6月から月1、2回の頻度で実施してきた「常設展示ガイド養成講座」が、9月23日の発表会をもって終了しました。
発表会では複数のグループに分かれて、グループごとに展示室を回りそれぞれのガイドを発表していただきました。
自身の得意分野を深堀りしてオリジナルガイドを展開される方、ガイド練習に先立って複数パターンの台本を用意された方、より分かりやすいガイドのために特製の手持ち資料を使用される方、地元の方しか知らないようなニッチな情報を披露される方などなど…多くを学ばせていただくと同時に、皆さんの熱意に圧倒されてしまいました。
開館後は、講座を受講された市民の方が、不定期で常設展示のガイドとして活躍される予定です。
このガイドを通じて、松本市立博物館という場所が住む場所や世代を超えたコミュニケーションの場となることを心から期待しています。
Vol.72 心をこめて準備中 ~常設展示室~ ( R5.9.26 文責:吉澤 )
新館オープンまで残すところあと2週間を切った松本市立博物館。3階の常設展示室では、展示の最終調整が着々と進められています。
常設展示室は松本の魅力を資料とともにとことん紹介する、博物館の「顔」ともいえるエリアです。オープンに向けて展示資料やキャプション、照明を細かく調節し、クリーニングを念入りに行います。
資料やキャプションの細かな位置を調節しています。大切な資料たちを取り扱う、緊張感が漂う作業です。
展示の「資料の見せ方」も大切です。配置に違和感がないか、資料や解説が見づらくないか、複数の職員の目で何度も確認します。
たくさんの方にしっかり見てもらいたいから…。ケースの小さな汚れも丁寧に拭き取ります。
来館された方々が、貴重な資料たちに惹き込まれながら松本の魅力にも触れられる…常設展示室がそんな素敵な空間になるよう、最後の最後まで気を抜かず、作業に取り組んでまいります!
また、常設展示をご覧の際は、ぜひこの展示解説シートもお供にご巡回ください!
パネルやキャプションとは異なる切り口から、展示をさらに深掘りします。
おとなも子どもも楽しめるよう、様々なトピックを用意しました。常設展示室で皆様に読んでいただける日を心待ちにしております!