Vol.082 浮世絵展 展示作品紹介 ( R6.2.9 文責:本間)

現在、松本市立博物館では開館記念第2弾特別展として、「至極の大衆文化 浮世絵 ―酒井コレクション―」を開催中です。

本展覧会は3月3日(日)まで開催します。

現代では国内外で芸術して高く評価されている浮世絵。しかし、江戸時代には大衆文化として多くの庶民に親しまれていました。そのため、可愛らしくて面白く、親しみやすいものが描かれています。
江戸時代の人々と同じ目線から見ることで、浮世絵の魅力を再認識して欲しいと思い、「大衆文化」というテーマで展示を企画しました。

展示作品は、日本浮世絵博物館(松本市島立)の「酒井コレクション」を借用しました。これは、日本三大浮世絵コレクションの一つといわれる貴重なものです。
ここでは、展示資料の一部を紹介します。

1 東洲斎写楽「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」

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三代目大谷鬼次演じる江戸兵衛が、前のめりの姿勢で見栄を切る場面。写楽の作品の中でも、よく知られています。皆さんも見たことがあるのではないでしょうか。
2月19日までの展示ですので、お早めにお越しください!

 2 歌川国芳「桜下衝立に倚る美人図」

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2月21日以降に展示する、歌川国芳の肉筆画です。肉筆画とは絵師が直筆で描いた1点ものであり、希少価値が高い作品です。

 3 月岡芳年「猫鼠合戦」

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猫と鼠の対決を合戦に見立てたシリーズのうちの一図。

上図では、鼠が犬張り子に乗って猫と戦います。猫は犬が苦手で、恐れている様相が見受けられます。下図では、猫の仕掛けにかかってしまった鼠たちの様子が分かります。(3月3日まで展示予定)

 4 歌川芳藤「小猫をあつめ大猫とする」

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「寄せ絵」と呼ばれる作品。大勢の猫が集まって、一匹の猫を形成しています。
本作品以外にも、寄せ絵を何点か展示中です。ぜひお越しいただき、現物をご覧ください。
(3月3日まで展示予定)

ここで紹介したのはほんの一部であり、面白くて可愛らしい作品を多数展示しています。
皆様のご来館をお待ちしております!