Vol.086 第4回博物館まつりを開催しました(R6.4.26 文責:武井)
令和6年3月17日、第4回博物館まつりが開催されました。
博物館まつりとは、松本市立博物館やその分館を母体として活動されている市民の皆さんによる成果発表イベントです。
新博物館が開館してから初めての博物館まつりということもあり、博物館まつり実行委員会の皆さんを中心に試行錯誤しながら準備が進められてきました。
今回は、博物館まつり当日の賑わいをご紹介します。
1 まる博deウォーキング
「城下町の名残を探しに行こう」をテーマに、松本城の南東コースと北コースに分かれ、2時間半ほどのウォーキングを実施しました。
どちらのコースもほぼ定員いっぱいのお申し込みをいただき、大所帯でのウォーキングとなりました。
同行した学芸員は、「予定時刻ぴったりに博物館に帰ってこられてすごい!」と、市民学芸員の皆さんによる手慣れたガイドに驚いていました。
2 ワークショップ
今回の博物館まつりでは、市民学芸員オリジナルワークショップの「七夕人形・カータリ人形ワークショップ」、「松本だるま大當ワークショップ」の2つと、友の会主導で講師をお招きした「竹細工ワークショップ」を実施しました。
いずれのワークショップも好評で、竹細工ワークショップは満員御礼、七夕人形・カータリ人形、松本だるま大當も大勢のお客様にお越しいただき、準備していたキットが午前中に終了してしまったものもありました。
反省会では、「もっとワークショップを増やして、たくさんのお子さんに来てもらいたい」という意見が出ました。次回の博物館まつりではもっとたくさんのワークショップをお楽しみいただけるかも…?
3 報告会・ギャラリートーク
市民学芸員の皆さんによる調査研究の成果発表を行いました。今回、報告会・ギャラリートークの形で成果発表したのは犀川通船グループ、化石グループ、まつもと六地蔵調査会の3グループです。
反省会では「もっと会場の皆さんと意見交換する時間を設ければよかった」「どうすればより多くの人に関心を持ってもらえるのか、考えるのが難しい」といった反省が出ましたが、いずれも次回の発表会を見据えた前向きな意見でした。
「想像以上に多くの方にお越しいただいて嬉しかった」という感想もあり、今後の調査研究や発表に向けて大きな活力となったのではないでしょうか。
4 戦争紙芝居読み聞かせ
2階の図書情報室において、戦争紙芝居のレプリカ展示、関連絵本の展示等と合わせて、友の会の皆さんによる戦争紙芝居の読み聞かせが行われました。
戦時中、軍の宣伝のために作られた紙芝居で、内容は子ども向けですが、「大人の参加者が多かったのが印象的だった」という感想が反省会で出されました。
展示しているレプリカや絵本をじっくりと読むお客様の姿も多くみられました。
5 常設展示クイズ
友の会の皆さんオリジナルの常設展示クイズを実施し、解答者にはオリジナルの松本藩主家紋缶バッジをプレゼントしました。
準備していた缶バッジはほぼすべてなくなりましたが、中でも松平氏の葵紋と、石川氏の笹竜胆紋が人気だったようです。「ドラマの影響で石川氏が人気だろうから、多めに作っておこう」という友の会の推測が見事当たった形となりました。
6 ポスター展示
市民学芸員の皆さんによる調査・研究の成果や、友の会の皆さんによる活動紹介を、ポスター展示にて発表しました。
今回ポスター展示を実施したのは、犀川通船グループ、化石グループ、お蚕組、七夕人形グループ、戦争紙芝居グループ、城下町町名の会、まつもと六地蔵調査会、友の会古文書部会の8グループで、ポスターデザインやレイアウト等も各グループが一から検討し、展示しました。
ポスターを観覧されているお客様にお声がけして解説をしたり、アンケート調査を実施したり、実物資料も一緒に展示したりと、各グループごと特色のある展示となりました。
7 展示解説
松本市立博物館の常設展示および歴史の里の館内で、ガイドツアーを実施しました。
展示ガイドは日常的に実施していただいていますが、まつり当日は集合時間を設定し、いつもよりもじっくりと時間をかけたガイドを行っていただきました。
参加者の出身地によって解説をカスタマイズしたり、参加者のその日の予定を鑑みて内容を調整したりと、熟練のガイドさんたちによる贅沢なガイドとなりました。
以上、第4回博物館まつりの様子をざっくりと紹介いたしました。
手探りで進めた部分もありましたが、当日は大きなアクシデント等もなく、新博物館が開館して初めての博物館まつりということあり、たくさんのお客様にお越しいただくことができました。
しかし、反省会では「次回はもっと多くの人に来てもらうために広報に力を入れたい」、「こどもにたくさん来てもらうためには開催時期も検討したほうが良いのでは」等々、次回に向けた反省点や改善点もたくさん出されました。
向上心を忘れず、常に良いものを作り上げようとする皆さんの姿勢に、私も気が引き締まる思いです。
今年も開催のお知らせができるよう準備を進めてまいります。第5回博物館まつりをお楽しみに!