夏の昆虫観察会「幸せの青いハチを探そう!」を開催しました。

8月6日に「幸せの青いハチを探そう!」を開催しました。
2種類の青いハチが観察できました。ご参加の皆様、ありがとうございました。

観察したハチ(過去の写真)

オオセイボウ

メタリックブルーが特徴のオオセイボウ

アオスジハナバチ

腹部に青い模様があるアオスジハナバチ

キアシナガバチ

東屋に巣を作っていたのはキアシナガバチ

コアシナガバチ

キアシナガバチにくらべ小柄なコアシナガバチ

キイロスズメバチ

ヤブガラシにはキイロスズメバチが蜜を舐めに来ていました

ハキリバチ

ハキチバチの仲間は花粉を腹部に付けて運搬します。木の穴などに切り取った葉で仕切りをして巣を作ります。

キスジツチバチ

地面の中のコガネムシなどの幼虫を狩るツチバチ(写真:キオビツチバチ♂)

オオシロフクモバチ

クモバチの仲間はクモを狩って幼虫のエサにします(写真:オオシロフクモバチ)

 

 

 

 

その他:トックリバチ、セイヨウミツバチなど

観察会の様子

出発前の解説

出発前の解説

クズに来たハチを観察

クズに来たハキリバチを観察

オオセイボウを捕まえて観察

オオセイボウを捕まえて観察

 

 

展示紹介:松枯れ材を活用したエレキギター

展示の様子

市内で生産されたアカマツギター。松本市はギター生産量日本一です。

アカマツは、松本市の「市の木」にも指定される、市民にとって馴染み深い樹木ですが、近年、市内では松枯れの被害が深刻化しています。松枯れの被害にあった木材は有効活用されず放置されたり、焼却処分されたりすることがほとんですが、市内の企業がエレキギターの材として有効活用する取組みを行っています。そのギターの1つが松本市に寄贈されました。人と自然の関わり、木材の利用を伝える資料として、山と自然博物館で展示中です。

松本産アカマツ・ギタープロジェクトとは?

市内のギター製造会社、(株)ディバイザーでは、松枯れにより止むを得ず伐採したアカマツを用いたエレキギターを作り、販売しています。きっかけは、社員が市内の山林で、松枯れ被害の対策に携わったことでした。 「松枯れ被害など、地域の環境に関心を持つきっかけをつくりたい」という想いから、通常はギターに使用しないアカマツ材の、しかも松枯れ被害にあった取扱いの難しい木材を用いて、試行錯誤の末に完成させました。通常は避ける木材の節や虫食いの跡をデザインに取り入れ、松枯れ材によく見られる青みがかった染みをあえて生かした塗装を施すことで、個性的な印象の「アカマツギター」が完成しました。

松枯れとは

健康なマツが急激に枯れていく病気です。原因は線虫という小さな生物(マツノザイセンチュウ)の寄生により、根から吸い上げた水を通す仮道管が詰まってしまうことです。この線虫は、マツノマダラカミキリの体内にいて、カミキリがマツの新葉をかじると、そこからマツに感染・増殖します。そして枯れたマツにカミキリが産卵し、翌年の初夏には線虫に寄生された新成虫が羽化します。この線虫は、従来日本にはいませんでしたが、外国からの輸入木に寄生しており、そこからマツノマダラカミキリに寄生したといわれています。

マツノマダラカミキリ

マツノマダラカミキリ

 

 

アルプス公園の自然:カマキリモドキ

ヒメカマキリモドキ

ヒメカマキリモドキ Mantispa japonica

三角形の頭、長く伸びた胸部、鎌状になった前脚…カマキリと共通した特徴を持ったこの昆虫は、カマキリモドキと呼ばれている。分類としてはアリジゴクで知られるウスバカゲロウに近い完全変態昆虫で、不完全変態のカマキリとは縁遠い。大きさや色合いもカマキリとは全然違っていて、むしろハチに擬態しているのではないかとも言われている。それでもこれほどの共通点を持つのは「前脚を使って獲物を捕食する」という目的のための収斂進化の賜物だ。

夜の灯火に集まってくるのを探す以外では見つけるのが中々困難な昆虫だが、写真の個体は出勤時に車の中に飛び込んでくるという思いがけない出会いをした。車内の写真ではそれっぽくないので、近場の葉の上に移すという若干のズルをしている。いつどんなチャンスがあるか分からないので、中々カメラは手放せない。

夏の昆虫観察会「国蝶オオムラサキを見よう!」を開催しました。

7月2日に「国蝶オオムラサキを見よう!」を開催しました。ご参加のみなさま、ありがとうございました!

観察の記録

観察結果

観察したチョウ(過去の写真)

オオムラサキ

オオムラサキ

テングチョウ

鼻にみえる部分が長いテングチョウ

ジャノメッチョウ

蛇の目模様が特徴のジャノメチョウ

モンキチョウ

メスには白いものがいるモンキチョウ

オナガシジミ


ミドリシジミの仲間のオナガシジミ。すぐにいなくなってしまったので観察できた人はすくなかったかもしれません。

ミヤマカラスシジミ

日本固有種のミヤマカラスシジミ。各地で数を減らしていますが、アルプス公園ではよく見られます。

観察会の様子

森の入口広場に集合

森の入口広場に集合

オカトラノオで吸蜜するミヤマカラスシジミを観察

オカトラノオで吸蜜するミヤマカラスシジミを観察

見事オオムラサキを捕まえたお子さんが!

見事オオムラサキを捕まえたお子さんが!

捕まえたオオムラサキで翅の色を間近で観察

捕まえたオオムラサキで翅の色を間近で観察

食樹のエノキを観察

食樹のエノキを観察

 

アルプス公園の自然:アリスアブの仲間

コマチアリスアブ雌

メス

コマチアリスアブ雄

オス。メスに比べ複眼が大きい。

博物館前の広場で、金色に輝くアブを複数見つけた。アリスアブというアブの仲間だ。「アリス」という文字をみると何だか可愛らしい印象を受けるが、漢字で書くとすると「蟻巣」で、アリの巣の中で成長するアブの仲間である。

アリスアブは見た目が似た種が多いが、腹部の模様と、寄主であるクロヤマアリFormica japonicaの巣が周辺にあることからコマチアリスアブMicrodon murayamaiだと思われる。

幼虫はドーム型の面白い形をしていて、アリの幼虫や蛹を食べて成長する。一度くらいは見てみたいと思っているのだが…

コマチアリスアブ交尾

交尾

巣の上でホバリングする雌

産卵のタイミングをうかがっているのか、アリの巣の近くにいたり、巣の上でホバリングするメスが観察できた。

 

初夏の野鳥観察会を開催しました

 5月14日に野鳥観察会を開催しました。ご参加の皆さま、ありがとうございました。

姿を見た鳥

キビタキ

木々の間にいて、なかなか姿を見つけにくいキビタキ。今回の観察会では見やすい場所でじっくり観察できました。

アマツバメ

天気があまりよくない日でしたが、雨の日にみられることから名前がついたとされるアマツバメが観察できました。

イワツバメ

イワツバメ

カワラヒワ

カワラヒワ

シジュウカラ

シジュウカラ

ヤマガラ

ヤマガラ

エナガ(幼鳥)

エナガ(幼鳥)

 

そのほか姿を見た鳥:トビ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、ホオジロ

鳴き声を聞いた鳥

センダイムシクイ、コゲラ、アオゲラ、メジロ

観察会の様子

双眼鏡の使い方

出発前に双眼鏡の使い方を学びました

ウスバシロチョウを観察

鳥以外にもウスバシロチョウを観察しました。

 

 

「春の自然観察会」を開催しました!

4月16日に「春の自然観察会」を開催しました。ご参加のみなさま、ありがとうございました。

観察した植物

フキ

フキノトウが成長したフキの花。

ヤマエンゴサク

ヤマエンゴサク

カキドオシ

カキドオシ。垣根をつきぬけてくるほど伸びることから「垣通し」と名がついた。

ジュウニヒトエ

ジュウニヒトエ

ムラサキケマン

ムラサキケマン。ウスバシロチョウの食草。

ニワトコ

ニワトコ。漢字で「接骨木」と書き、骨折の薬に使われたためとされる。

 

そのほかミヤマウグイスカグラ、イカリソウなど

観察した動物

ヤマガラ

人に慣れたヤマガラが近づいて来ました。

コツバメ

春にしか見られない蝶・コツバメ。気温があまり高くないためか動かず、じっくり観察できました。

 

 

そのほかセンダイムシクイのさえずり、テングチョウなど

観察会の様子

タンポポの違いを観察

セイヨウタンポポと在来のタンポポ(シナノタンポポ)の違いを観察しました。

道端のスミレを撮影

道端に生えたスミレを撮影。

ヤマブキを観察

ヤマブキを観察

 

 

松本城にやってきた珍客2:トモエガモ

トモエガモが今年も松本城にやってきました。

トモエガモ雌松本城

トモエガモ メス

トモエガモ雄松本城

トモエガモ オス

トモエガモはオスの顔の模様が巴模様に見えることから名づけられたカモで、環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
ここ数年は全国的に記録が増えているらしく、松本城でも一昨年、昨年とオスを続けて記録していましたが、今年はメスがはじめてあらわれました。
メスはコガモのメスに色も大きさも似ていますが、くちばしの付け根にある白い班で見分けることができます。
(余談ですが今年の松本城はコガモが極端に少ないです。)

松本城であまり見かけないカモは、オスが単独でいることが多く、数日でいなくなってしまうことがほとんどです。
今回のトモエガモはつがいのためか(といってもあまり近くにいないのですが)、1週間ほど前から滞在しているようです。
このまましばらく観察できると嬉しいですが、はたしてどうなるでしょうか。

「冬の野鳥観察会」を開催しました。

 あまり天候が良くない中でしたが、2月5日に野鳥観察会を開催しました。ご参加の皆さま、ありがとうございました。

姿を見た鳥

ルリビタキ

青く綺麗なオスのルリビタキ

ルリビタキ(メスタイプ)

ルリビタキのメスや若いオスはこんな色です

ツグミ

単独でみかけることが多いツグミが並んでいました

エナガ

エナガが群れで移動する様子を観察できました

ミヤマホオジロ

黄色が特徴のミヤマホオジロ。観察会では初記録。

ホオジロ

ホオジロは一年を通して公園で見られます。

アトリ

広場にはアトリの大群がいました。

シメ

シメ。高い位置でよく見られませんでしたが、太く短いクチバシが特徴です。

 

そのほか姿を見た鳥:トビ、ハシブトガラス、コゲラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ジョウビタキ

鳴き声を聞いた鳥

カケス、イカル

松本城にやってきた珍客:アメリカヒドリ

冬になると松本城の濠に様々なカモが見られますが、このたび珍客がやってきました。アメリカヒドリです。

松本城アメリカヒドリ

アメリカヒドリ

アメリカヒドリはヒドリガモの仲間で、名前の通り主に北米大陸に生息するカモです。冬になると日本には数多くのヒドリガモ群れでやってきますが、アメリカヒドリはその中に混じって稀に見られます(昨年の全国のガンカモ類の生息調査ではヒドリガモ135,833羽に対してアメリカヒドリ59羽)。
 ところが、松本城ではヒドリガモですら1シーズンで数回見られる程度です。この日は2羽のヒドリガモがいましたので、群れといえる規模ではありませんが、一緒に飛んできたのでしょうか。

 ”ヒドリ”とは漢字で”緋鳥”と書き、赤茶色の頭から付けられた名ですが、アメリカヒドリは白っぽい頭に光沢のある緑が特徴です。雑種が生まれることも多く、アメリカヒドリの特徴を持ったヒドリガモを見かけることもあります。

ヒドリガモオス

ヒドリガモ

雑種

アメリカヒドリの様に緑の模様があるヒドリガモ(撮影:御宝田遊水地)