Vol.016 松本てまりプロジェクト進行中(R3.10.14 文責:高木)
10月10日に、「松本てまりプロジェクト」てまりワークショップA~Dコース全4回が終了し、市民参加者の手によって作られるてまりのすべてがそろいました。参加者の皆様、本当にありがとうございました。
Cコースでは自由に色糸を選んで、カラフルで個性的な作品に仕上がりました。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
Dコースでは、伝統的な作り方を「松本てまり保存会」の講師のかたに丁寧に教えていただき、まさに美しい八重菊模様ができあがりました。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
預かったてまりは、アートプロデュースの土屋公雄氏、小松宏誠氏の手によって新博物館を象徴する作品となっていきます。新博物館の吹き抜けエントランスに、この「てまりモビール」が設置されるまで「松本てまりプロジェクト」は続きます。「松本てまりの思い出」募集も継続していますのでぜひご参加ください。
今回、展示製作業務を請け負っている乃村工藝社のスタッフも大活躍でした。
松本てまりプロジェクト「てまりモビール造作確認のため東京出張」 2021.10.6
アートプロデュースをお願いしている小松氏の東京のアトリエに、てまりモビールの造作の検討と確認に行きました。木製バーにどのようなパーツを使い、どのようにてまりを固定するかを検証します。また、木の種類と色を変えた、2種類の木製バーの試作品についても検討しました。
アトリエの高い天井から、てまりモビールを実際に吊って大きさやバランスを確かめます。
同時に木の種類も色も違う2種類の木工バーのどちらを採用するか比較検討しました。
どうやったら微妙なバランスの調整ができるか、実際に部品を作って検証していきます。
美しく安全なてまりモビールをつくるための関係者の努力が続きます。
「松本てまりプロジェクト」てまりワークショップを開催しました
9月25日、26日にてまりワークショップを開催しました。
多くの皆様にご参加いただき、楽しくてまりを作っていただきました。
参加者の皆さんの写真でワークショップの様子をご紹介します。
Aコース まきまきてまりを作ろう (9月25日(土) 午前・午後の2回開催)
Aコースではもみ殻を芯材として、まきまきてまりを作りました。
|
|
|
|
|
|
| |
|
|
|
|
|
|
|
Bコース てまりに模様をつけよう (9月26日(日))
Bコースでは、まきまきてまりを作ったあと、さらに別の色の糸を巻いて
模様をつけることにチャレンジしました。
|
|
|
|
|
|
| |
|
|
|
|
最後に
皆様のご参加のおかげで、松本てまりプロジェクトが確実に動き始めました。
新博物館のエントランスホールで来館者の皆様を歓迎する「てまりモビール」を、どうぞ楽しみにしていてください。

色とりどりのてまりを使ってどんな装飾物ができるか、お楽しみに。
※写真は1/20の大きさの模型に皆さんに作ってもらったてまりを並べたものです。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Vol.015 市民公開による文化財修復 (R3.9.24 文責:千賀)
![]() 初市の宝船 |
![]() 新博物館での展示イメージ |
新博物館の常設展示室で展示予定の「初市の宝船」。かつて初市の時に本町5丁目が繰り出したもので、平成5年(1993)に松本市に寄贈されてからは、商都松本の象徴として、長く博物館で展示されてきました。
製作から100年近くが経過し木部の破損や塗装の剥落が著しいことから、新博物館への移転に合わせて修復を行います。9月18日には、本町5丁目などの関係者に公開し地元の職人によって解体作業が行われました。参加者からは「地域の先人が残した文化財に誇りを持てた」とのお話のほか、「町会の倉庫に部品が残っているかもしれない」と新たな情報も得られました。
![]() 関係者に見守られながら解体が進む |
![]() 龍頭の彫り物を割る |
今回の修復事業は、貴重な文化財を後世に残すだけでなく、修復技術を地元で継承する機会にしたいと考えています。持続可能な文化財の保存活用には、修復を担う人材の育成が大きな課題です。そのため、若手の職人や建築を学ぶ学生にも参加してもらいました。彼らが将来の松本の文化財修復を担ってくれればと願うばかりです。
新博物館の整備にあたっては、市民はもちろん、地元事業者にも様々な場面で参加していただき、地元の技術・文化の継承・発展につながればと考えています。
※中止のお知らせ※松本市重要文化財「初市の宝船」の解体作業を見よう!
※新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため公開を中止します
広報まつもと9月号に掲載されていますが、公開を中止させていただきます。
ご理解いただきますようお願い申し上げます。
建設工事が進む新博物館整備事業では、「博物館づくり」に市民が関わり、
「市民の博物館」としての整備を進めています。
その一環として、松本市立博物館の民俗展示で来館者の目を楽しませた、明治時代の「初市の宝船」を、新博物館での展示に向けて修復するにあたり、解体作業を公開し、制作技術や装飾の特徴などを解説します。
※当館でも感染対策をしての実施となりますが、来館者様もマスクの着用など感染対策にご協力ください。
見学会概要
開催日:9月18日(土)
時 間:14:00~16:00
定 員:先着20人
参加費:無料
受付開始:9月6日(月)9時から電話にて松本市立博物館へ(0263-32-0133)
![]() |
Vol.014 試作を重ねて(R3.8.24 文責:千賀)

壁面のデザインやサイズを実寸大の試作品で検証します
新博物館の常設展示は、ただ資料を展示するだけではありません。模型やデザイン的な壁面を設置して、皆さんに分かりやすく、楽しく見ていただくことを予定しています。こうした造作物の製作で重要になるのが、大きさの検証です。観覧者の目線から見やすいか、他の展示物の邪魔にならないか、安全上の問題はないかなど、様々なシミュレーションを繰り返して大きさを決定していきます。
そのためには、実寸大の試作品による検証は欠かせません。試作品をつくり立体物として自分の目線で捉えると、図面では分からなかった課題が見つかります。そして、学芸員やデザイナー、製作技術者など、様々な立場の人との意見交換により、さらに良いものへと進化させていきます。
意見交換では時に厳しい議論にもなりますが、それも「良い博物館をつくりたい」という熱い想いから。この過程で妥協してしまっては、新博物館で皆さんに最高のものをお届けすることはできません。
こうした作業を一つずつ積み重ねて、新博物館の展示ができていきます。
Vol.013 新博物館の備品選定業務について(R3.7.29 文責:弘中)
今回は、コラムの全体的なテーマである展示からは少し離れますが、新博物館の備品選定業務についてご紹介したいと思います。
備品と聞いて、皆さんはどんなものを思い浮かべるでしょうか。職員が使う机や博物館資料を収蔵する棚、来館者が休憩するベンチなど、様々なものが備品に含まれます。新博物館のどこに、どのような備品を設置するのか考えることが備品選定業務の主な仕事です。
日常の業務では、新しく導入する備品の検討や、新博物館への移転に向けた現博物館の備品整理を行っています。導入備品については、製品カタログや備品メーカーとの打合せを通じて検討を行っています。1つの備品でも使用方法・デザイン・材質等によって多くの製品があるため、選択肢が多く悩みながら選んでいます。
現博物館の備品整理では、新博物館へ持っていく備品、他の施設で再利用する備品、廃棄する備品などを判別する必要があります。整理する備品の中には展示ケースなども含まれるため、展示担当とも協力しながら業務に取り組んでいます。
新博物館には様々な備品が導入されますが、来館者の皆さんが「使いやすいな」、「おしゃれだな」など、少しでも印象に残るような備品を導入したいと思っています。また、備品の中には松本の伝統工芸品等の導入も検討しており、備品からも松本の文化を感じられる博物館を目指しています。































































