アルプス公園の自然:マヒワ

マヒワ

マヒワ

 公園内では夏鳥センダイムシクイの特徴的な鳴き声が聞こえ始めたが、冬鳥のマヒワの姿をまだ見かける。例年はそんなに多くない印象だったが、今年は館の近くでもよく見るうえに、2~3mまで近づいても逃げないので愛着が湧いていた。そろそろお別れの時期で、寂しさを感じる。

アルプス公園の自然:キムネクマバチ

キムネクマバチ♂

キムネクマバチ♂ Xylocopa appendiculata

 アルプス公園のソメイヨシノは散ってしまったが、園内には様々なサクラが植わっており、まだまだ花を楽しむことができる。
 そんな花盛りサクラの近くで「ブゥゥゥゥゥゥゥン」という恐ろし気な音が聞こえ始めた。正体はキムネクマバチのオスだ。彼らは花の近くで縄張りを張り、ホバリングしながらメスを待つ。お目当てのメスはまだ羽化していないようだが、近づいてきた他のオスを追い払う姿がよく観察できた。大きな羽音と立派な体躯は怖い印象を与えるが、ハチの針は産卵管に由来する器官なので、オスは針を持たない。近づいても人間を襲ってくることはないので過度に恐れないでほしい。
 ところで、さまざまなサクラを見てまわると、セイヨウミツバチが盛んに訪花している樹とそうでない樹があることに気づいた。樹種によって花粉や蜜の量が違うのだろうか。キムネクマバチのオスはどちらの樹の周りでも見られたが、果たしてミツバチがいない樹にメスはやってくるのだろうか?

アルプス公園の自然:サンシュユ(ミズキ科)

サンシュユ

場所:古民家周辺

 鮮やかな黄色の花で、葉が出る前に咲きます。ダンコウバイと似ていますが、ダンコウバイは花柄無く、枝に直接ポンポンのように何個もつけるのに対し、サンシュユは花柄を持ち、枝の先端に20~30程の集合花をつけます。古民家周辺で見られたものは小木ですが、成長すると高さ4m以上になります。秋には赤い実がつきます。実から種を抜き取って乾燥させたものは生薬として使われます。

アルプス公園の自然:フクジュソウ(キンポウゲ科)

フクジュソウ

場所:マレットゴルフ場周辺・薬草園

早春の花、福寿草(ふくじゅそう)。スプリング・エフェメラル(春の妖精)の一つです。陽の光に合わせて花を開閉させます。光沢のある花びらで光を集め、花の中の温度を上げて、虫を招き入れているようです。蜜腺はありませんが虫媒花です。薬効もありますが毒もあるので、安易に口にするのは危険です。

アルプス公園の自然:ウメ(バラ科)

ウメ紅 ウメ白

場所:古民家周辺

紅白の梅の花が咲き始めました。晴れた日は、背景に北アルプスを配して花を見ることができます。また、香りも楽しんでみてください。

アルプス公園の自然:キクイタダキ

キクイタダキ キクイタダキ2

学名 Regulus regulus
スズメ目キクイタダキ科

 アルプス公園東駐車場から公園内へと渡る「アルプス森のかけ橋」は公園内でも絶好の野鳥観察スポットだ。谷あいに架かる橋の高さは30mあり、普段は見上げるしかない木の上の鳥たちを、同じ高さや見下ろす形で見る機会に恵まれることもある。
 そこで見かけたヒガラやエナガの群れの中に見慣れない鳥が混ざっていることに気づいた。キクイタダキだ。不思議な響きの名前だが、漢字で書くと「菊戴」で頭の上の黄色い羽、冠羽に由来する。この部分は縄張り争いや求愛の際に開き、その様子を菊の花になぞらえてつけられた名前のようだ。いつかはその様子も観察してみたい。

アルプス公園の自然:トラツグミ

 トラツグミ 尾羽で地面をたたくトラツグミ

学名 Zoothera dauma
スズメ目ヒタキ科

 先日の観察会で一瞬だけ姿を現したトラツグミを撮影した。場所は観察会で見かけたのと同じ「森の入口広場」東側の道の斜面で、踊るように体を揺らしたり尾羽を地面に叩きつけたりする様子が観察できた。どうやら振動でエサなるミミズなどの生き物を驚かせて、動いたところを捕らえるようだ。

「冬の野鳥観察会」を開催しました!

2月6日に「冬の野鳥観察会」を開催しました。参加された皆様、ありがとうございました!

観察された野鳥

ルリビタキ

ルリビタキ

ヌルデの実を食べるルリビタキ

ヌルデの実を食べるルリビタキ

ジョウビタキ

ジョウビタキ

ツグミ

ツグミ

シロハラ

シロハラ

シジュウカラ

シジュウカラ

コガラ

コガラ

ヤマガラ

ヤマガラ

ホオジロ

ホオジロ

カシラダカ

カシラダカ

メジロ

メジロ

コゲラ

コゲラ

レンジャクの群れ

レンジャクの群れ。ほとんどがヒレンジャクでしたが、左の2羽はキレンジャクのようです。

 

そのほか
ヒヨドリ・エナガ・トラツグミ・カワラヒワ・ベニマシコ・スズメ・カケス・ハシブトガラス・ハシボソガラス・アオゲラ・トビ
がいました。

観察会の様子

観察会の様子

博物館の前でレンジャクの群れを観察

観察会の様子2

さくらの森でコゲラを観察

 

アルプス公園の自然:ツルウメモドキ(ニシキギ科)

ツルウメモドキ場所:花の丘

 秋には赤系色の実がたくさん見かけられます。これは鳥に食べてもらいやすい色だからです。数ある赤い実の中、ツルウメモドキは実の付け根に黄色いものがあって見分けられます。元々黄色い果皮に包まれた状態で、それが熟すと3つに割れて鮮やかな赤橙色の仮種皮が現れるのです。花は5~6月、黄緑色であまり目立ちません。

アルプス公園の自然:ヌルデ(ウルシ科)

ヌルデ場所:園路沿い・森の里広場

 国語の教科書の中の『三年峠』という話に「秋に葉がきれいに染まる」というような描写で出てきます。紅葉しないまま茶色く枯れてしまう葉もあるのですが、鮮やかな紅に染まった葉はとてもきれいです。翼(よく)(葉と葉の間の軸にあるひらひらした部分)も紅くなります。名の由来は、塗料(ぬて)として使われたことから、あるいは樹液がヌルヌルするからなど、諸説あります。