アルプス公園の自然:飛ぶ宝石、セイボウ
帰りがけ、博物館裏の木製手すりに緑にきらめく昆虫を見つけた。セイボウの一種だ。
セイボウは漢字で「青蜂」と書き、主に青~緑の光沢をもった美しいハチの仲間で、「飛ぶ宝石」とも言われる。見た目の美しさとは裏腹にその生態は寄生性で、主にドロバチ類の巣に卵を産み付け、幼虫やドロバチが集めたエサを食べて成長する。体長1cm前後の種が多く野外で見つけるのは中々難しいが、体長2㎝ほどあるオオセイボウは、この時期に公園内の花の丘に咲くオミナエシに訪花するため観察しやすい。
オミナエシにはセイボウの宿主になるドロバチ類も多く訪花している。その分、セイボウも公園内には何種類か生息するはずで、上記の他にツマアカセイボウ Chrysis rubripygaとナミハセイボウ Chrysis japonicaを確認している。
「初夏の野鳥観察会」を開催しました!
5月15日に「初夏の野鳥観察会」を開催しました。参加された皆様、ありがとうございました!
観察された野鳥
そのほか
ムクドリ・ヒヨドリ・スズメ・シジュウカラ・ヤマガラ・ハシブトガラス・ハシボソガラス・イワツバメを観察しました。
鳴き声を聞いた野鳥
そのほかサンショウクイ・イカル・キツツキ(アオゲラかアカゲラ)の鳴き声を聞きました
観察会の様子
アルプス公園の自然:マヒワ
公園内では夏鳥センダイムシクイの特徴的な鳴き声が聞こえ始めたが、冬鳥のマヒワの姿をまだ見かける。例年はそんなに多くない印象だったが、今年は館の近くでもよく見るうえに、2~3mまで近づいても逃げないので愛着が湧いていた。そろそろお別れの時期で、寂しさを感じる。
アルプス公園の自然:キムネクマバチ
アルプス公園のソメイヨシノは散ってしまったが、園内には様々なサクラが植わっており、まだまだ花を楽しむことができる。
そんな花盛りサクラの近くで「ブゥゥゥゥゥゥゥン」という恐ろし気な音が聞こえ始めた。正体はキムネクマバチのオスだ。彼らは花の近くで縄張りを張り、ホバリングしながらメスを待つ。お目当てのメスはまだ羽化していないようだが、近づいてきた他のオスを追い払う姿がよく観察できた。大きな羽音と立派な体躯は怖い印象を与えるが、ハチの針は産卵管に由来する器官なので、オスは針を持たない。近づいても人間を襲ってくることはないので過度に恐れないでほしい。
ところで、さまざまなサクラを見てまわると、セイヨウミツバチが盛んに訪花している樹とそうでない樹があることに気づいた。樹種によって花粉や蜜の量が違うのだろうか。キムネクマバチのオスはどちらの樹の周りでも見られたが、果たしてミツバチがいない樹にメスはやってくるのだろうか?
アルプス公園の自然:トラツグミ
学名 Zoothera dauma
スズメ目ヒタキ科
先日の観察会で一瞬だけ姿を現したトラツグミを撮影した。場所は観察会で見かけたのと同じ「森の入口広場」東側の道の斜面で、踊るように体を揺らしたり尾羽を地面に叩きつけたりする様子が観察できた。どうやら振動でエサなるミミズなどの生き物を驚かせて、動いたところを捕らえるようだ。