アルプス公園の自然:飛ぶ宝石、セイボウ
帰りがけ、博物館裏の木製手すりに緑にきらめく昆虫を見つけた。セイボウの一種だ。
セイボウは漢字で「青蜂」と書き、主に青~緑の光沢をもった美しいハチの仲間で、「飛ぶ宝石」とも言われる。見た目の美しさとは裏腹にその生態は寄生性で、主にドロバチ類の巣に卵を産み付け、幼虫やドロバチが集めたエサを食べて成長する。体長1cm前後の種が多く野外で見つけるのは中々難しいが、体長2㎝ほどあるオオセイボウは、この時期に公園内の花の丘に咲くオミナエシに訪花するため観察しやすい。
オミナエシにはセイボウの宿主になるドロバチ類も多く訪花している。その分、セイボウも公園内には何種類か生息するはずで、上記の他にツマアカセイボウ Chrysis rubripygaとナミハセイボウ Chrysis japonicaを確認している。