Vol.045 多くの人がつながる博物館 (R5.3.20 文責:福沢)

新しい松本市立博物館は、来館者が利用しやすく、特に市民にとって身近に感じられる博物館を目指しています。

多くの市民が関わることができる博物館であることが、「市民が身近に感じる博物館」のひとつではないかと考えています。そのため、博物館建設工事中や展示製作業務中から建設工事現場の親子見学会や、松本てまりプロジェクトなどの事業を実施し、施設の整備段階から市民に関わっていただくことを大切に考えてきました。

また、施設整備事業でも、市内の業者、ものづくりに携わる職人や技術者、アーティストといった皆さんが参画することを大事にしてきました。

建物の建設工事中には施工業者の協力により、漫画家の高橋ヒロシさん、エッセイスト・漫画家の鈴木ともこさんのイラストで仮囲いアートとして飾ることができました。

展示製作ではイラストレーターで絵本作家・野外技術研究家のスズキサトルさんや、イラストレーターの古荘風穂さんに松本を紹介する展示や子ども向け展示室の壁面グラフィックや体験アイテムの制作に携わっていただきました。

スズキサトルさんに松本の魅力を詰め込んだイラストを描いていただきました。

映像コンテンツにはHAPPY DAYZ PRODUCTIONSの映像家 井上卓郎さんに参加いただき、多くの市民の皆さんに撮影にご協力いただきました。

てまりモビールはワークショップ参加の市民の皆さんや信州大学の学生、市内で活躍する作家が作ったてまりを、戦後の民芸運動に礎がある柳沢木工所が制作した木工フレームに乗せることで完成しました。

また、松本の特徴の一つである木工芸に触れてほしいと思い、子ども向け展示室にはグレイン・ノートの木工家の皆さんの子ども椅子を、1階のカフェコーナーには松本民芸家具を設置しています。

井上卓郎さんには様々な松本の姿、松本の美しさを発信する映像を制作していただきました。

子どもの時から松本の木工芸に触れてほしいため、グレイン・ノートの5名の木工家の椅子を揃えました。

博物館は学びの場です。

ただ展示を観るだけでなく、市民・来館者の皆さんには「参加」「体験」「ともに活動する」といった博物館に関わっていただくことを通して学ぶことができる博物館でありたいと考えます。

今までの博物館整備事業にも多くの方に関わっていただきましたが、これからもさらに多くの方がつながる博物館として開館できるように、10月に向けて準備を加速させていきます。