Vol.044 学都松本フォーラム2023に参加しました (R5.3.14 文責:吉澤)
松本市は開智学校などに代表されるように、古くから学問を大切にする街であることから「学都」と呼ばれています。この「学都」にちなみ、松本市では市民の学びの場を広げる「学都松本フォーラム」を毎年開催しています。今回で第10回を迎えるフォーラムに、松本市立博物館から3つの講座を担当させていただきました。
七夕人形作りワークショップ(2月26日(日)開催)
松本地域では、家ごとに人形を飾る伝統的な七夕行事が現在でも見られます。今回は、松本の七夕について学びながら、その伝統文化の特徴である「七夕人形」を折り紙で作りました。
当日はたくさんのご家族に来ていただきました。子どもたちの活発に楽しんで取り組む姿が印象的でした。
講座では、市民学芸員さんに講師を務めていただきました。松本の七夕は月遅れの8月7日に行われることや、彦星・織姫のほかに「カータリ」の人形を飾ることなど、地元の年中行事の特徴を分かりやすく解説してくれました。市民から市民へ、学びの輪が広がり、とても可愛らしい七夕人形ができました。今年の七夕で飾ってもらえると嬉しいですね!
このような講座を通して、松本の魅力的な伝統文化に触れるきっかけづくりができればと思います。
ぶらり松本~城下町編~(2月26日(日)開催)
松本の城下町は、清らかな水がいたるところから湧き出しています。今回のまち歩きでは、そんな「松本の湧き水」をテーマに松本城・城下町の成り立ちを解説しました。
講師は「ブラタモリ」でお馴染みの学芸員です。番組で紹介しきれなかったイチ推しスポットも案内させていただきました。収録時の裏話に皆さん興味津々です。
江戸時代に描かれた松本城下絵図と見比べながら、現在の松本市街地を巡りました。千歳橋から縄手通りに繋がるこの場所にはかつて松本城の大手門があり、まさに城の玄関口でした。
松本の湧き水は、城郭の堀などの防衛設備だけでなく、城下町でも生活用水や醸造にも利用されました。水と松本の切り離せない関係性について学ぶまち歩きになりました。
なつかし写真deまちあるき(3月4日(土)開催)
松本市立博物館は写真資料も多く所蔵しています。今回のまち歩きでは、明治から昭和にかけて撮られた写真をたどりながら松本市街を巡り、街の歴史を振り返りました。
目の前の景色と昔の写真を見比べながら、街並みの変化を感じていただきました。こちらは昭和52年の六九商店街入口の写真です。参加者の方々から「懐かしい!」の声があがりました。
四柱神社の入口に掛かっている「御幸橋」は明治13年の明治天皇御巡幸にあわせて創建されました。橋にも「明治十三年」の文字が刻まれています。ぜひ探してみてください!
街並みの変化を通じて、松本の歴史を身近に感じていただけたら幸いです。写真当時の街並みを知る参加者の方々からも様々なお話を聞かせていただき、職員も大変勉強になりました。