常設展展示紹介⑩ 「松本の古墳時代1」
古墳文化のはじまり
古墳時代は、弥生時代に続き3世紀末頃から7世紀頃までの古墳が盛んにつくられた時代です。古墳は大王(おおきみ)や豪族が自分のために造った大きな墓で、前方後円墳はその代表的なものです。また、この時代は大和朝廷を中心とする政治権力が強まり、地方の豪族と手を結ぶことでクニをまとめ、国家が造られていきました。
人々は竪穴住居に暮らしていましたが、5世紀には大陸から新しい文化が伝わって、カマドで炊事をしたり、弥生時代前にはなかった個人の使う食器が登場したり日常生活に変化がおきました。また、農具や土木技術の発達によって土地の開発も進みました。
松本の古墳時代
古墳時代の前期(3世紀から4世紀頃)の松本では、ムラは小さくあちこちに散在していました。しかし、中期(5世紀から6世紀頃)になると、水田に適した湿地のまわりに大きなムラが作られます。この頃から竪穴住居にカマドが設けられ、人々の生活も大きく変わっていきました。さらに、後期(6世紀初めから7世紀半ば頃)には、水を引く技術の進歩によって開発が進み、各地に大きなムラが次々と現れます。家や倉庫として使われた、新しい建物(掘立柱建物)も建てられるようになっていきました。
コラムクイズ
古墳時代の焼物に「須恵器」があります。須恵器は古墳時代中期に朝鮮半島から伝えられ、専門の職人によって窯で焼かれました。「須恵器」の読みはつぎのうちどれでしょう。