講座「馬場家文書を読む」 第2回目及び第3回目を開催しました
全6回を予定している重要文化財馬場家住宅の古文書講座「馬場家文書を読む」の第2回と第3回を6月26日(土)と7月24日(土)に開催しました。
江戸時代を通じて村の有力者であったという馬場家には、数多くの古文書が残されています。「馬場家文書を読む」は、信濃史学会会員の太田秀保さんを講師に、「馬場家住宅で馬場家の古文書を読む」のコンセプトで講座を行っています。
第2回目からは、「乍恐御内々奉願上候口上之覚」と題する古文書を連続して読み解いています。くずし字で書かれ、順番がばらばらだった6枚の文書を読める漢字等を頼りにまず正しい順序に並び替え、その後1文字ずつ読んでいます。何かの下書きであるこの文書の1枚目では、馬場家の来歴や屋敷の大きさ、村で担ってきた役柄について書かれていました。そこには、馬場家は元々郷士(農村部に住み着いた武士)であったことやたびたび庄屋役を仰せつかっていたことなどが主張されています。この文書は、いったい何のために書かれたのか、この後何が出てくるのか。想像を巡らせながら参加者と一緒に読み進めています。
また、第3回では現在の戸籍移動の手続き書類にあたる「宗門送り一札之事」という古文書を実物を使いながら読み解きました。参加者には内容だけでなく、古文書の質感等も感じてもらうことが出来ました。
今後も、本講座の様子を紹介しながら、古文書に記された内容をお届けします。
お茶席の会を開催しました
馬場家はかつて茶道をたしなんでおり、馬場家住宅内にはお茶室を設けた隠居屋や独立した茶室が残っています。当館では茶道に親しんでもらおうと、初心者でも気軽に楽しんでもらえる「お茶席の会」を開催しています。
7月25日(日)に宮尾宗光さんが代表を務める「おしゃれ茶道の会」の皆さんに協力いただき、本年度第1回目となる「お茶席の会」を開催しました。例年、当館では年8回ほどお茶席を開催していましたが、昨年度はコロナにより全ての日程が中止となり、今年もなかなか再開できずにいました。約2年ぶりの開催となった今回は、縁側に揺れる七夕人形が見守る中、家族連れ等に茶道の所作が織りなす静かなひと時を楽しんでいただきました。
新型コロナ感染症が収束せず、様子を見ながらになりますが、今後も本棟造りの古民家で伝統的な文化体験をお楽しみいただけるよう開催していきます。次回は9月26日(日)を予定していますので、ぜひお出かけください。
重要文化財馬場家住宅 8月の事業一部中止について
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、年間行事予定掲載の下記事業を中止いたします。
・8月 7日 ほうとうサービス
・8月22日 お茶席の会
楽しみにされていた皆様には大変申し訳ございません。
なにとぞ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
馬場家住宅 「お茶席の会」を開催します
作法がわからなくても大丈夫です。どなたでもお気軽に参加いただける、お茶席の会を開催します。重要文化財に指定されている江戸時代の古民家で、ゆったりとした時間をお過ごしください。
会 場
馬場家住宅主屋
料 金
無料
ただし、観覧料として大人310円が必要です。
中学生以下・松本市在住の70歳以上の方は無料です。
申込み
不要です。お気軽にどうぞ!
開催予定
第1回 7月25日(日) おしゃれ茶道の会(裏千家)
第2回 9月26日(日) おしゃれ茶道の会(裏千家)
第3回 10月24日(日) 松風の会(表千家)
第4回 11月7日(日) おしゃれ茶道の会(裏千家)
各回午前10時から正午まで
その他
新型コロナウイルスの感染状況等により、急きょ開催を変更・中止する場合がございます。開催の変更・中止につきましては、本ホームページにて事前にお知らせいたしますのでご確認ください。
参加される際には、検温、手指消毒、マスク着用へのご協力をお願いします。
重要文化財馬場家住宅 6月の事業一部中止について
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、年間行事予定に載っております下記の事業を中止いたします。
・6月27日 お茶席の会
楽しみにされていた皆様には大変申し訳ございません。
なにとぞ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
朗読の会を開催しました
企画展「松本押絵雛による端午の節句展」の関連事業として5月30日(日)に「朗読の会」を開催しました。朗読インストラクターの小松志づ子氏をお招きし、端午の節句の由来や、馬場家住宅がある松本市内田周辺に伝わる民話などをご披露いただきました。 朗読の会の様子
当日は天気にも恵まれ、馬場家住宅の雰囲気と小松氏の温かで心地よい語り口とが合わさり、時に楽しく、時にもの悲しい物語の世界を存分に堪能できる場となりました。
ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
講座「馬場家文書を読む」 第1回目を開催しました
馬場家に伝わる古文書類を紐解き、馬場家や地域の歴史に触れる講座「馬場家文書を読む」の第1回目を、5月29日(土)に開催しました。
今回は「馬場家文書との出会い」と題し、古文書に書かれている内容ではなく、古文書そのものにスポットをあてました。使われている紙や冊子の仕立て方、武士と農民の字の違いなど、古文書そのものからどのようなことが読みとれるのかを、実物の資料に触れながら学びました。
例えば、講座で扱った古文書の中には、下書きや書き損じのものもありました。なぜ下書きや書き損じの文書が残されているのか。実は、これら下書き等の文書はふすまの下張りなどで見つかることがあり、建具の補修や制作に用いられている例が見られるそうです。紙が貴重であった時代のリサイクル術といったところでしょうか。
講座では古文書の実物に触れられる珍しい機会ということもあり、質問や意見が活発に交わされる様子が見られました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
第2回目は、6月26日(土)の開催を予定しています。次回は馬場家の由緒について扱う予定です。6月12日(土)の午前9時から参加を受け付けますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。
講座の様子
重要文化財馬場家住宅 5月の事業一部中止について
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、年間行事予定に載っております下記の事業を中止いたします。
・5月23日 お茶席の会
楽しみにされていた皆様には大変申し訳ございません。
なにとぞ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
馬場家の風景 柏の葉と馬場家
5月5日はこどもの日でした。当日は雨交じりの天気でしたが、開催中の企画展「松本押絵雛による端午の節句展」にはこの日に合わせ多くの方にご来館いただきました。誠にありがとうございました。
ところで、こどもの日に柏餅を食べたご家庭も多かったと思います。端午の節句に柏餅を食べる風習は、江戸時代に始まり、江戸の町を中心に広がったと考えられています。柏餅に使われる柏の葉は冬でも葉が枯れず、新しい芽を出すまで残ります。そのため、葉を家に見立て、家系が絶えない子孫繁栄のシンボルとして家の存続を重視する当時の社会で好まれたといいます。
実は、馬場家の家紋には、この柏の葉が用いられてます。柏の葉を用いた家紋は多く、様々な種類がありますが、馬場家住宅で見られる家紋は柏の一枚葉をあしらった造形です。古くは三つ柏だったものが一枚柏に変わったと伝わります。柏の葉を家紋に用いた由来はわかりませんが、柏のように長く子孫が繁栄するよう願ったのでしょう。
館内では、屋根の軒瓦をはじめ、様々な場所でこの家紋を見ることができます。ご来館の際には、どんなところに柏の葉があしらわれているかにも注目してみてください。
講座「馬場家文書を読む」を開催します
天正10年(1582)から内田の地に住み着き、江戸時代には村の指導的立場にいたという馬場家には、近世から近代にかけての文書や古典籍が数多く残されています。
本講座では、これらの資料を扱い、内容を読み解きながら当時の馬場家や近隣地域の姿、時代背景を学びます。各回独立の講座を予定しておりますので、是非ご参加ください。
日 程:令和3年5月~10月の各月1回
詳細は下記予定表のとおり
時 間:午前9時30分~11時30分
会 場:重要文化財馬場家住宅(松本市内田357番地6)
受講料:各回 500円
定 員:各回10名
講 師:信濃史学会会員 太田秀保氏
申込み:下記予定表の受付開始日の午前9時以降、電話受付(0263-85-5070)
その他:新型コロナ感染症の感染状況等により、内容を急遽変更・中止する場合がございます。
- 各回開催予定表