2021年4月23日
自然界に暮らす多種多様な野生動物は、昔から私たち人間の生活に寄り添って生きてきました。しかしながら、昨今はシカやクマなど動物による農業・人への被害が目立ち、野生動物そのものを嫌厭する人もいます。
そこで、松本市とその周辺に生息する野生動物たちを、自然観察インストラクターの丸山隆さんの写真で紹介します。現在でも私たちのすぐ近くで暮らす彼らの世界を覗いてみませんか?
会期:4月26日(火)~5月23日(日)
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場:山と自然博物館 2階ホール
料金:無料
※博物館のご観覧には別途通常観覧料金(大人310円 中学生以下無料)が必要です。
2021年4月23日

マヒワ
公園内では夏鳥センダイムシクイの特徴的な鳴き声が聞こえ始めたが、冬鳥のマヒワの姿をまだ見かける。例年はそんなに多くない印象だったが、今年は館の近くでもよく見るうえに、2~3mまで近づいても逃げないので愛着が湧いていた。そろそろお別れの時期で、寂しさを感じる。
2021年4月23日

キムネクマバチ♂ Xylocopa appendiculata
アルプス公園のソメイヨシノは散ってしまったが、園内には様々なサクラが植わっており、まだまだ花を楽しむことができる。
そんな花盛りサクラの近くで「ブゥゥゥゥゥゥゥン」という恐ろし気な音が聞こえ始めた。正体はキムネクマバチのオスだ。彼らは花の近くで縄張りを張り、ホバリングしながらメスを待つ。お目当てのメスはまだ羽化していないようだが、近づいてきた他のオスを追い払う姿がよく観察できた。大きな羽音と立派な体躯は怖い印象を与えるが、ハチの針は産卵管に由来する器官なので、オスは針を持たない。近づいても人間を襲ってくることはないので過度に恐れないでほしい。
ところで、さまざまなサクラを見てまわると、セイヨウミツバチが盛んに訪花している樹とそうでない樹があることに気づいた。樹種によって花粉や蜜の量が違うのだろうか。キムネクマバチのオスはどちらの樹の周りでも見られたが、果たしてミツバチがいない樹にメスはやってくるのだろうか?
2021年3月10日
場所:古民家周辺
鮮やかな黄色の花で、葉が出る前に咲きます。ダンコウバイと似ていますが、ダンコウバイは花柄無く、枝に直接ポンポンのように何個もつけるのに対し、サンシュユは花柄を持ち、枝の先端に20~30程の集合花をつけます。古民家周辺で見られたものは小木ですが、成長すると高さ4m以上になります。秋には赤い実がつきます。実から種を抜き取って乾燥させたものは生薬として使われます。
2021年2月23日
場所:マレットゴルフ場周辺・薬草園
早春の花、福寿草(ふくじゅそう)。スプリング・エフェメラル(春の妖精)の一つです。陽の光に合わせて花を開閉させます。光沢のある花びらで光を集め、花の中の温度を上げて、虫を招き入れているようです。蜜腺はありませんが虫媒花です。薬効もありますが毒もあるので、安易に口にするのは危険です。
2021年2月23日
場所:古民家周辺
紅白の梅の花が咲き始めました。晴れた日は、背景に北アルプスを配して花を見ることができます。また、香りも楽しんでみてください。
2021年2月17日
学名 Regulus regulus
スズメ目キクイタダキ科
アルプス公園東駐車場から公園内へと渡る「アルプス森のかけ橋」は公園内でも絶好の野鳥観察スポットだ。谷あいに架かる橋の高さは30mあり、普段は見上げるしかない木の上の鳥たちを、同じ高さや見下ろす形で見る機会に恵まれることもある。
そこで見かけたヒガラやエナガの群れの中に見慣れない鳥が混ざっていることに気づいた。キクイタダキだ。不思議な響きの名前だが、漢字で書くと「菊戴」で頭の上の黄色い羽、冠羽に由来する。この部分は縄張り争いや求愛の際に開き、その様子を菊の花になぞらえてつけられた名前のようだ。いつかはその様子も観察してみたい。
2021年2月17日
学名 Zoothera dauma
スズメ目ヒタキ科
先日の観察会で一瞬だけ姿を現したトラツグミを撮影した。場所は観察会で見かけたのと同じ「森の入口広場」東側の道の斜面で、踊るように体を揺らしたり尾羽を地面に叩きつけたりする様子が観察できた。どうやら振動でエサなるミミズなどの生き物を驚かせて、動いたところを捕らえるようだ。
2021年2月6日
2月6日に「冬の野鳥観察会」を開催しました。参加された皆様、ありがとうございました!
観察された野鳥

ルリビタキ

ヌルデの実を食べるルリビタキ

ジョウビタキ

ツグミ

シロハラ

シジュウカラ

コガラ

ヤマガラ

ホオジロ

カシラダカ

メジロ

コゲラ

レンジャクの群れ。ほとんどがヒレンジャクでしたが、左の2羽はキレンジャクのようです。
そのほか
ヒヨドリ・エナガ・トラツグミ・カワラヒワ・ベニマシコ・スズメ・カケス・ハシブトガラス・ハシボソガラス・アオゲラ・トビ
がいました。
観察会の様子

博物館の前でレンジャクの群れを観察

さくらの森でコゲラを観察
2020年11月11日
場所:花の丘
秋には赤系色の実がたくさん見かけられます。これは鳥に食べてもらいやすい色だからです。数ある赤い実の中、ツルウメモドキは実の付け根に黄色いものがあって見分けられます。元々黄色い果皮に包まれた状態で、それが熟すと3つに割れて鮮やかな赤橙色の仮種皮が現れるのです。花は5~6月、黄緑色であまり目立ちません。