アルプス公園の自然:ヤマガラとエゴノキ
南駐車場の近くのエゴノキで、何匹かのヤマガラたちを観察した。
エゴノキは秋になると大量の実をつけるが、その実にはサポニンという毒があり、食べるとえぐいためこの名がついたと言われている。その毒と硬い果皮のため鳥たちもあまり食べようとしないが、ヤマガラだけはこの実が好物で、叩いて果皮を割る姿や、くわえてはどこかへ運ぶ姿を観察でる。
実を運ぶのは冬に備えての貯えで、ヤマガラは隠し場所をほとんど記憶しているらしい。その中で運よく場所を忘れられた実は、春にそこで芽吹くことになる。
アルプス公園の自然:クスサン
自動販売機で交尾中のペアを発見した。おそらく夜のうちに明りに引き寄せられて出会ったのだろう。
クスサンはヤママユガ科とよばれる大型のガ類の1種で、翅を開いた大きさは12cmほどになる。写真は上がメスで下がオス。かなり色合いが違うが、これは雌雄の違いではなく、個体による色彩変異のため。雌雄の区別は触角の形が明瞭で、オスは羽毛状で、メスは両櫛歯状。
幼虫は様々な植物を食べるため、夏頃には巨大な終齢幼虫が園内各所で見られる。薄緑の体に青い斑紋(気門という部分)があり、白く長い毛という少々毒々しい見た目だが、毒はない。
「秋の自然観察会」を開催します。
山と自然博物館では「秋の自然観察会」を開催します。
日 時 令和2年9月19日(土)午前9時30分~午前11時30分 雨天中止、小雨決行
場 所 アルプス公園内園路(集合:森の入り口広場)
講 師 山と自然博物館職員
参加料 無料
持ち物 野外を歩きやすい服装、筆記用具、雨具、帽子、水筒 など
定 員 15名(定員になり次第受付終了します)
申込み 山と自然博物館(Tel 0263-38-0012)まで
アルプス公園の自然:秋の七草
オミナエシ、キキョウ、ハギ、クズ、ナデシコなどの花が園内各所で見られます。
アルプス公園の自然:アオスジハナバチ
ハチ目 コハナバチ科
場所:花の丘
花粉や蜜を利用するハナバチ類のハチで、体長は1cmほどとミツバチよりひと回り小さい。特徴は腹部の模様で、名前の通り青いものから緑や黄色みがかるものまで個体差があり、美しい。
写真はメスで、オスは後脚が太く独特な形をしていることから区別ができる。
しばらく見ていると、別の1匹が現れた。近くでホバリングをしたかと思うと、最初にいたメスに飛び掛かった。おそらくオスであろう。メスはすぐに花に戻ったので、アプローチは失敗に終わったようだ。
よく見ると青い虫が花の上を高速で飛び回っていた。そうやってメスを探しているのだろう。その後も上記のようなアプローチを何回か見かけたが、いずれも成功はしなかった。
出現時期は夏~秋にかけてなので、これからも観察の機会は多くあるだろう。