時の記念日企画展「古時計の魅力」を開催します。

 

        装飾・動作・モチーフの3つの視点

会期:令和3年5月22日(土)~6月20日(日)

6月10日の時の記念日にちなみ、装飾や動きに特徴のある時計を展示し、古時計の魅力を紹介します。

時計博物館_2021イメージ

1 開催趣旨・展示内容

 時の記念日について紹介するとともに、造形に特徴のある資料や装飾が美しいもの、動きが面白いものなどを展示し、古時計の魅力について紹介します。

 また、古時計説明会のために音や動きに特徴を持つキャラクター時計など含むを収蔵資料と令和2年度の新規収蔵資料をあわせて展示します。

2 主催

  松本市時計博物館

3 会場

  松本市時計博物館 3階企画展示室

4 観覧料 

  通常観覧料(大人:310円 小人:150円)

5 展示構成

⑴ 古時計の魅力

 古時計の魅力には様々なものがあり、人それぞれの視点から鑑賞することができますが、今回は、古時計の魅力を装飾・動作・モチーフの3つの側面から紹介し解説します。

⑵ 古時計説明会資料

 園児対象の古時計説明会用資料を展示します。(園を通じて予約終了)

 線香時計をはじめキャラクター時計など珍しい時計資料の実演からユニークな時計を楽しんでいただけます。

⑶ 令和2年度新収蔵資料紹介

 前年度に寄贈された資料について公開します。

 主な資料:令和2年度新収蔵資料

古時計説明会

 古時計を実際に動かしながら時計の仕組みを説明します。

 ○日時   6月5日(土)、6月6日(日)
       【第1回】午前11時20分 【第2回】午後2時20分 (各回とも約20分間)

 ○参加費  通常観覧料

展示品から

163金彩色絵男女文飾時計

装飾に注目

■金彩色絵男女文飾時計 イギリス・19世紀

上下各4面に異なる絵柄を配し装飾性が強い、華やかな佇ま

い。時計はかつて調度品として大切に扱われていた。機械は

ゼンマイ式の8日巻。

 

1194スケルトンクロック

 

動きに注目

■スケルトンクロック 

内部の構造がみえる。鎖引き機構が確認できる。

153口笛吹人形置時計 

モチーフに注目

■口笛吹人形置時計 ドイツ 19世紀

人形が首を動かしながら口笛を吹きながら時間を知らせるユ

ニークな時計。

 

 

令和3年あめ市歴史展示「あめ市近現代史」

 

あめ市近現代史チラシ

 古来より様々に名称や形を変えながら続いてきている「あめ市」は、城下町松本の正月の風物詩となっている伝統行事です。本展では、「あめ市近現代史」と題し、明治・大正・昭和・平成と変化する激動の時代に対し、あめ市がどのように移り変わっていったか、その歴史について紹介します。

『松本繁昌記』初市の挿絵

「『松本繁昌記』初市の挿絵」明治16年

「 塩取合戦」平成18年

「 塩取合戦」平成18年

会期・開館時間

 令和3年1月5日(火)~1月31日(日) 【毎週月曜日は休館(休日の場合はその翌日)】
 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

会場

 松本市時計博物館 3階企画展示室

観覧料

 無料(1・2階常設展は通常観覧料)

蓄音機で聴くSPレコードコンサート2020

 11月3日が「レコードの日」であることにちなんで、時計博物館の蓄音機によるSPレコードの演奏会を開催します。

コンソール型蓄音機

コンソール型蓄音機

蝋管式蓄音機

蝋管式蓄音機

ラッパ型蓄音機

ラッパ型蓄音機

 

日時

 令和2年11月3日(火・祝) 午後2時から3時まで

会場

 松本市時計博物館 3階企画展示室 (※演奏中の会場出入りは自由です)

料金

 無料 (1、2階常設展示は通常観覧料が必要)

内容

 時計博物館所蔵の蓄音機とSPレコードによる演奏会です。コンソール型蓄音機とラッパ型蓄音機の演奏の聴き比べや、蝋管式蓄音機の試演なども予定しています。

申込み

 不要

 

「江戸時代の絵本と浮世絵」を開催します。

偐紫田舎源氏初編上下表紙

偐紫田舎源氏初編表紙

 

 本展は、日本浮世絵博物館との共催展として、「江戸時代の絵本と浮世絵」・「押絵雛と浮世絵」・「浮世絵に描かれた時計」の3つのテーマにそって、博物館資料を浮世絵とともに展示し、博物館資料のさらなる魅力を紹介します。

会期

令和2年10月3日(土)~10月25日(日)(毎週月曜日休館)

午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

会場

松本市時計博物館 3階企画展示室

料金

通常観覧料(大人310円 小・中学生150円)

夏期特別展「時計の部品展」を開催します。

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会期

令和2年7月23日(木・祝)~9月6日(日)

【月曜日休館、休日の場合はその翌日、(ただし8月11日(火)は臨時開館)】

会場  

松本市時計博物館 3階企画展示室

観覧料  

通常観覧料 (大人:310円 小・中学生:150円)

 

概要 

 一般的な機械式時計は、文字盤と指針があり、鐘をついて我々に時間を知らせてくれます。この時計を動かすための時計機械は、様々な役割を持つ機構に分けられます。動力をつかさどる機構、時間を調節する機構、時を打つ機構などがあり、そこに使われる時計部品も一つ一つ重要な役割を果たしています。本展では、機械式時計の歴史や、明治時代以降の日本に普及した時計を主に取り上げ、時計の仕組みや部品の役割などを紹介します。

 

【重要】臨時休館のお知らせ

いつも当館をご利用いただきありがとうございます。表題のとおり、館内の空調設備工事を実施するため、下記の期間臨時休館します。長い間ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

休館期間:令和6年1月10日(水)~2月29日(木)
※お問合せは、当館(TEL:0263-36-0969)までお願いいたします。(平日の午前8時30分~午後5時15分まで)

★夏期特別展「航海と旅を支えた時計」の開催について★

「航海と旅を支えた時計~甦る英国古時計コレクション~」の開催

こんにちは!時計博物館学芸員の小林です。いつも当館の博物館活動にご協力賜りありがとうございます。タイトルの通り、松本市時計博物館夏期特別展示を開催します。本展は、イギリス製の古時計を中心に、航海において使用されたマリンクロノメーターや旅先へ持ち歩いたトラベル時計、鉄道業界で今も用いられている懐中時計など、人々の生活を支えた時計の数々をご紹介するものです。旅を主に、人々の営みと密接に関わっていた多種多様な時計をご覧ください。
本展の開催チラシは以下から!
チラシ表
チラシ裏

開催概要

1 開催名

松本市時計博物館夏期特別展「航海と旅を支えた時計~甦る英国古時計コレクション~」

2 会場

松本市時計博物館 3階企画展示室

3 会期

令和5年7月29日(土)~9月10日(日)午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※毎週月曜日休館

※8月14日(月)は臨時開館

4 観覧料

通常観覧料(大人310円 小中学生150円)

5 見どころ

⑴航海を支えた時計

本展のメインコーナーのひとつです。大航海時代(15世紀~17世紀前半)の世界各国では、安全な船旅のため、経度を測定すること、引いては船上の厳しい環境下でも正確な時刻を刻む時計の発明が急務となりました。やがて、18世紀にイギリス人大工のジョン・ハリソンとフランス人時計師のピエール・ル・ロワが、船の揺れなどの影響を受けないマリンクロノメーターを発明したことを契機に、より高精度な時計が製造されるようになりました。時計の歴史を紐解く上でも外すことができないマリンクロノメーター(船舶時計)を公開します。

マリンクロノメーター(当館所蔵)

マリンクロノメーター(当館所蔵)

※展示資料から1点ご紹介!
<マリンクロノメーター/イギリス製/19世紀>
船が揺れても水平が保たれる構造になっており、マホガニー製の重厚な木箱に収まっています。船の運命を左右するだけに、機械も精密精巧に作られています。

⑵英国古時計

本展のもう一つのメインコーナーです。1657年に世界初の振り子時計が製作され、装飾時計の時代から高精度な時計を作る時代に転換しました。この頃を境に時計産業の主役に躍り出たのがイギリスで、約1世紀の間世界の時計産業を牽引しました。本コーナーでは、時計産業発展の一端を見ることができる英国古時計をご紹介します。

ロールスロイス形自動車時計(当館所蔵)

ロールスロイス形自動車時計(当館所蔵)

※展示資料から1点ご紹介!
<ロールスロイス形時計/イギリス製/19世紀>
イギリスの代表的な自動車メーカー・ロールスロイスの自動車をモチーフにした時計です。産業革命の息吹が感じられる時計のひとつでもあります。

⑶懐中時計の世界

ポケットウォッチと呼ばれて愛されている懐中時計を公開します。高精度な時計としての実用性のほかに、一種の装飾品として愛用されたため、文字盤やケースに施されたエナメル加工、デザイン性溢れる鍵や鎖、精密精緻なムーブメントなど、見所満載です。また、現在も鉄道業界で用いられている鉄道懐中時計は、シンプルながらも見やすいデザインとなっており、必見です。

懐中時計(当館所蔵)

懐中時計(当館所蔵)

※展示資料から1点ご紹介!
<懐中時計/イギリス製/19世紀>
文字盤が表裏ガラスになっており、機械部分が見えないのに針が動く神秘的な時計です。透明時計とも呼ばれています。現在は残念ながら稼働しません。

⑷旅を支えたトラベル時計

本コーナーは、戦後の日本で流行したトラベル時計を展示します。トラベル時計は、その名の通り、旅行先で使用することができる持ち運びに便利な小型の時計です。戦後の主流は革張りケースに時計が収まったゼンマイ式のトラベル時計でしたが、現在は電池で動くものがほとんどで、デザインも豊富です。

⑸令和4年度新収蔵資料

令和4年度に寄贈いただいた野澤コレクションの時計をご紹介します。長野県箕輪町で創業した龍水社の時計と、リズム時計、シチズン時計の時計を展示します。当館開館以来初公開の時計もありますので、ぜひご覧ください。

⑹「時計技師の技術と機械式時計の仕組み」

時計産業を支える時計技師の仕事と機械式時計を構成している各部品を紹介します。普段ではほとんど見られない時計の裏側の世界へとご案内します。

⑺「松本市時計博物館オリジナルぬりえコーナー」

お子さんの夏休みに合わせ、今回は5種類の絵柄を楽しむことができるぬりえコーナーを準備しました。たくさんの時計に囲まれながら、優雅なぬりえタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。

★古時計ねじ巻き見学会開催のご案内★

1 開催名

古時計ねじ巻き見学会

見学会の様子(大型振子置時計)

過去の見学会の様子

2 開催日時

令和5年3月11日(土)、3月12日(日)午前9時~午前10時まで 
※各日の見学会は同内容です。

3 会場

松本市時計博物館1階・2階常設展示室

4 受講料

通常観覧料 大人310円 小中学生150円

5 内容

古時計のねじ巻きや時刻合わせの様子を特別公開し、各時計の歴史、特徴をお話しする見学会です。通常、開館前に時計技師が行っている作業を見学することで、博物館の裏側を垣間見ることができます。古時計の新たな魅力を発見してみてください。

見学会の様子

過去の見学会の様子

6 定員

10名程度

7 申込み

令和5年3月7日(火)午前9時~3月10日(金)午後5時 
電話にて時計博物館(0263-36-0969)まで ※満員になり次第受付終了とさせていただきますので、あらかじめご了承ください。

★時計博新聞第2号「時計の歴史~機械式時計編~」★

はじめに

 こんにちは。時計博物館学芸員の小林です!時計博新聞の創刊からだいぶ期間が開いてしまい申し訳ありません。前号では、機械式時計が誕生する前、太陽や線香、水、砂といった自然万物のメカニズムを用いた原始時計についてご紹介しました。機械部品を用いない時計ですが、先人たちの英知が感じられる時計が多かったですね。ご興味のある方はコチラをご覧ください。

線香時計

線香時計(龍の時計、当館所蔵)

機械式時計の誕生

 今回は、機械式時計の歴史についてご紹介します。機械式時計とは、歯車などの機械部品を組み込んだ時計のことです。紀元前の時代から自然の力を利用した原始時計を用いてきた人間にとって、機械式時計の発明は大変革でした。一方で、機械式時計がいつ、どこで、誰によって発明されたのかを証明する資料はありません。現存最古の機械式時計は、1360年頃にフランス国王シャルル5世がドイツ人のアンリ=ド=ヴィックに製作させた塔時計だといわれています。

スペイン製掛け時計(機械式時計初期おもり式、当館所蔵)

スペイン製掛け時計(機械式時計初期おもり式、当館所蔵)

機械式時計草創期~おもり式時計

 アンリ=ド=ヴィック製作の塔時計をはじめとした草創期の機械式時計は、重いおもりを垂らし、おもりが重力によって降下する力を原動力としました。歯車や連動する時計の針が急速に回ってしまうのを調整するため、冠型脱進機という調速機構を用いました。その後の機械式時計の発展は、この脱進機の改良により、急速に進んだと考えられます。
 機械式時計の発明により、時計の精度が格段に向上した半面、草創期の機械式時計に用いられたおもりは大変重く、また、時計の下部におもりが降下するためのスペース確保が必要であり、扱いづらいものでした。

オランダ製ダッチクロック(機械式時計初期おもり式、当館所蔵)

オランダ製ダッチクロック(機械式時計初期おもり式、当館所蔵)

機械式時計の進化~ゼンマイと振り子時計の発明

 16世紀初頭、ドイツ人のピーター=ヘンラインによって時計の新たな原動力となるゼンマイが、次いで17世紀中頃、オランダ人の科学者クリスチャン=ホイヘンスによって振り子を脱進機として用いた振り子時計が発明されました。これを契機に、オランダ、イギリス、ドイツ、フランスなどのヨーロッパ諸国で、振り子掛け時計や大型置き時計、チャイム時計など様々な時計が製作されました。それぞれの時計の特徴に関しては、今後の時計博新聞で随時紹介する予定ですのでお楽しみに。
 当時の時計は現代のような量産型の時計ではなく、時計師の手工業による1点ものが多く、時計一つから当時の世相を感じ取ることができます。ぜひ当館にご来館いただき、今も時を刻む至極の古時計コレクションに思いを馳せてください。

機械式時計の部品(明治期、日本製、当館所蔵)

機械式時計の部品(明治期、日本製、当館所蔵)

機械式時計の小型化~懐中時計

  ゼンマイの発明からおよそ100年、17世紀に入り小型の携帯時計である懐中時計が考案されました。現存最古の懐中時計は、オリバー=クロムウェルが使用した懐中時計(1625年頃の製作か?)だといわれています。当時は懐中時計を扱う時計師が少なかったため、一部の上流貴族が持つ高級品でした。その後、スイスを中心に量産体制が確立すると、安定供給が実現され、多くの人の手に渡るようになりました。現在、懐中時計の販売を手掛けるメーカーは少数となってしまいましたが、スマートウォッチやスマートフォンにはないファッション性を持ち、ロマンがあります。当館では、時計の歴史を100年早めたとも言われる天才時計師・ブレゲの製作した懐中時計も展示しています。ぜひ間近でご覧ください。皆様のご来館を心よりお待ちしております。

イギリス製懐中時計(別名透明時計、当館所蔵)

イギリス製懐中時計(別名透明時計、当館所蔵)

 

★年末年始の休館日のお知らせ★

いつも松本市時計博物館をご愛顧いただき誠にありがとうございます。学芸員の小林です!冬も深まり、あっという間に2022年の年末を迎えました。来年も一層お客様に快適に過ごしていただける博物館運営に努めて参りますので、よろしくお願い申し上げます。さて、年末年始の休館日についてご案内いたします。下記をご覧ください。

休館期間:令和4年12月29日(木)~令和5年1月3日(火)
※2023年は1月4日(水)午前9時からご覧いただけます。

★あめ市歴史展示「塩の道とあめ市のはじまり」のご案内★

はじめに

 こんにちは!時計博物館学芸員の小林です。11月20日(日)にまち歩き講座「松本の時の鐘を訪ねて」を開催しました。皆さんと共に協働しながら、松本についての学びを深めることができ、一層松本に愛着を持つ機会となりました。生憎の雨模様でしたが、たくさんのお客様にご参加いただき誠にありがとうございました。
 さて、今回はあめ市歴史展示開催についてのご案内です。あめ市歴史展示は、商都松本の新春の風物詩である「松本あめ市」の開催に合わせ、あめ市実行委員会様との共催で、毎年開催している展覧会となります。今回の展覧会のテーマは、「塩の道とあめ市のはじまり」です。あめ市の起源ともいわれる「塩市」と、塩が運ばれた街道、通称塩の道について触れ、あめ市のはじまりを紐解きます。あめ市の誕生に触れながら、代々受け継がれた松本のにぎわいを生む伝統行事に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

開催概要

あめ市歴史展示のチラシはコチラ

1 会期

令和5年1月4日(水)~1月29日(日) 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※1月10日(火)、16日(月)、23日(月)は休館日

2 会場

松本市時計博物館3階企画展示室

3 観覧料

大人310円、小中学生150円(あめ市歴史展示のみご覧になる方は無料です)

4 展示構成

⑴ 導入「あめ市の変遷」…あめ市歴史年表を中心に、あめ市の誕生から発展までの歴史を紹介します。
⑵ メイン「塩の道とあめ市のはじまり」…あめ市の起源とされる塩市と、塩を運んだ街道「塩の道」に関する資料を展示します。中でも、塩の道ちょうじや(大町市)収蔵の塩の道関連資料は当館初公開です。ぜひご覧ください。
⑶ メイン2「松本あめ市の隆盛」…あめ市のメインイベント「時代行列」に関する資料を中心に、あめ市のにぎわいの歴史をご紹介します。
⑷ コラム「上杉謙信の義塩伝説」

★まち歩き講座「松本の時の鐘を訪ねて」開催のご案内★

はじめに

 こんにちは!時計博物館の小林です。朝晩が冷え込む季節となりました。先日、浅間温泉文化センターで開催された千田嘉博氏の講演会「松本城と世界のお城」に参加してきました。300名を超える方々がお越しで、改めて松本市民の学びへの熱意が感じられ、学芸員として身が引き締まる思いです。講師の千田嘉博氏は、大学で日本中世史を学んでいた私にとって憧れの方であり、その方から松本城に関する最新の見解を聞けるということで、とても幸せなひと時でした。改めて、松本城が人類史上の顕著な普遍的価値を持つ近世城郭だったことを知り、松本市民として誇りを感じる時間でした。
 前置きが長くなってしまいましたが、今回はまち歩き講座のご案内です。この講座は時計博物館内の見学だけでなく、江戸時代の松本の時間感覚を支えた時の鐘を見学しながら、時間や時計の貴重さに思いを馳せるものです。松本城下を歩きながら学芸員が解説しますので、温かい服装をご準備の上ご参加ください。
 詳しくは下記要項をご覧いただきますようお願いいたします。チラシはコチラから!

講座の要項

1 日時

令和4年11月20日(日)午後2時~午後4時

2 集合場所・会場

集合場所:時計博物館1階受付前
会場:時計博物館2階展示室→浄林寺→松本城太鼓門→旧念来寺

浄林寺鐘楼

浄林寺鐘楼

3 申し込み方法 

11月8日(火)午前9時からお電話にて(0263-36-0969) ※先着20名

4 対象

高校生以上

5 受講料

通常観覧料(大人310円)

6 講師

松本市時計博物館 学芸員 小林 駿

7 内容

日本は明治時代初期まで、公的機関や上流階級を除いて現在のような機械式時計を持たず、お城や神社・寺院から聞こえてくる鐘の音で時間を把握していました。l今回は松本城下に時を知らせた時の鐘を巡り、時間や時計の大切さに思いを馳せるまち歩き講座です。皆様のご参加をお待ちしております。

江戸時代に製作された和時計

江戸時代に製作された和時計

 

 

★「蓄音機で聴く!SPレコードコンサート2022」の開催について★

1 開催名

「蓄音機で聴く!SPレコードコンサート2022」~蓄音機で楽しむ楽器の音色と魅力~

2 テーマ

★イベントのチラシは、コチラをクリック★

 SPレコードコンサートは、11月3日の「レコードの日」に合わせ、当館で毎年開催しています。昭和52年(1957)、日本レコード協会は「レコードは文化財である」という考えから、文化の日の11月3日をレコードの日に制定しました。当館は時計のほか多くのレコードを所蔵しており、その一部を今回のコンサートでお楽しみいただきます。古い蓄音機の多くはゼンマイを動力としており、時計と似た点があったことから、時計蒐集家・本田親蔵氏も蓄音機を蒐集しました。
 今年のSPレコードコンサートのテーマは、「蓄音機で楽しむ楽器の音色と魅力」です。今回はピアノ協奏曲やヴァイオリン協奏曲、フルート協奏曲など、様々な楽器が奏でる音色をお楽しみいただきます。蝋管式、ラッパ式、コンソール式といった蓄音機の型における音の違いにも注目です。蓄音機から流れるレトロな音楽にひたり、優雅なひと時をお過ごしください。

3 開催日時

令和4年11月3日(木・祝)午後2時~午後3時まで

4 会場

松本市時計博物館 3階企画展示室(演奏中、会場への出入り自由)

5 料金

通常観覧料 大人310円 小中学生150円

6 その他

事前のお申込みは不要です。当日上記会場までお越しください。皆様のご来館を心よりお待ちしております。

★時計博物館開館20周年記念展の開催のご案内★

「新・世界の古時計展~時計蒐集家本田親蔵に思いを馳せて~」

こんにちは!時計博物館の小林です。松本市時計博物館は、今年の9月1日で開館20周年を迎えます。いつも当館の活動にご協力賜りありがとうございます。今回は開館20周年を記念して、当館収蔵資料の中核をなす時計蒐集家本田親蔵氏の古時計コレクションを中心に、さまざまなテーマで展示します。故・本田親蔵氏は技師としてニクロム線や電球を作る傍ら、時計の精密さや奥深さに魅了され、世界各国の時計を蒐集しました。さらに、「時計は動いてこそ価値がある」という精神で、自ら修理し、ほとんどの時計が稼働状態にされていました。昭和49年、半生をかけて蒐集した時計及び関連資料243点が松本市に寄贈されました。やがて、平成14年9月1日に松本市時計博物館が開館し、多くの古時計が今なお時を刻み続けています。本田親蔵氏が愛情を注ぎ続けた古時計に思いを馳せてみてください。

先着200名限定!開館20周年記念缶バッジプレゼント!

開館20周年に合わせて、先着200名のお客様に記念缶バッジをプレゼントします。時計博物館らしい4種の缶バッジをご用意しています。デザインはもらってからのお楽しみ!なお、なくなり次第配布終了となりますので、予めご了承ください。

学芸員によるギャラリートークの開催

学芸員が展示資料の解説を中心に、古時計の魅力や機械式時計の仕組み、時計の歴史など、あらゆる側面からお話をします。奮ってご参加ください。事前申し込みなどは不要です。
日時:8月6日(土) 8月7日(日) 午前10時~午前10時45分(2回とも同内容)
対象:一般受講料:通常観覧料(大人310円 小人150円)

開催概要

1 開催名

時計博物館開館20周年記念展「新・世界の古時計展~時計蒐集家本田親蔵に思いを馳せて~」

2 会場

松本市時計博物館 3階企画展示室

3 会期

令和4年7月30日(土)~9月11日(日)午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※毎週月曜日休館

※8月15日(月)は臨時開館
※9月1日(木)は開館記念日のため無料開館

4 観覧料

通常観覧料(大人310円 小中学生150円)

5 見どころ

⑴「本田親蔵が蒐集した珠玉の古時計」

本展のメインコーナーです。装飾が美しく、王侯貴族の間で使われていた装飾時計から、日本の江戸時代に独自で製作された和時計まで、本田氏が半生を掛けて蒐集した時計を展示しています。振り子や文字盤、針、ケースなどのデザインを細部まで鑑賞し、時報の音に耳を傾け、時計が刻む時間に溶け込んでみてはいかがでしょうか。
目玉の展示資料:宝石取巻大理石置時計、おかご時計(諏訪市博物館所蔵、当館では初公開)

ルイ16世風置時計

※展示資料から1点ご紹介!
ルイ16世風置時計(本田コレクション)…18世紀に王侯貴族の間で流行したルイ16世風の置時計。フランス製。フランスで作られた時計は装飾性が強いものが多い。1対の燭台が付属し、こういった時計は西洋建築の暖炉の上に置かれていたと考えられる。

⑵「本田親蔵が蒐集した時計以外の品々」

本田親蔵氏は時計に限らず、生涯に渡って様々な品物を蒐集しました。機械式時計と仕組みが同じ蓄音機、初期のラジオをはじめ、天体望遠鏡、医療機器、ひいては化石まであります。たくさんのモノに好奇心を持ち、一点一点大切にしていた本田氏の姿が思い浮かびます。目玉の展示資料:蝋管式エジソン蓄音機(諏訪市博物館所蔵)、天体望遠鏡、アンモナイトの化石

⑶「時計博物館20年の歩み」

開館20年の歩みを、過去の展覧会で公開された時計やポスターを展示しながら振り返ります。時計博物館が刻んできた時間と歴史に注目してご覧ください。
目玉の展示資料:おかご時計、バロック糸吊り振り子時計

⑷「日本時計産業の発展」

明治初期の改暦以降、日本各地で時計メーカーが創業し、工場での大量生産が行われました。それに伴い、時計の価格も抑えられ、次第に国民にも浸透するようになりました。明治時代以降の時計製造の歴史を知ることで、日本の産業、モノづくりの発展を俯瞰することができます。他の博物館でほとんど触れられていない時計産業の発展史を、大型年表をとおして追っていきます。
目玉の展示資料:大型年表(デコデザイン・岡谷哲男氏作)、精工舎製掛け時計

⑸「信州の時計メーカー:龍水社の時計」

長野県を起源とする時計メーカー2社の内、現在の箕輪町で創業した龍水社の時計を展示します。このコーナーで展示するすべての時計は、当館開館以来初公開です。ぜひご覧ください。
目玉の展示資料:テンプ式置時計、目覚まし時計

※展示資料から1点紹介!
長箱形掛け時計(野澤浩正氏所蔵)…文字盤に龍水社のトレードマークである南アルプスをイメージした三峰にRのマークが描かれている。龍水社は戦後に創業し、リズム時計工業に吸収合併された後、時計の生産を終了。

⑹「機械式時計のムーブメント(構造)」

機械式時計を構成している各部品を紹介します。普段では絶対に見られない機械式時計の細部の世界へとご案内します。
目玉の展示資料:アンソニア機械、歯車、ぜんまい、振り子、時針、分針

⑺「時計博物館オリジナルぬりえコーナー」

お子さんの夏休みに合わせ、今回は5種類の絵柄を楽しむことができるぬりえコーナーを準備しました。たくさんの時計に囲まれながら、優雅なぬりえタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

★時計博新聞創刊号「時計の歴史~自然時計編~」★

時計博新聞とは

こんにちは!時計博物館学芸員の小林です。今回から当ホームページにて「時計博新聞」を連載します。時計博新聞は、時計の仕組みや種類をはじめとした時計に関することから、時間やときについてまでご紹介します。人間が初めて考えた時計は、紀元前2000年頃、バビロニアで使われていたとされる日時計です。その後人間は、季節の移り変わりに伴って生活リズムを築き、やがて暦を考え、より合理的で高精度な時計を発明しました。人類の歴史や生活を知る上で切り離すことができない時間という概念を刻み続けてきた時計の魅力に思いを馳せてみてください。

時計の歴史

時計博新聞創刊号は、「時計の歴史~自然時計編~」です。人間が機械式時計を初めて発明したのは、およそ13世紀頃だと考えられています。今回は、人間が機械式時計を発明する以前、自然の力を使って考えられた時計(ここでは自然時計と表現する)の紹介をします。

初の時計「日時計」

人間が初めて考えた時計は、上述のとおり、紀元前2000年頃に使われていた日時計ですが、発掘された最古の時計は、紀元前1500年頃にエジプトで用いられたとされる日時計です。日時計は文字通り、太陽が昇って沈むことによる影の移動を利用した時計です。日時計と聞くと、下の写真のような目盛りのついた鉄板の真ん中に一本の棒が立っているものをイメージしますが、最古の日時計はT字型のシンプルな形をしています。朝、横木を東に向けることで5つの目盛りがついた縦木に影がかかり、目盛りを読んで時間を把握します。正午になったら、横木を今度は西に向けて同様に時間を把握します。日時計は限りなくシンプルですが、機械式時計の精度が向上する17世紀まで最も正確な時計だったと言われています。

日時計(当館所蔵)

日時計(当館所蔵)

携帯用日時計(当館所蔵)

携帯用日時計(当館所蔵)

水時計

太陽の出ている時間しか使用できないという日時計の弱点を克服し、続いて発明された時計は水時計です。水時計は紀元前1500年前頃の古代バビロニアで発明されたと言われています。また、紀元前250年頃には、アルキメデスが水時計の仕組みを参考にして、プラネタリウムの原型を作ったと考えられています。紀元後は、中国を中心に巨大な水時計が製作されました。日本では、671年4月25日、中大兄皇子(後の天智天皇)が漏刻という水時計を設置し、日本で初めて時報を伝えたという記録が日本書紀にあります。この日にちなんで、4月25日を新暦に換算した6月10日は時の記念日に制定されています。

砂時計

太陽が出ていない時間でも使用できる水時計ですが、水の蒸発や凍結で使用できなくなることもありました。この課題を解決したのが、水時計を応用して考えられた砂時計です。4世紀、フランスのルイトプランドによって発明されたとされています。しかし、砂時計が利用されるようになったのは、砂を収めるガラス技術が進歩した13世紀からでした。当時は教会や個人宅、船舶など、あらゆる場所で使用されていた記録が残っています。

16世紀の砂時計(当館所蔵)

16世紀の砂時計(当館所蔵)

その他の自然時計

最後に、その他の自然時計を紹介します。9世紀には、ろうそく時計、ランプ時計、火縄時計、線香時計など、燃焼系の時計が次々に発明されました。ここでは特に、当館2階展示室に展示中の線香時計(愛称:龍の時計)を説明します。下の写真のように、龍の時計の胴体の上に均一に6本の黒糸が並んでいます。その上に横たえる形で火のついた線香を置くと、順番に糸が焼き切れます。そして、糸にくくり付けられた球が下の真鍮板に落ち、時間を知らせる仕組みです。球が落ちるのはほぼ5分毎になっており、時計というよりはタイマーのようなものです。屋外に設置し、屋内にも聞こえるほど大きな音が鳴り響きます。ぜひ時計博物館にご来館いただき、間近でじっくり見てみてはいかがでしょうか。

線香時計

線香時計(龍の時計、当館所蔵)

最後に

今回は時計の歴史の中でも、自然時計の紹介をしました。次回は、機械式時計の歴史をご案内します。次回もお楽しみに。皆様のご来館をお待ちしております。