発掘された松本2020➅ 「県町遺跡第20次」

県町遺跡第20次調査

 県町遺跡は、あがたの森公園周辺にひろがる弥生~平安時代を中心とした大規模な複合遺跡です。
 第20次調査では、あがた運動公園西端~南端の駐車場内の発掘を行いました。調査範囲は幅2m弱ですが、第1面では古墳~平安時代の遺構・遺物を確認し、中には床面付近に遺物が集中的に出土した竪穴建物址がありました。第2面では弥生時代の遺物を含む黒色土や土坑などが見つかりました。
 弥生時代の痕跡は調査範囲の南西部にのみ認められ、北側では砂礫層が深くまで堆積していることがわかりました。この砂礫層は薄川の氾濫によるものと考えられ、洪水で当時の地表面が削られたものと推測できます。砂礫層は調査区の広い範囲に認められ、規模の大小はあるものの、この一帯は度々氾濫の影響を受けていたと思われます。

調査地から望む景色(南西から)

調査地から望む景色(南西から)
 中央奥に見えるのは県ヶ丘高校校舎

発掘された土層

発掘された土層
 洪水による砂礫の堆積や遺構の断面などが土層からわかります。

 

コラムクイズ

県町遺跡からは、古代の役所や蔵の建物に使用された錠前が出土しています。
画像のような形をしたこの錠前はある生き物に形が似ているため◯◯錠と呼ばれていますが、◯◯には次の内どれがあてはまるでしょう。

3つの中から選択してください

古代の錠前(レプリカ)