重要文化財馬場家住宅 6月の事業一部中止について

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、年間行事予定に載っております下記の事業を中止いたします。

 

・6月27日 お茶席の会

 

 楽しみにされていた皆様には大変申し訳ございません。

 なにとぞ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

朗読の会を開催しました

 企画展「松本押絵雛による端午の節句展」の関連事業として5月30日(日)に「朗読の会」を開催しました。朗読インストラクターの小松志づ子氏をお招きし、端午の節句の由来や、馬場家住宅がある松本市内田周辺に伝わる民話などをご披露いただきました。
 当日は天気にも恵まれ、馬場家住宅の雰囲気と小松氏の温かで心地よい語り口とが合わさり、時に楽しく、時にもの悲しい物語の世界を存分に堪能できる場となりました。
 ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

朗読の会の様子

朗読1

朗読2

 

講座「馬場家文書を読む」 第1回目を開催しました

 馬場家に伝わる古文書類を紐解き、馬場家や地域の歴史に触れる講座「馬場家文書を読む」の第1回目を、5月29日(土)に開催しました。
 今回は「馬場家文書との出会い」と題し、古文書に書かれている内容ではなく、古文書そのものにスポットをあてました。使われている紙や冊子の仕立て方、武士と農民の字の違いなど、古文書そのものからどのようなことが読みとれるのかを、実物の資料に触れながら学びました。
 例えば、講座で扱った古文書の中には、下書きや書き損じのものもありました。なぜ下書きや書き損じの文書が残されているのか。実は、これら下書き等の文書はふすまの下張りなどで見つかることがあり、建具の補修や制作に用いられている例が見られるそうです。紙が貴重であった時代のリサイクル術といったところでしょうか。
 講座では古文書の実物に触れられる珍しい機会ということもあり、質問や意見が活発に交わされる様子が見られました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
 第2回目は、6月26日(土)の開催を予定しています。次回は馬場家の由緒について扱う予定です。6月12日(土)の午前9時から参加を受け付けますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。

講座の様子

 

文書2

文書1

 

重要文化財馬場家住宅 5月の事業一部中止について

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、年間行事予定に載っております下記の事業を中止いたします。

 

・5月23日 お茶席の会

 

 楽しみにされていた皆様には大変申し訳ございません。

 なにとぞ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

馬場家の風景 柏の葉と馬場家

 

 5月5日はこどもの日でした。当日は雨交じりの天気でしたが、開催中の企画展「松本押絵雛による端午の節句展」にはこの日に合わせ多くの方にご来館いただきました。誠にありがとうございました。

 ところで、こどもの日に柏餅を食べたご家庭も多かったと思います。端午の節句に柏餅を食べる風習は、江戸時代に始まり、江戸の町を中心に広がったと考えられています。柏餅に使われる柏の葉は冬でも葉が枯れず、新しい芽を出すまで残ります。そのため、葉を家に見立て、家系が絶えない子孫繁栄のシンボルとして家の存続を重視する当時の社会で好まれたといいます。

 実は、馬場家の家紋には、この柏の葉が用いられてます。柏の葉を用いた家紋は多く、様々な種類がありますが、馬場家住宅で見られる家紋は柏の一枚葉をあしらった造形です。古くは三つ柏だったものが一枚柏に変わったと伝わります。柏の葉を家紋に用いた由来はわかりませんが、柏のように長く子孫が繁栄するよう願ったのでしょう。

 館内では、屋根の軒瓦をはじめ、様々な場所でこの家紋を見ることができます。ご来館の際には、どんなところに柏の葉があしらわれているかにも注目してみてください。

 

塀に並ぶ軒瓦の家紋

塀に並ぶ軒瓦の家紋

一枚柏の家紋

文庫蔵には軒瓦の家紋だけでなく、屋号の「古屋敷」も大きくあしらわれています

文庫蔵には軒瓦の家紋だけでなく、屋号の「古屋敷」も大きくあしらわれています。

館内で唯一見られる三つ柏。館のどこにあるか、探してみてください

館内で唯一見られる三つ柏。館のどこにあるか、探してみてください。

ちなみに当館オリジナル手ぬぐいは、家紋が並ぶ瓦屋根をイメージしたデザインです。

ちなみに当館のオリジナル手ぬぐいは、家紋が並ぶ瓦屋根をイメージしたデザインです。

 

講座「馬場家文書を読む」を開催します

 

 

 天正10年(1582)から内田の地に住み着き、江戸時代には村の指導的立場にいたという馬場家には、近世から近代にかけての文書や古典籍が数多く残されています。
 本講座では、これらの資料を扱い、内容を読み解きながら当時の馬場家や近隣地域の姿、時代背景を学びます。各回独立の講座を予定しておりますので、是非ご参加ください。

日 程:令和3年5月~10月の各月1回
    詳細は下記予定表のとおり

時 間:午前9時30分~11時30分 

会 場:重要文化財馬場家住宅(松本市内田357番地6)   

受講料:各回 500円

定 員:各回10名

講 師:信濃史学会会員 太田秀保氏

申込み:下記予定表の受付開始日の午前9時以降、電話受付(0263-85-5070)

その他:新型コロナ感染症の感染状況等により、内容を急遽変更・中止する場合がございます。

 

  • 各回開催予定表 

馬場家文書を読む 日程  

 

 

馬場家の風景 カタオカザクラ

 今、馬場家住宅西側の門庭で1本の桜が満開を迎えています。「カタオカザクラ」という名前のこの桜は、松本城などで見られる「ソメイヨシノ」とは異なり「カスミザクラ」という桜の一種です。名前の「カタオカ」は、かつて馬場家住宅も含まれていた旧片丘村の山中で発見された事に由来します。

 多くの桜は10年程度経たないと花を咲かせませんが、カタオカザクラは高さ数十センチの若木でも23年で花を咲かせるという性質があります。また、大きくても45m程度にしか育たないという性質を持っています。そのほかに開花時期がソメイヨシノに比べ遅い、花の柄に短い毛が生える、花をつけている部分から葉が生えるといった特徴があります。

 カタオカザクラは、元東京大学理学部付属植物園日光分園主任の久保田秀夫氏に発見され、昭和27年にカスミザクラの新品種として認められました。原生地の山火事により一時は姿を消したものの、久保田氏が残していた木から接ぎ木苗が作られ、松本市内では馬場家住宅や内田地域づくりセンターなどで見ることができます。

 門前では新緑の屋敷林を背景にした薄紅色のカタオカザクラが見事に咲いています。ご来館の際には、若葉の候の桜もお楽しみ下さい。  

門庭のカタオカザクラ

門庭のカタオカザクラ(撮影:令和3年4月27日)

カタオカザクラ近影

カタオカザクラ近影(撮影:令和3年4月27日)

 

内田地区地域づくりセンターのカタオカザクラ。丈は低くても花を咲かせています

内田地区地域づくりセンターのカタオカザクラ。丈は低くても花を咲かせています(撮影:令和3年4月20日)

(終了しました)企画展「松本押絵雛による端午の節句展」を開催します

 R03 端午の節句展ポスター

 馬場家住宅では、令和3年5月1日から企画展「松本押絵雛による端午の節句展」を開催します。

 押絵雛は江戸時代から明治時代にかけて松本で盛んにつくられた人形です。厚紙に書き写した人物などの絵を部分ごとに切り抜き、それぞれに綿を挟んで布で包み込んだのち、絵の形に張り合わせた人形で、絵でありながら立体感のある造詣が特徴です。「雛」の文字から、雛人形=ひな祭りの印象を受けますが、押絵雛は端午の節句や祭り、祝い事の際にも飾られたようです。松本の押絵雛は内裏雛だけでなく様々な題材を基にした人形が見られます。
 本展では、月遅れの端午の節句に合わせ、武将や伝説の偉人達の姿をかたどったものを中心に押絵雛を展示します。子供の健やかな成長を願い贈られたであろう押絵雛たちの姿をご覧ください。

 また、会期中は敷地内にこいのぼりを飾るほか、竹馬やけん玉など昔ながらの遊びもお楽しみいただけます。展示と合わせ、江戸時代創建の古民家で端午の節句をお過ごしください。

会期

令和3年5月1日(土)~6月6日(日)

休 館 日:5月6日(木)、10日、17日、24日、31日(月)

開館時間:午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)

会場

重要文化財馬場家住宅 主屋

観覧料

通常観覧料 
 大人(高校生以上)310円
 大人団体(20名以上)200
 小人(中学生以下)無料

期間中のイベント

・無料公開
 5月1日(土)は、松本市政施行記念日に合わせて当館を無料公開いたします。この機会にぜひご来館ください。

・朗読の会
 朗読インストラクターによる朗読会を開催します。端午の節句にちなんだお話などをお楽しみください。
 日 時 5月30日(日)午前10時~11時
 場 所 重要文化財馬場家住宅主屋
 語り手   小松志づ子さん(朗読インストラクター)
 定 員 20名
 参加費 通常観覧料のみ
 申 込 5月8日(土)午前9時から電話受付

 開催の様子を掲載しました!

重要文化財馬場家住宅 4月の事業一部中止について

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、年間行事予定に載っております下記の事業を中止いたします。

 

・4月25日 お茶席の会

 

 楽しみにされていた皆様には大変申し訳ございません。

 なにとぞ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

月遅れのひな祭りを祝いました

暖かな日が続き、山ふところの馬場家周辺も例年より一足早く春の花々が咲いています。

馬場家住宅では、4月4日まで開催された「押絵雛展-古民家で楽しむひな祭り」に合わせ、4月3日に甘酒のふるまいを行い、大勢の方々にご来館いただきました。当日は天候にも恵まれ、前庭に設けたベンチでは満開の桜と前田の菜の花が楽しめました。

甘酒のふるまいを行った4月3日は月遅れのひな祭りでした。
ひな祭りは一般的に3月3日ですが、松本周辺では月遅れの4月3日に行う家が見られます。

明治6年(1873)にそれまで使われていた暦(太陰太陽暦=旧暦)から現在使われている暦(太陽歴=新暦)へ切り替えられました。旧暦と新暦では、月の始まりや一か月の日数などに違いがあり、新暦の日付は旧暦の日付より20日~50日程度先に進みます。地域によって使いなれた旧暦が新暦導入後も長く残り、戦後まで旧暦に基づいた生活を行う家庭もあったようです。こうした中で、新暦を使いながら旧暦の季節感と近い日付で年中行事を行うよう一か月遅れの風習ができたと考えられます。松本周辺では、ひな祭りだけでなく、七夕やお盆なども月遅れで行われています。

今年の4月3日は桃の花も咲き、「桃の節句」にふさわしい風景が見られました。
当日ご来館いただいた皆様、まことにありがとうございました。

 

馬場家住宅表門の桜。門の向こうには菜の花畑が見えます。

馬場家住宅表門の桜。門の向こうには菜の花畑が見えます。(撮影:令和3年4月3日)

前田の菜の花畑からみた馬場家住宅(撮影:令和3年4月3日)

前田の菜の花畑からみた馬場家住宅(撮影:令和3年4月3日)

ボケ(木瓜)の花も見頃です(撮影:令和3年4月3日)

ボケ(木瓜)の花も見頃です(撮影:令和3年4月3日)