第54回あがた美術会作品展 5月20日~6月25日

第54回あがた美術会作品展
        5月20日(土)から6月25日(日)まで

昨年の美術展

昨年の美術展

 5月20日に開催される松高・信大寮歌祭に合わせ、今年も開催されます。
 昨年も出展された、最高齢93歳の山田様をはじめ、8名の松高卒業生の作品をお楽しみ下さい。

 http://koyukai.shinshu-u.ac.jp/news/170331-1.html
    (松高・信大寮歌祭お知らせのページ)

 

 

松高生の青春日記4-自治こそ寮の誇りなり—3月4日(土)~5月7日(日)

松高生の青春日記4-自治こそ寮の誇りなり— 

会 期 3月7日(土)~5月7日(日)
    
月曜休館(祝日の場合は、翌日休館)

会 場 旧制高等学校記念館 1Fギャラリー

料 金 無料(常設展示は通常観覧料)

青春日記展① 信州大学人文学部日本文学分野では、記念館からの依頼を受け信州大学の前身である旧制松本高等学校の思誠寮で生活する寮生たちの日誌の字起こしとデータベース化を行ってきました。その成果を多くの方に見ていただくため、平成23年から27年まで4回にわたり日誌内容からテーマを決めて企画展を開催させていただきました。第5回目となる今回は、調査の中で明らかになった、思誠寮生は寮が学生の自治活動で運営されていることを誇りに思い、またその自治を守っていこうという強い意識を持っていることに着目しました。

 旧制松本高等学校の寮、「思誠寮」は学生による自治によって運営されていました。青春日記展②

 学生たちは様々な部に所属し、それぞれの仕事をまっとうすることで自分たちこそが寮生活ひいては学生生活の主役であることを自覚し、同時に強い責任感を育てていきます。

青春日記展③ 今回の展示では、寮生を統括していた部や寮生の学びや食を支えていた部など、寮生活の根幹を見ることが出来る組織をご紹介したいと思います。また、戦時下という特殊な状況で組織された修練部もご紹介します。

 今回は寮生日誌だけにとどまらず、寮食の記録や図書室にあった書籍の一覧など記念館に残されたさまざまな資料を使い、視覚的にも当時の寮生活を垣間見ることができる展示にできたらと思います。

 

第155回サロンあがたの森 4月8日(土)午後1時30分~

ホタルも棲める自然環境づくり

話題提供 藤山 静雄さん  [信州大学理学部特任教授]

日   時      4月8日(土) 午後1時30分 ~3時30分 (予定)
会   場      あがたの森文化会館  本館 1-5 
参加費        200円

 ホタルが舞う季節には早いこの時期、ホタルは水底に棲み、脱皮を重ねながら成長していく幼虫期にある。サナギを経て6月後半から7月半ばにかけて羽化する。初夏の水辺にロマンの光跡を静かに描くのである。

 藤山さんは「ホタルも棲める自然環境づくり」に取り組む。半世紀に及ぶ生物の環境適応についての研究を通じて、生物の世界には人知の及ばないような知恵があることを知ったという。今日の地球環境問題をめぐっても、現状と未来に生物学的視点を注ぐ。人間のつくった環境を考え、どのように生物と共生していったらいいか、を専門的な立場から提言、市民サイドに立った学習活動にも携わる。

 松本市の中心市街地を流れる大門沢川では近年、流域の数カ所でゲンジボタルの幻想的な舞が見られる。JR松本駅近くの水路でも光跡が確認されている。

 ホタルが命を紡いでいくには水と草と土、餌となるカワニナが欠かせない。ホタルが棲息できる環境づくりに取り組む住民努力の一方で、河川管理や清掃作業との整合性をどう図るかも課題として浮上する。どこにでもいた「普通種」だったホタルがなぜいなくなったのか。「ホタルが棲める環境は他の生物も棲めるということ。身近な環境に関心を持ってほしい」と藤山さんは観察会や学習会の折に語りかける。
 松本平でも広がる松くい虫被害と、その後の森林づくりについても積極的に助言を続ける。

 藤山さんは昭和23(1948)年、静岡県三ケ日町出身。静岡大学卒業。京都大学大学院農学研究科博士課程、米国オレゴン大学在外研究員を経て信州大学理学部教授。現在、信大理学部名誉教授・特任教授。著書は多数。「国連生物多様性の10年日本委員会」認定の松本ホタル学(まなぶ)会の事務局長を務める。

 ☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。

主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館友の会
問合せ 旧制高等学校記念館 (℡35-6226 Fax33-9986)

第154回サロンあがたの森 3月11日(土)午後1時30分~

物語のつくり手と図書館の役割

話題提供 長田 洋一さん  [編集者]

日   時      3月11日(土) 午後1時30分 ~3時30分 (予定)
会   場      あがたの森文化会館  本館 1-5 
参加費        200円

 長年、文芸雑誌や書籍つくりにかかわってきただけの人間ですので、お話しできることはその方面のことに限られます。

 まずは、その昔、作品を生み出す瞬間を共にした小説家たちの話を少しだけさせてもらおうと思います。彼らは、それぞれ、どのようにして傑作を生みだしたのか。本人たちは、「出来上がった作品こそが意味を成すのであって、プロセスなど口にしてほしくない」と思っているかもしれません。ですが、現場を共にした者としては「ほんの少しばかりお話しするのも一つの義務かもしれない」と思うことがたまにあるのです。彼らへのオマージュとして、少しばかり・・・

 さらには、現在、関わっております塩尻市の市立図書館事業の一つ、「本の寺子屋」のことを話したいと思います。「本の可能性を考えたい」をテーマに活動し、高齢化が進む地方都市の一つでありながら、全国の図書館関係者の間で脚光を浴びているのはなぜなのか、をひも解ければよいと思っています。

 時間があれば、同じく塩尻市が生んだ筑摩書房の創業者・古田晁さんのことにも触れることができるかもしれません。年代が違うため、直接お会いしたのは1度きりですが、私なりに知る懐の深かった古田さんのことをお話しできれば、と。

 長田さんは1944年生まれ。河出書房新社「文藝」編集長、同社編集委員などを経てフリーに。立松和平「遠雷」、中上健次「千年の愉楽」などの誕生に携わり、「谷川雁の仕事」「辻井喬コレクション」「松下竜一 その仕事」ほか多くの作品集も手掛けました。安曇野市在住。

 ☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。

主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館友の会
問合せ 旧制高等学校記念館 (℡35-6226 Fax33-9986)

第153回サロンあがたの森 2月18日(土)午後1時30分~

商都まつもと今昔ものがたり 

話題提供 池田 六之助さん  [アステップ信州取締役会長]

日   時      2月18日(土) 午後1時30分 ~3時30分 (予定)
会   場      あがたの森文化会館  本館 1-5 
参加費        200円

 もう何年も前になる。地元の大型店が「消費者ニーズ」を理由に元日の初売りに踏み切る、との動きを伝えた新聞記事を見て、老舗呉服店を営む池田さんは痛憤した。

 一年を締めくくった大晦日の翌日、売り場に駆り出される従業員の姿を思ったからだ。「あまりの非常識。文化としての正月を乱暴に引き裂く所業」と投稿した新聞で断じた。返す刀で消費者にも語りかける。「2日の初売りまで24時間だけ買い物を我慢してくれませんか」。年の始めの文化と伝統を大切にしたいという独自の視点と論点による直言だった。 

 旧制松本高校との縁も深い。池田さんが小学3年生のころ、松高生が池田さんの自宅に下宿した。「春寂寥」や「松高小曲」などを覚えたという。松高の誘致と開校に奔走したのが池田さんの祖父に当たる初代・池田六衛さんだった。「松本の〈まち〉に残した文化性と学問の府としての存在感は、松本の歴史に重要な部分を占める」と著書に記している。

 お座敷文化にも造詣が深く、都々逸や小唄、端唄を愛する池田さんが、巨大商業施設の新たな出現を控えた城下町の今昔と文化を、辛口と甘口を混ぜ合せた妙味で語る。

 池田さんは昭和8年生まれ。アステップ信州取締役会長。元松本青年会議所理事長。著書に『城下町今昔わが〈まち〉松本』(三修社)や『六之助酔狂噺』(三月書房)などがある。信州大学の学生を対象とした全6回の講座「庶民と松高そして信州大学」の講師を務めた。

 ☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。

主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館友の会
問合せ 旧制高等学校記念館 (℡35-6226 Fax33-9986)

第152回サロンあがたの森 1月14日(土)午後1時30分~

カメルーンで感じた未来思考 

  ― 子ども達の笑顔と生きた2年3カ月

話題提供 石原 正嗣さん  [元青年海外協力隊 (環境教育)]

日   時      1月14日(土) 午後1時30分 ~3時30分 (予定)
会   場      あがたの森文化会館  本館 1-5 
参加費        200円

 2014年7月、西アフリカのカメルーン共和国の私立ニーナ中学校に環境教育の教員として派遣された石原さん。昨今、地球温暖化等、地球規模での環境保護が叫ばれるようになり、同国でも小・中学校教育に環境教育の授業の導入が進められていました。具体的な指導方法やモデル例がなく、同中学校で指導教材や授業モデル例を示すことが同国の中等教育省からの要請でした。

 カメルーンで最初に驚いたのは、ゴミ山でした。ゴミ山に登って使えそうなものを探す裸足の子どもたちがいました。ゴミの中には、注射針やガラスも捨てられていました。「どうしてこんな状態が起こっているのか?」「町のみんなは、どう思っているのか?」そんな疑問だらけのスタート。そして、カメルーンの未来に向けて、ニーナ中学校の生徒たちとの作戦が動き出したのです。

 この国には、ゴミ問題だけでなく、他にもマラリア・エイズ等の病気、テロリストの脅威、難民・孤児の問題、失業者の問題、食糧不足がありました。カメルーンのことが好きになりつつあった石原さんにとって、厳しい現実でもありました。「青年海外協力隊の自分に何ができるのか?」 カメルーンで出会った仲間が協力してくれました。仲間とともに、クリーン作戦の開催、孤児院・村の訪問、東京オリンピックを目指したバレーボールチームの設立、広島原爆写真展の開催等、未来に向けたアクションに挑戦しました。

 カメルーンでの2年3カ月は、生徒たち、彼らを支える多くの仲間たちからたくさんの気付きやサポートを得、人間的にも育てて頂いた、という。 

 石原(Tsugu)さんは昭和60(1985)年、静岡市生まれ。31歳。信州大学理学部物質循環学科卒業。同大学院工学系研究科修了。私立通信制高校の教員を5年間務めた後、2011年の東日本大震災での被災をきっかけに2014年に青年海外協力隊参加を決意。帰国後は、IC Nagoya(日本語学校)で働きつつ、信州大学、上智大学で講演も実施。

 ☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。

主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館友の会
問合せ 旧制高等学校記念館 (℡35-6226 Fax33-9986)

第151回サロンあがたの森 12月10日(土)午後1時30分~

世界を広げる学びを求めて

話題提供 内川 小百合さん  [丸の内ビジネス専門学校校長]

日   時      12月10日(土) 午後1時30分 ~3時30分 (予定)
会   場      あがたの森文化会館  本館 2 ― 8
参加費    200円

 昭和23(1948)年に、タイピストの養成を始めたのが、本校の歴史のスタートです。NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」では、主人公の常子が家計を支えるべく、タイピストを目指します。「職業婦人」という言葉が、憧れと若干の妬ましさを持たれた時代だったのでしょうか。

 やがて1980年代からはワープロ、さらにはパソコンの時代へと移ります。ワープロが数年で一斉にコンピューターに代わるのは、まさに時代の変化を感ずる瞬間でもありました。大きなトラックに、40台の古いワープロが積まれ、運び去られていくのは、感傷さえ覚えるような出来事でした。高価だったPCも10年足らずで小型化され、低価格となり、現在では、むしろ情報化を進めるマシンとなりました。

 「グローバル化」という言葉が紙面やテレビで言われだしたころ、本校も最初の留学生を迎えました。昭和63(1988)年のことです。中国から来た劉君が当校に入学した翌年に「天安門事件」が起こり、中国の若者が置かれたせつない事実を、彼は憤慨しながら話してくれました。ビルマ(現・ミャンマー)から来たマウンさんは、祖国が軍事政権になったことで亡命状態となり、日本の若者に向けて、自分の気持ちを学内新聞に載せてくれました。

 それから30年。「世界を知る」ことは、その国に生まれ育った人と、「普通に接し、普通に話し、友人となっていく」ことと信じ、学内は小さな国際社会を築いています。

  内川さんは松本市出身。松本深志高校、津田塾大学学芸学部英文学科卒業。信州大学大学院経済社会政策科学研究科修了。松本大学非常勤講師や長野銀行社外取締役も務める。各種団体や企業などの研修でビジネスマナーやコーチング、コミュニケーションなどの講師を務めている。

 ☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。

主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館友の会
問合せ 旧制高等学校記念館 (℡35-6226 Fax33-9986)

第150回サロンあがたの森 11月12日(土)午後1時30分~

虫を食べる

話題提供 丸山 潔さん  [松本むしの会代表幹事]

日   時      11月12日(土) 午後1時30分 ~3時30分 (予定)
会   場      あがたの森文化会館  本館 1 ― 5
参加費    200円

 子供の頃から、何気なく食していたイナゴ・ハチノコ・カイコの蛹はとにかく美味しいと思う。

 昨今、昆虫そのものである昆虫食は、ゲテモノとして一般には気味悪がられ、あまり好まれないが、一度食した人であれば、その味が忘れられず手に入れ食したくなる。

 私の趣味は、昆虫の生態観察や分布調査などで、虫を採って食べることなどは思ったことはなかった。ところが、虫仲間から誘われ、信州人はその昔から虫を食べる文化があり、調べて本にまとめないかとの話になった。

 思えば子供の頃、蜂の巣を見つけハチに刺されながら採取、巣盤から幼虫を取り出し、塩で炒って食べた。稲刈りの合間には、腰に携えた布袋にイナゴを入れ、家に持ち帰ると、早々に佃煮となり夕食の1品となった。養蚕の盛んな安曇野ではカイコの蛹は定番であったが、抵抗なく虫を食べた記憶がよみがえった。

 いろいろな方に取材をしていると、珍味の代表としての「ザザムシ」は世界中で伊那地方だけの食材とか、地域によってはゲンゴロウやセミ・カミキリムシの幼虫などを食べたとか、楽しい話をきいた。そこで、美味しい虫、触ったり、食べてはいけない虫、その昔毒薬として利用された昆虫などを紹介したい。

  丸山さんは1949(昭和24)年、安曇野市穂高生まれ。元松本市山と自然博物館館長。希少野生動植物の保全や、子どもたちを対象にした自然観察会を定期的に開いている。共著に「見つけよう信州の昆虫たち」「信州人虫を食べる」(いずれも信濃毎日新聞社)などがある

 ☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。

主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館友の会
問合せ 旧制高等学校記念館 (℡35-6226 Fax33-9986)

第149回サロンあがたの森 10月8日(土)午後1時30分~

 「筑摩書房」から「ちくま」へ

  ― 古田晁・臼井吉見・唐木順三を中心に

話題提供 伊藤 正住さん [『安曇野』を読む会 世話人]

日   時      10月8日(土) 午後1時30分 ~3時30分 (予定)
会   場      あがたの森文化会館  本館 1 ― 5
参加費    200円

 臼井吉見が好んで色紙に書いた言葉に「邂逅(かいこう)」があります。長編小説『安曇野』は、人と人の出会いを意味する「邂逅」の物語と言ってもいいでしょう。旧制の松本中学、松本高等学校で学び、そこでの出会いが、古田晁・臼井吉見・唐木順三の人生を決定したと言っても言い過ぎではありません。

 何が彼らを結びつけたのでしょう。それは「出版」という世界に夢と希望を抱いたからと考えたいのです。3人の邂逅があったから今の筑摩書房があり、創業76年になる出版社として、日本の文化に多大な貢献を果たす本を刊行し続けています。

 かつて出版業は水商売と同じく不安定な商売だとよく言われ、今でも出版社の浮沈を耳にします。筑摩書房も一度倒産しました。1978年7月12日です。創立者の古田晁は1973年に亡くなっていましたが、臼井吉見はこの倒産を知って激怒し、会社の更生を見届けることなく、1987年に亡くなりました。倒産日と同じ7月12日が、臼井の命日です。

 筑摩書房は残った社員たちによって、立派に再建されました。そして毎月刊行されている「ちくま文庫」「ちくま学芸文庫」「ちくま新書」といった平仮名の「ちくま」が定着していますが、旧制松本高校出身の古田・臼井・唐木の3人が出版に賭けた志は今も受け継がれています。

  伊藤正住さんは1945(昭和20)年、安曇野市堀金生まれ。二松学舎大学国文科卒業。学生時代から郷土の大先輩、臼井吉見に傾倒し、地元の仲間と28年前に始めた「『安曇野』を読む会」の活動は今も続いている。ほかにも「安曇野の人々」「安曇野で月刊誌『東京人』を読む会」「筑摩書房草創期を学ぶ会」など、地道な文化活動の世話役を務めている。

☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。

主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館友の会
問合せ 旧制高等学校記念館 (℡35-6226 Fax33-9986)

第148回サロンあがたの森 9月10日(土)午後1時30分~

ボクが表現者になったワケ

話題提供 髙橋 克典さん [日本ペンクラブ会員]

日   時      9月10日(土) 午後1時30分 ~3時30分 (予定)
会   場      あがたの森文化会館  本館 1 ― 5
参加費    200円

 「酒を呑む。外でも呑むし、家でも呑む。アルコールなら何でもござれのほうだが、そば屋でひとり酒をするなら日本酒がいい。蕎麦味噌かなんか舐め、ぬる燗の二合も呑んで、盛りか掛けで締めれば過不足ない」。髙橋さんの連載エッセーが冊子「百味」(東京有名百味会発行)の紙面に載る。

 軽妙な筆致はこう続く。「ああ、東京だなあ……と実感する。フリーのライターと言い張って、よくここまで生きてこられたなとつくづく思うのが、こういう時間だ」。

 いったん踏み出した歯科医師の道ではなく、文筆業といういばらの道を選んだ。最初に勤務した財団法人日本オペラ振興会で会報誌や公演プログラムの編集や制作を担当。32歳でフリーランスのライターになった。東武鉄道発行の広報誌「マンスリーとうぶ」で編集や執筆に携わる。約30年にわたってインタビューものやショートストーリーなどを連載したほか、他の広報誌や週刊誌にもノンフィクションを短期連載している。

 「常に人間をテーマにしてきたつもりです。インビジブル(ゴースト)ライターとして多くの仕事をしてきたため、一貫性や専門性に欠けることは認めざるを得ませんが…」と苦笑する髙橋さん。丁寧な観察力で人々の日常や心温まる交流を切り取りながら、独自の表現世界を追求する。

 髙橋さんは昭和28(1953)年、安曇野市穂高生まれ。63歳。愛知高校から進んだ松本歯科大学を中退して上京。日本ジャーナリスト専門学校を卒業。著書に『ひと駅だけのレム睡眠』(メタモル出版)、『信州蕎麦と温泉めぐり』(幹書房)、『レストラン藤木へようこそ』(平原社)『お月見横丁のトラ』(同)などがある。日本ペンクラブ会員。

☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。

主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館友の会
問合せ 旧制高等学校記念館 (℡35-6226 FAX 33-9986)