*コラム*【バンカラ日記/1日目】奇習「寮雨」とは

タイトル

旧制高等学校記念館の学芸員の高山です。
旧制高等学校に対する皆様のイメージってどのようなものでしょうか。
「エリート」「寮歌」「昔の学校」はたまた「そんなところは知らない!」などがあげられると思います。
個人的には「奇天烈」「破天荒」というイメージが強いです。
それを裏付ける1つの文化があります。それが今回紹介する寮雨です。
※上品ではない内容が含まれております。あくまでも旧制高等学校の文化の一側面ということを理解していただいた上でご観覧ください。

月夜の晩に雨が降る不思議

寮雨とは、旧制高等学校の各自治寮で行われていた文化です。
卒業生の書いた文章に寮雨について詳しく書かれていたのでこちらをご紹介します。

『  高等学校の寄宿寮は“そそり立てる六寮”などと歌われますが、実際はお粗末な木造二階建てが多く、奥の部屋から夜中にトイレに行くのは面倒でした。その上新入生は上級生からトイレにまつわる怪談を聞かされています。我慢してもぞもぞしていると同室の先輩は窓をあけて庭にむかってシャアシャアやっていました。これが寮雨です。これで新入生も安心してまねすることになりました。 』 

 

写真でみる寮雨

寮雨1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
寮雨2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当時のカメラはとても貴重なものだったと思います。なぜこの写真を撮ろうと思ったのかは疑問ですが今では大変貴重な資料です。

絵でみる寮雨

他にも旧制高等学校が発行した記念祭(旧制高校で行われていた寮の文化祭)の絵はがきなどにも寮雨の絵が書かれているので紹介していきます。
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寮雨についての紹介は以上になります。

銀杏BOYZ 『青春時代』の歌詞の一節
〃ああ僕は何かやらかしてみたい。そんなひとときを青春時代と呼ぶのだろう。〃
旧制高校生の豪快で大胆な青春に触れるたびにこの曲が僕の頭の中で鳴り響きます。

 

次回は旧制高等学校スラング集を紹介していきたいと思います。おたのしみに!

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