上條館長の山城案内 林大城

林大城 はやしおおじょう(松本市里山辺日向山)

 まずは林城です。
 林城は小笠原清宗が、父、小笠原貞宗の建てた井川館では防御が難しいと考え、改修し完成させた城です。小笠原氏は土着の豪族とも手を結び、この地域を支配することになりました。小笠原氏の影響もあり、山辺の山城は似た様式を持ちます。
 平成29年から31年度にかけて、井川城跡、林小城とともに国の史跡「小笠原氏城跡」として指定されました。

金華橋 向こうが林城

金華橋(きんかばし) 向こうが林城

 林城には金華橋、橋倉、大嵩崎側3か所から登り口があります。一番わかりやすいのはやはり、金華橋からで、整備もきちんとできているので安心です。駐車は教育文化センターか針塚古墳の駐車場が公式となります。登り口にスペースはあります。

 まず、整備された道を登っていきます。つづら折れの道を登り、6回目の折れでこのような絶景が。乗鞍から槍、常念、有明、白馬三山まで見晴らせます。市街地の様子もよくわかります。

左から乗鞍岳、槍ヶ岳、常念岳、有明山

左から乗鞍岳、槍ヶ岳、常念岳、有明山

右に白馬三山

右に白馬三山

東屋

東屋(あずまや)

 この後、あと3回ほど曲がると堂平、伝一ノ門跡につきます。東屋もあります。

 この後はなだらかな登りが続きますが、息は切れます。

平場

平場(ひらば)

 左右に深い堀切が見えた先は、無数の平場が左右に続きます。時々、逸れて覗いてみてください。きっと、当時は塀とか丸太が建てられ、敵の侵入を防ぎ、上から狙い撃ちしたことでしょう。

 2つの堀切を過ぎるといよいよ、中心部です。最後の堀切前は今はすっと直登できるのですが、土塁がしっかり築いてあるので、きっと当時は左に折れて入っていくようになっていたはずです。お城はまっすぐ入っていけることはほとんどありません。

馬出

馬出(うまだし)

 この看板があるところは馬出です。広いスペースがあります。

橋倉からの車道

橋倉からの車道

 なんと、橋倉からここまで車道が整備されているので入ってくることができます。わたしも2,3度登ってきました。すれ違いはできないので運を天に任せますが、チャレンジしてもいいかなと思います。

東屋「松風亭」

東屋「松風亭(しょうふうてい)」

 遊歩道等整備されていますので、やや当時とは違うと思いますが、石段を登ると第2郭です。ここにも東屋が、名前は「松風亭」一休みできます。

 その後、堀切、平場を登るといよいよ主郭になります。大きさは50×25ぐらいでしょうか。土塁も積まれ、石積みも何か所か残っています。

主郭

主郭(しゅかく)

主郭の土塁と石積み

主郭(しゅかく)の土塁(どるい)と石積(いしづ)み

 主郭を過ぎて後郭から左手に下りていくと化粧井戸があります。水番城方面からひかれてきたのでしょうか。

大嵩崎側案内

大嵩崎側案内(おおつきがわあんない)

 今回は大嵩崎側に下りてみました。きちんと整備されています。案内も出ているので迷うことはありません。あちこちに堀切が見られます。ただ、勾配がきついので、登るのは大変かもしれません。途中、山の神の社がありました。

大嵩崎側の登り口

大嵩崎側(おおつきがわ)の登り口

 ここが大嵩崎側の登り口です。林道の横に車を置くスペースはあります。集落の一番上になります。下りていくと林小城の入り口につきます。

橋倉口

橋倉口(はしくらぐち)

 橋倉口はここです。橋倉公民館を右折します。林道ですので、道には迷いません。

 尾根全体に続く大きな城跡です。地域の方も年に何度か整備を行っています。毎日、登っている方もいらっしゃるようです。松本の歴史を知る上でもぜひ、挑戦してみてください。