vol.034 資料を安全な場所へ (R4.12.19 文責:福沢)

 展示製作業務委託が先月に完了し、導入展示があるエントランスや展示室の準備が徐々に整ってきました。展示製作業務では展示ケースに実際に資料や解説パネルを並べ、安全に、見やすく資料を展示できているかを確認し、展示器具の調整などを行いました。
 vol.030でも書きましたが、作ったばかりの展示ケースや展示器具は、使用された塗料や接着剤などから資料を劣化させてしまう汚染物質が出ています。もちろん、汚染物質の発生が少ない材料を使用し、その後も十分に換気し「枯らす」ことで、展示室内やケース内の汚染物質濃度が基準値以下であることを専門業者が測定を行って確認しています。

 
ケースを開けて「枯らし」を行います。

ケースを開けて「枯らし」を行います。

 ですが、資料を劣化させる汚染物質は、木質材料など長期間にわたり微量に出続けるものもあり、徐々にケース内に溜まってしまうことがあるので、確実に放出が終わり、安全な空気環境になるまで資料を展示することができません。また、夏季は放出が多く、気温の下がる冬季は放出が少ない傾向にあります。
 きれいに展示した資料ですが、変色、腐食、破損から守るためには一度安全な空気環境である収蔵庫に戻す必要があるのです。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 
  確認のためにケースに並べた資料をきれいに包み直して保管します。

 資料を劣化させる怖れが確実になくなるのは来年の夏以降のため、開館は令和5年秋となっています。
 それまでは展示ができないため、皆さんに展示室をご覧いただくことはできませんが、今後も開館に向けて様々なイベントや情報発信を行っていきたいと思います。