Vol.012 松本てまりプロジェクト (R3.7.5 文責:高木)
去る6月28日に、信州大学の金井直教授のゼミで松本てまりのワークショップを行いました。
このワークショップは新博物館が市民に開かれた博物館になるよう企画した「松本てまりプロジェクト」の一環で、エントランスの吹き抜け装飾を市民の皆様と一緒に作っていこうとするものです。
まず、アートプロデュースをしていただく、武蔵野美術大学の土屋公雄教授、新進気鋭の造形作家である小松宏誠氏から、模型を見ながらコンセプトの説明がありました。エントランスの吹き抜け空間を静かに浮遊する、木製バーと松本てまりを組み合わせたモビールです。
金井ゼミの学生はすでに、市民参加の博物館の在り方、松本てまりの歴史について学習しています。今回は「てまりモビール」に使用するてまりを実際に作ってみようということで、てまりを作るのも、針を持つのも初めてというような初々しい11名が授業の一環として参加してくれました。
途中、ディスカッションの時間をはさみながら、正味90分、真剣に針を運んだ結果、作者自身がびっくりするほど素晴らしいてまりが出来上がりました。すべて八重菊という伝統的な模様ですが、色の組み合わせ、針の運び方の違いで十人十色個性的なてまりとなりました。
今回、学生のみなさんから「想像以上に楽しかった」「てまりが好きになった」「新博物館に行くのが楽しみになった」などの感想を多くいただくと同時に、ワークショップの改善点も見えてきました。それらを活かして、9月から市民に向けたワークショップを企画していく予定です。
「松本てまりプロジェクト」は信大松本キャンパスから静かに力強く始動しはじめました。