Vol.004 レトロ玩具「すごろく」(R3.3.16 文責:高木)

 新しい博物館では「あそびはまなび」というコンセプトで、博物館でしかできないこどもの体験ひろばを設けます。体験を通して、こどもたちが楽しい時間を過ごすことはもちろん、保護者にとっても発見の喜びが共有できる、そんなモノを探しています。そこで、まず、昔の玩具に焦点をあててみました。今回は双六(すごろく)について紹介します。

商売繁栄双六

 この双六は昭和12年に「信濃日報社」が制作した「商売繁栄双六」です。現在でも続く松本の老舗の商店名が読み取れますので探してみてください。双六には遊びながら物の名前を覚えるという教育的側面がありましたが、こんな風に宣伝としても使われていたことがわかり、当時の風俗を語る歴史資料ともなっています。

すごろく年中行事
すごろく 乗り物

 他に「幼年行事双六」「乗り物双六」などが体験アイテムの候補にあがっています。
 双六は明治後半より、少年少女雑誌の正月号の定番となり普及していきました。「振り出し」から「上がり」まで、サイコロを振って駒を進める単純な遊びが、お正月という、家族の時間の一コマを作っていたのかもしれません。それももう、昭和のノスタルジーでしょうか。新博物館の展示製作はひとつひとつしっかりと駒を進めているところです。