Vol.008 レトロ玩具「かるた」(R3.4.23 文責:高木)
双六は楽しく遊びながら学べる、まさに、新博物館が目指す子どもの空間にぴったりだと前回のコラムに書きました。今回は「かるた」についてです。
かるたも双六と同様に歴史は古く、ポルトガル語の「Carta」が語源になっています。昭和初期にはお正月遊びの定番として人気がありました。種類も豊富ですが、最も有名なのは「犬棒かるた(いろはかるた)」でしょうか。「負けるは勝ち」「油断大敵」「楽あれば苦あり」「泣きつらにハチ」など今でも使えることわざの宝庫です。
かるたについて調査を進めるなかで見つけたのが「少国民カルタ」です。
昭和17年(1942)10月発行で、この年には「欲しがりません勝つまでは」が流行語となって
います。アンネフランクが日記を書き始めた年でもあります。
かるたには教育的側面もあると話しました。
しかし、この読み札と絵札を見ると胸が痛くなってきます。
どんな時代にあっても、大人は子どもの遊びに責任を持つべきです。
新博物館では子どもの遊びについてしっかりと考えなければと、このかるたを見て思いを新たにしました。