★時の記念日企画展「古時計の世界~時計メーカーと時計師~」のご案内★

はじめに

こんにちは。時計博物館学芸員の小林駿です。今回は、6月10日の時の記念日に合わせ、世界の近現代時計産業を支えた製造メーカーや時計師の技術や沿革をご紹介します。見た目の華やかさや時報の音色ばかりが注目されがちですが、古時計が製造された当時の会社の様子や先人たちの技術の精巧さに思いを馳せてみてください。
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開催概要

1 主催

松本市立博物館 分館 松本市時計博物館

2 会期

令和4年5月21日(土)~6月19日(日) 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※毎週月曜日休館(月曜日が祝日の場合は、その翌日が休館日)

3 会場

松本市時計博物館3階企画展示室

4 観覧料

通常観覧料:大人310円 小中学生150円 未就学児無料

5 展示構成・見どころ

⑴ コーナー1「西洋の時計製造会社」

 明治時代以降の日本時計産業の模範となり、急速な近代化に大きな影響を与えた欧米の時計メーカーを紹介します。アメリカのセストーマス社、イングラハム社、ドイツのユンハンス社など、多くの時計メーカーに触れますので、各社の製造した時計の特徴に注目してみてください。

⑵ コーナー2「日本の時計製造会社」

 明治時代に入り、欧米から輸入した機械式時計にいち早く注目し、時計の大量製造に成功したのが、名古屋地域の製造会社でした。明治時代から大正時代にかけ、多数の時計メーカーが創業し、名古屋は時計の一大生産地へと発展しました。戦後、俗に言う古時計を製造する会社は急減しましたが、精工舎(現セイコーホールディングス)を中心に、その技術は懐中時計や腕時計の生産へと引き継がれています。温故知新の気持ちで、時間や時計について大切に考えてみてはいかがでしょうか。

⑶ コラム1「時の記念日紹介」

 時の記念日が6月10日に設定された経緯、日本人の時間を重んじる規律が醸成された時代背景などを紹介します。

⑷ コラム2「時計技師の仕事」

 古時計を時を動かし続けるには、日々古時計をメンテナンスし、ゼンマイを巻き、時には修理をする時計技師(時計修復士)の存在が欠かせません。このコーナーでは、時計技師の仕事についてご紹介します。

⑸ コラム3「古時計の部品」

 古時計の動力であるゼンマイや歯車、各種部品をご紹介します。普段はケースに入っていて見ることができない機械部品を細部まで見て、古時計の奥深さを感じてみてください。

⑹ 古時計説明会資料

 園児対象の古時計説明会用の資料を展示します。(今年度の予約期間は終了)
 線香時計をはじめ、キャラクター時計など珍しい時計資料の実演を行います。

関連事業「一般向け古時計説明会」について

古時計を実際に動かしながら時計の仕組みを説明します。奮ってご参加ください。
日時:6月11日(土) 6月12日(日) 第1回 午前11時20分~ 第2回 午後2時20分~(各回約20分)
参加費:通常観覧料

おわりに

以上、時の記念日企画展のご案内でした。この機会に時計博物館へご来館いただき、100年の時を超えてチクタクと動き続ける古時計の世界に思いを馳せてみてください。皆様のご来館を心よりお待ちしております。