☆化石新聞第5刊☆

化石から分かること

こんにちは!今回は、化石新聞第5刊「化石から分かること」についてです。化石にはいくつか種類があるのはご存じでしょうか?今回はいくつかの種類を紹介しながら、化石から分かることを考えていきます。

示準化石(しじゅんかせき)

化石として見つかった生物が、いつの時代を生きたかを知ることができる化石を、示準化石と言います。例として、アンモナイトや三葉虫が挙げられます。三葉虫は古生代のカンブリア紀に現れ、ペルム紀末期に絶滅しました。アンモナイトは古生代のデボン紀に現れ、中生代の白亜紀末期に滅亡しました。また、同じ三葉虫やアンモナイトでも、徐々に進化したり衰退したりしたので、それぞれの特徴から、より詳細な時代が分かります。

2階に展示中のアンモナイト

2階に展示中のアンモナイト

示相化石(しそうかせき)

化石として見つかった生物の生きた当時の環境が分かる化石のことを示相化石と言います。例えば、四賀でよく見つかるニシンのウロコの化石です。ニシンは海に泳ぐ魚で、今では北海道などの寒い海に生息しています。つまり、ニシンのウロコの化石から、松本市四賀には昔寒い海が広がっていたことが分かります。他にも、サンゴの化石なら暖かくて浅い海が広がっていたと分かるでしょう。

ニシンのうろこ化石

ニシンのうろこ化石

生痕化石(せいこんかせき)

虫がはった跡や恐竜の足跡など、生き物が生きた痕跡が分かる化石を生痕化石と言います。四賀化石館には、とても大きな虫のはい跡の生痕化石がありますので、お越しの際はぜひゆっくりご覧になってください。

1階に展示中の虫のはい跡

1階に展示中の虫のはい跡

生き物の特徴が分かる化石

以上のような化石以外にも、生き物の特徴が分かる化石もあります。お子さんに大人気のティラノサウルスの歯は、バナナのようなブレード状になっており、大型の動物を強靭な歯で噛みちぎって食べていたということが分かります。また、シガマッコウクジラの全身骨格化石が典型例です。歯を見れば、上下に恐竜のような大きな歯が並んでいます。この歯を調べることで、シガマッコウクジラがトドなどの大型動物を食べる肉食動物で、獰猛な性格だったと分かります。

シガマッコウクジラ全身骨格化石

シガマッコウクジラ全身骨格化石

最後に

以上、化石新聞第5刊でした。皆さんも、四賀化石館にお越しの際は、ただ展示品を鑑賞するだけではなく、化石から分かることはないか、その生物が生きた時代はどのような環境だったかなど、いろいろなことを想像しながら巡ってみてください。自分が海の中にいるように好奇心を持って鑑賞するととても面白いですよ!