Vol.046 新博物館が令和5年10月7日にオープンします!(R5.3.28 文責:岡)

「新博物館が令和5年10月7日にオープンします!」
これはこのコラムのタイトルでもありますが、ここ数か月私を悩ませた文章でもあります。今回のコラムでは、この3月に発行された新博物館のオープン告知ポスターについて、その製作過程を少しだけお伝えしたいと思います。

そもそもこのポスターは、「新博物館のオープンを周知すること」を主題に製作が始まりました。ですが、できるだけ新しい博物館に興味を持っていただけるような、魅力のあるポスターにしたいとも考えていました。

そこでまずはデザインの方向性を考えるところから始めました。どうすれば博物館に興味を持ってもらえるか、人目を惹くポスターとは何か、情報の取捨選択をどうすればいいか、そもそも何を見せるべきかなど勘案しつつ、他施設のポスターも参考にしながら、大まかなデザインの方向性を決めるよう心掛けました。また、ポスターの主役には常設展示される資料を据えたいと考えていたので、学芸員とも相談しながら掲載資料を選別しました。

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当初の構想から逸れてしまわないよう意識しながら、
何をどう掲載したらいいのか、おおまかな色味はど
うするか…など、検討します。

次はこの大まかな案をもとに、デザイナーとの打ち合わせをしました。やはりプロの手が入ると、文字の配置ひとつ取っても情報の伝わりやすさが大きく変わっていきます。

デザイナーから受け取ったサンプルは、職員の意見も聞きつつ、実寸大の見本も掲示しながら、文章や色味、写真の位置など、何度も何度も確認し、修正します。

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職員により入れられた校正。このような校正を何度も
繰り返して、完成を目指します。

最初の構想から約2か月の試行錯誤を経て、最終的に完成したものが以下のポスターです。使用されている写真は常設展示室にある城下町ジオラマを、とある角度からカメラマンの方に撮影していただいたものです。このジオラマは城下町を再現しているものとしては日本最大級のもので、実際に見ていただくと、その迫力に圧倒されること間違いなしです。新しい博物館を訪れた際は、このポスターの写真が、ジオラマのどこから何を撮影したものなのか、現在の松本市内のどこにあたって、どんな共通点相違点があるのか、想像しながら見てみると新たな発見があるかもしれません。 

新たな松本市立博物館がオープンするまでいよいよ半年ほどとなりました。現在更新されているこのコラムも含め、博物館の情報を目にして足を運びたいと思った方々のご期待に沿えるよう、身を引き締めて準備をしていきたいと思います。

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