常設展展示紹介⑱ 「古代の開発5」

古代の墓

 奈良・平安時代の集落遺跡の調査は、松本市でも数多く行われています。しかし、明らかな墓の発見例はわずかです。奈良時代まで、松本市域の有力者たちは祖先の眠る古墳に葬られましたが、平安時代(9世紀末)には、彼らの墓がムラの中に造られるようになります。石上遺跡の木棺墓はムラの中心にあり、丈夫には石が積まれていました。ムラの中でも目立つものであったでしょう。
 墓を造ることができたのは有力者たちだけで、多くの庶民は都と同様に、死後はムラの外に放置されたと想像されます。

開発を支えた人々の生活

  奈良・平安時代に松本市域の開発に携わった人々は、竪穴式住居に暮らし、カマドで煮炊きをしていました。個人の食器で食事をとる習慣が広まったのがこの頃で、遺跡から杯の出土量が増加します。磁器をまねた灰釉陶器も9世紀には大量に生産され、日常雑器に仲間入りしました。
 鉄の道具が普及しだすのもこの時代です。鎌や鋤・鋤先などの農工具や紡錘車が鉄で作られ、鉄滓(てっさい)も出土しています。また、鉄の道具を研ぐための砥石も出土しており、日常的に鉄の道具が使われていたことが伺えます。

奈良・平安時代の鉄器

奈良・平安時代の鉄器

 

コラムクイズ

奈良時代と平安時代は、あわせると400年以上続きました。日本国内でも様々なことがおこったように、世界でも様々なことがありました。奈良時代・平安時代にあった世界の出来事は次のうちどれでしょう。

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