考古博物館ニュース① 「空飛ぶお客様」

鳥乙?玄鳥? 夏に訪れるカップルたち

 鳥乙、玄鳥のどちらも「ツバメ」と読みます。どちらの漢字も、日常生活でよく使う「燕」と同じ鳥を表しています。さて、考古博物館では、毎年夏になると何組ものツバメのカップルが巣作りをして子育てをしています。人の出入りがあることや、比較的高い位置に巣をつくることができることなど、外敵に襲われる危険度が低い優良物件としてツバメたちに人気なのかもしれません。親ツバメと共にひなたちの成長を見守ることが考古博物館の夏の風物詩となっています。

そろそろ巣立ち(2018年撮影)

そろそろ巣立ち(2018年撮影)

緊急事態発生!

 今年も多くのツバメたちが考古博物館から巣立っていきましたが、お盆も近づく8月の早朝緊急事態が発生してしましました。成長が遅い雛が兄弟ツバメ(姉妹かもしれませんが)に押し出されて巣(5m超の高さ)から落下してしまったのです。羽ばたきで落下の衝撃を緩和できたのか、命に別状はなかったものの、自力で巣に戻ることができなくなってしまいました。
 しばらく様子を見ていると、外敵から身を守ることのできるキャビネットの下に入り込みました。また、親ツバメたちも落ちた雛に餌を運び始めました。
 アクシデントがあっても生き抜こうとする姿に感動を覚えました。そして、自然の厳しさに負けず命をつなぐ雛の姿に「私たちもコロナ禍に負けず頑張ろう!」と励まされています。何とか無事に巣立ってほしいものです。

身をひそめる雛

身をひそめる雛

考古博物館事務室外観 画像上部の壁裏から落下。画像中央のキャビネット下に雛が隠れている。

考古博物館事務室外観
画像上部の壁裏から落下。画像中央のキャビネット下に雛が隠れている。

 

コラムクイズ

古墳時代の素焼きの土製品である「埴輪(はにわ)」。古墳の墳丘やその周辺で発見されることの多い埴輪には様々な形のものがあります。中には動物の形をしたものもあります。松本市の平田里(ひったり)1号墳からも右の画像のような埴輪が出土していますが、どのような動物をかたどったものでしょうか?

平田里1号墳出土の埴輪

3つの中から選択してください