重要文化財指定記念 ナイトミュージアムを実施します
旧松本区裁判所庁舎が重要文化財に指定されたことを記念して、2日間の限定で、開館時間を2時間延長しナイトミュージアムを実施します。夜の歴史の里は、歴史的建造物が内側から照明で照らされ、幻想的な雰囲気です。旧松本区裁判所庁舎や旧松本少年刑務所独居舎房など、フォトジェニックでインスタ映えする美しい景観をお楽しみください。また、両日とも、松本駅からのバス(タウンスニーカー西コース)が臨時増便されますので、ぜひお気軽にご来館ください。
日時:12月9日(土)・10日(日)
いずれも午後7時まで開館します。※入館は18時30分まで
通常は午後5時までのところを2時間延長します。
料金:通常観覧料(大人400円、中学生以下は無料)
バス:タウンスニーカー(西・ロングコース)を臨時増便します。運賃は片道大人200円、小人100円です。
なお、1日乗車券(大人500円、小人250円)をお持ちの方は、入館料が大人300円に割引されます。
松本駅アルプス口 → 浮世絵博物館・歴史の里 → 松本駅アルプス口
16:10発 16:34着、16:34発 16:50着
16:30発 16:54着、17:00発 17:26着
17:30発 17:54着、18:00発 18:26着
18:30発 18:54着、19:10発 19:36着
その他:すべての建物・展示物が写真撮影可能です。
園路が暗くなっていますので、懐中電灯などをお持ちいただき、足元に十分にご注意ください。
また、夜間のため展示パネル等やや見えづらいところもございますが、ご了承ください。
旧松本区裁判所庁舎が国の重要文化財に指定されました
旧松本区裁判所庁舎が国の重要文化財に指定されました
平成29年11月28日の官報告示号外256号(文部科学省告示第177号)により、旧松本区裁判所庁舎(長野県宝 旧長野地方裁判所松本支部庁舎)が新たに重要文化財に指定されました。
旧松本区裁判所庁舎とは
旧松本区裁判所庁舎は、明治41年(1908)に松本城二の丸御殿跡に建てられました。設計は司法省とみられ、施工は坂巻儀平ら7名の地元の大工が担当しています。区裁判所は戦前の裁判所組織の名称で、現在の簡易裁判所にあたります。旧松本区裁判所庁舎には、区裁判所の機能とともに長野地方裁判所松本支部の機能も置かれ、建物内に区訟廷と支部訟廷の2つの法廷が設置されていました。戦後、名称が長野地方裁判所松本支部・松本簡易裁判所に変わりましたが、建物は昭和52年(1977)に新庁舎に機能が移転するまで、約70年に渡り市民に親しまれてきました。
市民が守った文化財
新庁舎に機能が移転した翌年には、旧庁舎の解体工事が始まりました。いよいよ庁舎本館を残すだけとなったとき、「貴重な建物を後世に残して活用したい」という市民の熱心な運動が起こり、その結果、移築して保存することが決まりました。保存運動を行った市民は、建物を保存公開するために財団法人日本司法博物館を設立し、昭和57年、移築復元された建物は博物館施設として生まれ変わりました。昭和60年には文化財としての価値が評価され、旧長野地方裁判所松本支部庁舎として長野県宝に指定されています。その後、平成13年に松本市に譲渡され、翌年「松本市歴史の里」に改称しました。
建物の特徴
木造平屋建の建物は、主体部の南北両端に翼部を付した左右対称のH形平面で、主体部の正面中央に玄関を突出させ、さらに車寄を付けています。内部は、南翼部に支部訟廷、北翼部に区訟廷をそれぞれ置き、訟廷は、外部から石廊下を通って入廷する被告人・弁護士等と、建物内から入廷する判事・検事等との動線を明確に分けています。また、判事等の席は被告人等の席よりも上段に設置されています。
外観は、柱を現し長押を廻らせた外壁や、入母屋屋根を組み合わせた瓦屋根により全体を和風意匠でまとめています。また、屋根正面と側面に各2所付けられたドーマ窓や、両翼部の小屋組みに採用されたキングポストトラスなど洋風の手法も併用され、近代和風建築の要素が多数みられます。
価値・評価
戦前の裁判所建築は、大審院(現在の最高裁判所)や大阪・名古屋などの控訴院(現在の高等裁判所)、神戸・熊本などの大都市の地方裁判所は、洋風意匠で建てられましたが、地方都市の地方裁判所や区裁判所は、もっぱら和風意匠で建てられています。明治期の和風の裁判所建築で現存するものは、旧相川区裁判所(新潟県佐渡市、明治21年築)、旧篠山区裁判所(兵庫県篠山市、明治24年築)など、松本のほかに6件あります。
こうしたなかで、旧松本区裁判所庁舎は、明治期後半の区裁判庁舎の典型的な特徴をよく示し、和風の裁判所建築のうちもっとも完成度が高いことから、歴史的価値が高いと評価されています。
建築講座「松本のたてもの2017~松本の近代和風建築~」
和風建築といえば、「日本の伝統的な建物」と思われる方が多いかもしれません。
しかし、明治期から昭和初期に建てられた和風建築は、幕末の開国や明治維新による身分制撤廃・文明開化の影響を受け、江戸時代までの伝統的な建築から大きな変化を遂げています。これを「近代和風建築」といい、洋風建築とならぶ近代建築の大きな要素として注目されています。
そこで、この講座では、地元で活躍されている建築士の方々と協働して、松本市内に現存する近代和風建築をパネル展示でご紹介するとともに、展示説明会・講演会、まち歩き見学会を開催します。
まちの建築を知ると、もっとまちが好きになるかも。ぜひご参加ください。
詳細は、チラシをご覧ください。
出張展示「山本茂実」パネル展(庄内地区公民館)
『あゝ野麦峠』の作者として知られる山本茂実は、松本市並柳で生まれ今年で生誕100年を迎えます。これを記念して、故郷である庄内地区公民館でパネル展を開催します。お近くにお寄りの際には、ぜひご覧ください。
また、9月13日(水)には、山本茂実と『あゝ野麦峠』に関する勉強会を開催しますので、ぜひお気軽にご参加ください。
○パネル展
会 場:8月30日(水)~10月1日(日)
※9月27日(水)は休館日
会 場:庄内地区公民館(ゆめひろば庄内1階) 図書コーナー
○勉強会
日 時:9月13日(水)9時~10時30分
会 場:庄内地区公民館(ゆめひろば庄内1階) 視聴覚室
内 容:「山本茂実と『あゝ野麦峠』」と題し、当館学芸員が解説します。
その他:事前申し込み不要、参加費無料
ご不明な点は、会場・アクセス等については庄内地区公民館(電話:0263-24-1811)、内容については歴史の里(電話:0263-47-4515)にお問い合わせください。
バスでの来館が便利になりました!
松本周遊バス「タウンスニーカー」が、歴史の里まで路線延長しました!
これにより、松本駅(アルプス口)から約25分で来館いただけます。
片道200円で、入館料400円と合わせると合計800円(200円×2+400円)ですが、タウンスニーカー1日乗車券500円を購入いただくと、入館料が100円引きになり、こちらも合計800円(500円+300円)です。
一日乗車券を購入すると、さらに、松本城や旧開智学校校舎などの入館料も割引になります。
ぜひ、お得にお気軽にお越しください。
詳細は以下をご覧ください。
※ 西コース浮世絵博物館方面(ロングコース)をご利用ください。
※ 最寄りバス停「浮世絵博物館・歴史の里」から徒歩30秒です。
松本市市制施行110周年記念 連携展「松本の近代建築」
重要文化財旧開智学校校舎と歴史の里の2館が連携して開催する企画展です。明治初期の擬洋風建築の代表作である旧開智学校校舎と、明治期の木造裁判所庁舎の旧長野地方裁判所松本支部庁舎。全国的にも貴重な2つの建築を通して、松本の近代建築を紹介します。
歴史の里会場では、「市民が守った文化財~旧長野地方裁判所松本支部庁舎のあゆみ~」と題し、長野県宝に指定されている旧長野地方裁判所松本支部庁舎の歴史と魅力、そして、この建物を保存した市民運動について紹介します。
会 期:6月3日(土)~10月1日(日)
休館日:月曜日(休日の場合は翌日)
観覧料:通常観覧料(大人400円、中学生以下は無料)
詳細は、添付チラシをご覧ください。