令和7年度 歴史の里 体験講座のご案内【1月】
歴史の里では、歴史的な建物に囲まれた雰囲気の中で、松本で昔から行われている伝統的な技術を体験していただく講座を開催しています。
令和8年1月は、はた織り体験講座です。
普段はなかなか体験することができない高機を使ったはた織りを、歴史の里で体験してみませんか。
皆さまお誘いあわせの上、ぜひご参加ください!
親子はた織り体験講座
〇日 時:令和8年1月21日(水) 午前10時~正午、午後1時~3時の2回
〇対 象:高校生以上
〇定 員:各回5名
〇料 金:1人 1,500円(材料費等)
〇内 容:裂き織りの作品を作ります。
〇お申し込み:令和8年1月7日(水) 午前9時から電話で当館(0263-47-4515)へ
第7回講演会「男子普通選挙法の成立と日本の大陸進出」(最終回)
大正14年(1925)に普通選挙法が成立してから今年で100年を迎えます。
明治22年(1889)に日本初の選挙法である「衆議院議員選挙法」が成立しましたが、この法律で
投票権を与えられたのは一定額以上の税金を納めた男子のみで、有権者は当時の国民の約1.1%に
過ぎませんでした。
一部の限られた人のみで選挙が行われる中、すべての国民に等しく選挙権を持たせるべきであると、
明治30年(1897)、松本で「普通選挙期成同盟会」組織され、全国に先駆けて普通選挙運動が始まりました。
その運動の中心となったのが中村太八郎(現山形村出身)と木下尚江(現松本市出身)です。
当時の人々の普通選挙に対する思いを学び、松本で普通選挙運動がおこったその意義を考える講座を
今年4月から開催してきましたが、今回で最終回となります。
これまでの講演会に参加されていない方も参加が可能ですので、ぜひご参加ください。
第7回講演会「男子普通選挙法の成立と日本の大陸進出」
日 時:令和7年12月7日(日) 午前10時~正午
講 師:桜井 政男 氏 (今井公民館文化委員)
会 場:松本市立博物館 講堂
定 員:80名
参加費:無料
申 込:12月6日(土)までに申込フォームから
申込フォーム https://logoform.jp/form/N7tm/1274624
※ 会場には駐車場の準備がございません。公共交通機関をご利用ください。
●お問い合わせ●
〇松本市立博物館 電話:0263-32-0133 FAX:0263-32-8974
〇松本市歴史の里 電話:0263-47-4515 FAX:0263-48-0813
法服のこと
今年の4月から始まったNHK朝の連続テレビ小説「寅に翼」。
始まって2か月過ぎましたが、ご覧になっている方も多いかと思います。
ドラマのオープニングでは、胸元に白い刺繍の入った黒い服と黒い帽子を身に着けた
主人公が踊っています。
ドラマ本編の中でも、弁護士となった主人公が同じ服装で登場するシーンがありました。
この黒い服は「法服」といい、明治23年(1890)に公布・施行された「裁判所法制法」
という法律によって、判事(裁判官)や検事、弁護士が法廷内で身に着けることが定めら
れていたものです。
「裁判所構成法」(明治23年2月10日公布)
第百十四条 判事検事及ビ裁判所書記ハ公開シタル法廷ニ於イテハ一定ノ制服ヲ著ス
2 前項ノ開廷ニ於イテ審問ニ参与スル弁護士モ亦一定ノ職服ヲ著スルコトヲ要ス
「判事検事裁判所書記及執達吏制服ノ件」(明治23年10月22日勅令260号)
判事、検事、裁判所書記及執達吏制服左ノ図表ノ通定ム
但明治二十三年十二月三十一日迄ハ「フロックコート」又ハ羽織袴ヲ以テ之ニ代用スルコト得
勅令260号で示された制服(法服)の雛形はこのような形でした。
ここではスペースの都合上、第一図・第二図のみご紹介しますが、勅令260号では、第一図・
第二図(帽)は大審院(現在の最高裁判所)、第三図・第四図(帽)は控訴院(現在の高等裁判所)、
第五図・第六図(帽)は地方及び区裁判所(現在の地方裁判所と簡易裁判所)の判事、検事が
それぞれ着用する制服の雛形として示されています。
第七図・第八図(帽)は書記が着用する制服の雛形です。
明治23年の時点では、判事、検事、書記の制服は詳細が定められていますが、弁護士については
「弁護士も一定の職服を着用する」とだけが決められ、詳細は決まっていません。
弁護士の職服(法服)が定められるのは、判事、検事、書記の制服が定められてから3年後、
明治26年(1893)になってからです。
(明治26年4月5日司法省令第4号)
弁護士職服左ノ図表ノ通定ム
雛形だけ見ると、判事・検事と弁護士の法服は違いがないように見えます。
判事、検事、書記、弁護士とも、基本的な形と生地の色(黒)は共通していますが、勅令260号や
司法省令第4号では、それぞれの法服の刺繡(飾)に用いられる糸の色が規定されていました。
判事は深紫、検事は深緋、書記は深緑、弁護士は白、です。
また、刺繍は色のほかにも規定があり、判事と検事の法服には唐草と桐花の模様が入りますが、
弁護士は唐草のみとされました。
書記は、上記の雛形第七図のように、刺繍の面積が判事・検事・弁護士に比べると狭く、首元
のみ唐草が刺繍されます。
さらに、判事、検事の法服は所属する裁判所によって刺繍される桐花の数が異なり、
大審院が7つ、控訴院が5つ、地方及び区裁判所が3つとされていました。
帽子は判事、検事、弁護士すべて共通で、黒地に雲紋(の刺繍)とされ、職種や裁判所の種類
による違いはありません。(書記の帽子は、形は同じですが、黒地に雲紋無し)
下の写真は当館にある重要文化財 旧松本区裁判所庁舎にある支部訟廷の様子です。
支部訟廷は明治時代の法廷の様子を再現しています。
画面左から、検事、判事、書記、弁護士の順で並んでいます。
(現在の法廷とは並び方が異なります)
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それぞれをアップします。
さらに刺繍部分をアップします。
それぞれの法服の違いがお分かりいただけると思います。
(判事の法服は、写真では暗くて見えにくくなってしまっていますが…)
旧松本区裁判所庁舎内に設置されていたのは地方裁判所と区裁判所ですので、法廷内にいる判事・
検事が着ている法服に刺繍されている桐花は3つ。
桐花は背中側に1つ(これはどの裁判所でも共通)ありますので、前から撮影した上記の写真では
2つだけ確認できます。
一番右の写真、弁護士の法服には桐花の刺繍がありません。
当時、桐花は官吏の標章であったため、弁護士には用いられなかったのです。
冒頭の「寅に翼」の主人公が着ていたのは、この弁護士の法服です。 戦後、昭和22年(1947)に裁判所構成法が廃止されたことに伴い、制定以来約50年間法廷で着用され ていた法服も廃止されます。 その後、「裁判官の制服に関する規定」(昭和24年4月1日最高裁判所規則第5号)により、現在の ガウン風の法服が用いられることになりました。 現在の法廷では裁判官と書記官が法服を着用しています。 当館では、明治時代に制定された判事、検事、弁護士の法服(レプリカ)の着用体験をしていただけます。 ぜひ、ご来館の際には着てみてください。 (判事の法服にはお子さんのサイズもあります)
春の風景
だんだんと暖かくなり、歴史の里館内の風景もだんだんと春らしくなってきました。
昨日、松本城で開花宣言が出されました。昨年に引き続き、観測史上最速での宣言となったとか。
松本城の開花から少し遅れて咲き始める歴史の里に植えられている桜の木も、蕾がほころび
始めている枝があります。
このまま暖かい日が続けば、ソメイヨシノは4月上旬、八重桜は4月下旬頃に見ごろを迎えそうです。
季節ごとに表情を変える豊かな自然も歴史の里の見どころの一つです。
歴史的な建物とあわせて、周辺の景色もお楽しみください。
(写真は全て令和3年3月27日に撮影したものです)
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| 旧少年刑務所独居舎房横の杏の花。背後に見える建物が独居舎房。 | |
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歴史の里の入口付近にあるソメイヨシノの木。背後の建物は重要文化財 旧松本区裁判所庁舎。日当たりの良い枝のつぼみがほころび始めています。 |
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館西側のソメイヨシノ。旧少年刑務所独居舎房、旧昭和興業製糸場(登録有形文化財)、工女宿宝来屋(松本市重要文化財)などの建物と一緒に桜の花を楽しむことができます。 |
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第2回博物館まつり関連展「地域とあゆむ道祖神」(3月14日~3月31日)
3月21日(日)に開催される第2回博物館まつりの一環として、松本市歴史の里では市民学芸員有志
「あゆみの会」によるパネル展示「地域とあゆむ道祖神」を開催します。
松本地域を代表する文化財である道祖神。
松本市内に多く存在する道祖神の中から、特に歴史の里のある松本市島立地区のものを中心に取り上げ、
今も地域の方々の身近にある道祖神について紹介します。
パネル展示「地域とあゆむ道祖神」
期 間:令和3年3月14日(日)~3月31日(水)
会 場:松本市歴史の里 展示・休憩棟
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休 館 日 :毎週月曜日
観 覧 料 :通常観覧料(大人410円、中学生以下無料)
※ 博物館まつり当日の3月21日(日)は無料開館となります
秋の桜
ここ数日はめっきり肌寒くなってきましたが、それでも例年よりは気温が高い気がする今年の9月。
今年の9月は残暑が厳しいせいか、いつまでも元気の良い雑草と、至るところに立派な巣を作って
しまう大きなクモが悩みの種でしたが、ここに来て大きなサプライズが…。
館内の桜の木に花が咲きました!
本日の開館作業の際、旧松本区裁判所庁舎の写真を撮りにいらしたお客さまに教えていただきました。
「あっちの方で桜が咲いているよ」と言われ、すぐに探してみましたが自力では中々見つけられず
“あっちの方”の道路できょろきょろしていると「ほら、そこの葉っぱのない枝のところ」と。
そこで改めて葉っぱのない枝がある桜の木を見てみると…。
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桜の花芽は夏の間にでき、冬に備えるために葉から成長を抑制するための植物ホルモンを出し、花芽を硬く
して翌年の春まで咲かないようにするそうですが、何らかの理由で葉が落ちてしまうと、本来必要な時期に
花芽に成長抑制のための植物ホルモンが送られなくなり、うまく休眠できず秋に気温が丁度良くなった頃に
開花してしまうことがあるとか。
季節外れに花が咲く「狂い咲き」と呼ばれる現象です。
咲いているのは10輪ほどですが、葉っぱがなく日当たりが良い枝に咲いています。
花は歴史の里南側の道路からご覧いただけますが、大変狭い道路です。
車に十分注意の上、ご覧ください。
重要文化財旧松本区裁判所庁舎 工事の様子
重要文化財に指定されている旧松本区裁判所庁舎では、建物の改修工事が行われました。
今回実施したのは、地震等の影響によりヒビの入っていた壁の塗り直し、ヒビの入っていた窓ガラスの交換、退色していた屋根上の換気口の塗り直し、劣化していた一部屋根瓦の交換など、建物の“美観向上”のための工事です。
工事期間中は、建物の内部・外部に足場が組まれるなど普段とは違った建物の姿が見られました。
ここでは、工事中の様子を写真でご紹介します。
工事の準備
まず、建物の外には高所での作業のための足場が設置され、中には建物保護のためのシートが張られます。
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事前確認
着工前に工事関係者や専門家が集まり、修理の工法や使用する材料、塗料の色などを確認します。
工事開始
事前に打ち合わせた内容に従い、壁、屋根(瓦)、窓ガラス、塗装など、それぞれの分野の職人さんが着々と修理を進めていきます。
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工事検査
職人さんたちの仕事が終わったところで、予定通りの内容で工事が行われたか、仕上がりはどうかなどの検査をします。
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工事完了
すべての確認が済み、無事、工事が完了しました。
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※本事業は、国の文化資源活用事業費補助金(観光拠点整備事業)及び長野県の文化財保護事業補助金の交付を受け実施しました。
松本まるごと博物館関連事業「まつもとの七夕2020」開催中です
松本まるごと博物館関連事業「まつもとの七夕2020」の一環として、歴史の里では「武家住宅で見る
七夕人形」を開催しています。
歴史の里に移築されている下級武士の住宅「木下尚江生家」の縁側に七夕人形を飾るとともに、松本の七夕
をご紹介するパネルを展示します。
また、七夕人形のてづくりコーナー、「七夕人形流し」のコーナーなども設置します。
ぜひ、期間中、松本地方の特徴ある七夕をお楽しみください。
期間
令和2年7月4日(土)~8月10日(月・祝)
休 館 日:毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)
開館時間:午前9時~午後5時(最終入館は4時30分まで)
料金
通常入館料(大人410円、中学生以下無料)
関連事業
● 武家住宅で見る七夕人形(場所:木下尚江生家)
下級武士の住宅「木下尚江生家」縁側に七夕人形と笹飾りを設置します。短冊に自由に願いことをご記入ください。
● 七夕人形づくりコーナー(場所:展示・休憩棟)
簡単にできる七夕人形づくりキッドを準備しています。七夕人形を作ってみましょう。
● 七夕人形流し(場所:木下尚江生家)
来館された方の「ケガレ」「災厄」を移した七夕人形を連携館でお預かりし、8月8日の早朝、歴史の里で水に流します。
日時:8月8日(土) 午前8時から30分程度
会場:歴史の里
料金:無料(歴史の里館内を見学される場合は、別途入館料が必要です)
建築講座「松本のたてもの2019」③(講演会)、④(現地見学会)を開催します
松本市歴史の里では、地元で活躍する建築士の方々と協働で、市内の伝統的な建造物を紹介する建築講座を開催しています。
6回目の開催となる今年は、「松本の産業遺産」をテーマに8月から11月までの間、月に1回ずつ、講演会と現地見学会を実施しています。
10月の第3回と、11月の第4回の講座を開催します。
いずれも独立した内容の講座ですので、ご自由にご参加ください。
第3回建築講座 講演会② 【終了しました】
○日 時:令和元年10月27日(日) 午前10時30分~正午
○講 師:小松芳郎氏(松本市文書館特別専門員/信濃史学会会長)
○会 場:松本市歴史の里
○料 金:通常入館料(大人410円、市内在住の70歳以上・中学生以下無料)
○テーマ:松本の製糸業について
※ 10月22日(火)から開催する歴史の里企画展「松本の製糸業」との合同講演会として開催します。
第4回建築講座 現地見学会②
○日時:令和元年11月9日(土) 午前9時~正午(予定)
○講師:市内で活躍する建築士の皆さん
○集合:深志神社(午前9時集合)
※ 集合場所には駐車場がありません。公共交通機関でお越しいただくか、付近の有料駐車場をご利用ください。
○主な見学先:石井味噌、全久院など深志神社周辺を散策します。
○料金:200円(保険代・資料代)
※ 雨天決行。荒天が予想されるなど、中止となる場合には前日までにご連絡します。
●お申込み・お問い合わせは、電話で松本市歴史の里へ(0263-47-4515)
臨時休館のお知らせ 10月12日(土) 正午~17:15
台風19号の影響により、本日 10月12日(土)の正午より臨時休館とさせていただきます。
当館は
・建物の博物館という特徴上、屋外を徒歩で移動していただく場所が多いこと
・出入口を開けることで、強風雨による建物内部への影響が懸念される建物が多いこと
等の理由により、安全性を考慮し、休館の判断といたしました。
ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんが、何卒、ご理解ご協力のほどお願い申し上げます。
※ なお、13日(日)は通常通り開館予定です。






































































