講座「馬場家文書を読む」 第2回目及び第3回目を開催しました

 全6回を予定している重要文化財馬場家住宅の古文書講座「馬場家文書を読む」の第2回と第3回を6月26日(土)と7月24日(土)に開催しました。
 江戸時代を通じて村の有力者であったという馬場家には、数多くの古文書が残されています。「馬場家文書を読む」は、信濃史学会会員の太田秀保さんを講師に、「馬場家住宅で馬場家の古文書を読む」のコンセプトで講座を行っています。
 第2回目からは、「乍恐御内々奉願上候口上之覚」と題する古文書を連続して読み解いています。くずし字で書かれ、順番がばらばらだった6枚の文書を読める漢字等を頼りにまず正しい順序に並び替え、その後1文字ずつ読んでいます。何かの下書きであるこの文書の1枚目では、馬場家の来歴や屋敷の大きさ、村で担ってきた役柄について書かれていました。そこには、馬場家は元々郷士(農村部に住み着いた武士)であったことやたびたび庄屋役を仰せつかっていたことなどが主張されています。この文書は、いったい何のために書かれたのか、この後何が出てくるのか。想像を巡らせながら参加者と一緒に読み進めています。
 また、第3回では現在の戸籍移動の手続き書類にあたる「宗門送り一札之事」という古文書を実物を使いながら読み解きました。参加者には内容だけでなく、古文書の質感等も感じてもらうことが出来ました。
 今後も、本講座の様子を紹介しながら、古文書に記された内容をお届けします。

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第2回目の様子。原文を映し出しながら一字一字確認しています

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第3回目の様子。解説にも力が入ります

古文書

「乍恐御内々奉願上候口上之覚」の冒頭