令和3年1月松本平の御柱③ 一日市場下町・中町・上町の御柱
毎年1月に行われ、道祖神の祭りと言われている松本平の御柱行事。
馬場家住宅では、今年立てられた御柱の様子をお届けしています。
第3回目は安曇野市三郷一日市場下町・中町・上町の御柱をご紹介します。この3地区は場所も近く、共通点が多い御柱が立ちます。
安曇野市三郷一日市場下町(1月14日撮影)
県道315号線の一日市場(東)交差点を北に進むと、左手に旧長徳寺の観音堂が見えてきます。この観音堂の手前を西に入った観音堂裏手で下町の御柱は行われており、今年は1月11日に立てられました。
柱の先には赤く塗られた円盤状の飾り「三日月」が付けられ、色紙で作られた「ヤナギバナ」や御幣が柱を彩っていました。また、下町の御柱で一番目を引いたのが「命の綱」と呼ばれる色紙を帯状にしてつないだ先に赤い瓢箪(ひょうたん)がついた飾りです。「命の綱」の切れ端をひろうと、長生きできるといわれています。
安曇野市三郷一日市場中町(1月14日撮影)
一日市場(東)交差点を南へ90メートルほど行った西側に、道路に面して道祖神碑が建立されています。この道祖神碑脇に中町の御柱は立てられています。今年は1月10日に立てられました。
電線が通り、他と比べると丈を短くしている中町の御柱。「日月」という赤と白に塗り分けられた円盤状の飾りや、多くの御幣が付いており、華やかな姿を見ることができました。道路沿いにあるため、見つけやすい御柱です。御柱の際には、道祖神碑の両脇に「道祖神」と書かれた箱型の灯篭(とうろう)が飾られます。
安曇野市三郷一日市場上町(1月14日撮影)
一日市場上町の御柱は、1月10日に立てられました。県道315号線の一日市場南交差点を西に進み、最初の角を南へ進んだ突き当りに柱立てが行われる道祖神碑があります。
昭和23年から始まった上町の御柱には、「日月」や色とりどりの御幣、ヤナギバナなど中町・下町の飾りと共通点を持ちながら、福俵や地区内の家内安全を願う垂れ幕など独自の飾りがなされています。
撮影日には、御幣が風になびき、さらさらという気持ち良い音をたてていました。