アルプス公園の自然:クスサン

 

クスサン

クスサン Saturnia japonica

 

 自動販売機で交尾中のペアを発見した。おそらく夜のうちに明りに引き寄せられて出会ったのだろう。
 クスサンはヤママユガ科とよばれる大型のガ類の1種で、翅を開いた大きさは12cmほどになる。写真は上がメスで下がオス。かなり色合いが違うが、これは雌雄の違いではなく、個体による色彩変異のため。雌雄の区別は触角の形が明瞭で、オスは羽毛状で、メスは両櫛歯状。
 幼虫は様々な植物を食べるため、夏頃には巨大な終齢幼虫が園内各所で見られる。薄緑の体に青い斑紋(気門という部分)があり、白く長い毛という少々毒々しい見た目だが、毒はない。