令和2年度 「窪田空穂記念館運営委員会」中止のお知らせ

11月に計画しておりました令和2年度窪田空穂記念館運営委員会は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、中止いたします。

「百人一首教室」中止のお知らせ

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、本年度計画していました「百人一首教室」を中止いたします。楽しみにされていた皆様には、たいへん申し訳ございません。なにとぞ、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

中止するイベント

 ◇ 窪田空穂生家こども教室「百人一首教室」 : 12月,1月(全4回)

 

今月の短歌 ~窪田空穂の歌の魅力をご紹介します~

〔11月の歌〕

 

縁側で読書

目的を持たぬ読書のたのしさを

  老いてまた知る若き日のごと

(もくてきをもたぬどくしょのたのしさを
       おいてまたしるわかきひのごと)

             歌集『木草と共に』所収

 

「読書」と題して詠んだ五首のはじめの一首です。
研究で必要であるというような目的があるのではなく、読んでみたいと心惹かれた本を読みながらの心境です。この楽しさは、好奇心が旺盛だった若い頃に、いろいろな本を片っ端から読んで新しい知識を得たときのよろこびにも似ているなぁと想い起こしているようです。
このときの空穂は、歴史の本を読んでいました。一連の歌の中に次の歌があります。

  一冊の書(しょ)よりあらはれ遠き代の名ある人びと隣人となる

本から現れて私たちの隣人となってくれるのは歴史上の人物だけではありません。小説の登場人物が、いつしか心の友だちになり、時には相談相手になってくれることもありますね。
「読書の秋」…ことしは誰が私たちの隣人となってくれるのでしょう。

  読本(とくほん)の栞にと我がしたりける銀杏の黄葉を娘の拾ふ    「郷愁

 

今月の短歌 ~窪田空穂の歌の魅力をご紹介します~

 〔10月の短歌〕

 

街角

 秋日ざし明るき町のこころよし  

      何れの路に曲りて行かむ

 (あきひざしあかるきまちのこころよし
         いずれのみちにまがりてゆかん)

              歌集『卓上の灯』所収

 

昭和25年、空穂73歳の作品です。
秋晴れの一日、町中をゆっくり散歩しているときの気分を詠っています。
さわやかな町の空気は心地よく、次はどこの路を行こうかなと、ちょっぴり心を弾ませているようにも感じられます。どこの角で曲がっても、きっとそこにも明るい秋の光があふれ、よいことが待っているかのようです。

高く澄み切った空に、心も晴れ晴れとする季節となりました。
たまのお休みの日に、お家の周りをゆっくり歩いて見たらいかがでしょうか。何気なく入った小路に、いままで気付かなかったような発見があるかも知れませんよ。
唯々、秋色の町を歩き、疲れたら立ち止まり一息つく。そんなひと時をどうぞ。

企画展「ふるさと松本をうたう」開催しています(9月12日~11月23日)

ふるさと松本をうたう

文学に憧れ、若くしてふるさとを離れた窪田空穂。生家(イラスト)
その作品には、ふるさとの情景や父母への思いを詠ったものが多いことで知られています。
空穂が詠んだ歌をとおして、空穂の ❛ふるさと❜ に触れてみたいと思います。
併せて、空穂の生地・和田(松本市和田)にゆかりのある歌人・俳人についてもご紹介します。


会 期: 令和2年9月12日(土)~11月23日(月・祝)
        ※月曜日休館(月曜日が休日の場合はその翌日)

開 館: 午前9時~午後5時まで(入館は午後4時30分まで)

会 場: 窪田空穂記念館 会議室

観覧料: 通常観覧料 大人310円 中学生以下無料

 

企画展記念講演会 『 風土と短歌-空穂を中心に- 』

講 師: 今井 恵子 氏 (歌人/歌誌「まひる野」編集委員)

日 時: 令和2年10月24日(土) 午後1時30分~午後3時

会 場: 窪田空穂生家(窪田空穂記念館向かい)

定 員: 30名

料 金: 無料

申込み: 電話で窪田空穂記念館へ 【10月6日(火)より受付開始】
     ☎ 0263-48-3440

「バス見学会」の中止のお知らせ

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、今年度計画しておりました「バス見学会」を中止いたします。

中止イベント

◇ 窪田空穂記念館「バス見学会」 : 10月 7日(水)


 

今月の短歌 ~窪田空穂の歌の魅力をご紹介します~

鉦ならし(碑).jpg

 

 鉦鳴らし信濃の国を行き行かば

       ありしながらの母見るらむか

 ( かねならししなののくにをゆきゆかば
                                   ありしながらのははみるらんか )

                                               歌集『まひる野』所収

 
 空穂の第一詩歌集『まひる野』(明治38年刊)に収められている、空穂の代表作のひとつです。
 4人兄姉の末っ子であった空穂は母に可愛がられ、空穂も母を慕っていました。しかし、空穂が二十歳の時に亡くなってしまいます。亡き母を恋い慕い、同時に故郷を遠く思いやる歌です。のちに空穂は、この歌を詠んだ時の気持ちを次のように語っています。
「私がもし男の巡礼となり、歩くままにさやかに鳴る鈴を鳴らしつつ、往還路を、どこまでもあるきつづけたならば、あの信心ぶかい母である、必ず私にもまして感動して、生まれかわっての姿をふと私の前に現わして、この眼に見せてくれようか。(中略)哀感に捉われて心幼くなっている私は、真気(むき)になって思ったのである。」(『自歌自釈』)

 松本市の城山公園には、この歌碑があり、空穂を偲ぶことができます。昭和29年に松本空穂会の人たちの手によって建立されました。5月2日に行われた除幕式には空穂も招かれ、家族と一緒に出席しています。

 信濃なる諸友わが歌碑建てしとぞ五月空晴る行きては謝せむ    歌集『丘陵地』所収

各イベントの中止について

窪田空穂記念館にて開催を予定していました下記イベントは、
新型コロナウイルス感染拡大にともない、中止といたします。
楽しみにしていただいていた皆様には、大変ご迷惑をおかけいたしますが
ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

中止イベント

イベント名 日  程  備  考
松本の子どもの短歌・2019
入賞作品展
開催期間を延期していました 詳細はこちらをご覧ください
 第1回 短歌講座  6月 6日(土) 詳細はこちらをご覧ください
 第2回 短歌講座  7月 4日(土) 詳細はこちらをご覧ください
囲碁教室  6月開催分  
将棋教室 7月開催分  
将棋教室 8月開催分  
第3回 短歌講座  9月 6日(日)  詳細はこちらをご覧ください 
バス見学会 10月 7日(水) 詳細はこちらをご覧ください
第4回 短歌講座 10月11日(日) 詳細はこちらをご覧ください
百人一首教室 12月、1月(全4回) 詳細はこちらをご覧ください
冬季文化講座「冬日ざし」 2月(全4回) 詳細はこちらをご覧ください 

 

令和2年度短歌講座中止のおしらせ(第3・4回)

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、以下の講座を中止いたします。

中止講座日程 

 第3回短歌講座(内藤  明  氏) :  9月   6日(日)

 第4回短歌講座(大下 一真  氏) :10月11日(日)

問い合わせ先

窪田空穂記念館
TEL:0263-48-3440
FAX:0263-48-4287

今月の短歌 ~窪田空穂の歌の魅力をご紹介~

歌人として活躍した窪田空穂は、生涯で1万4千首以上の短歌をのこしています。空穂の短歌は日常の一瞬を切り取ったものが多く、時代を超えて私たちの心に染みわたります。
窪田空穂記念館職員が選んだ今月の短歌をご紹介します。

 【窪田空穂記念館】つばめ

つばくらめ飛ぶかと見れば消え去りて
     空あをあをとはるかなるかな
(つばくらめとぶかとみればきえさりて
       そらあおあおとはるかなるかな)
               歌集『濁れる川』所収

 

 
掲出歌は、空穂35歳のときの作品で、多くの人に愛唱されてきた歌のひとつです。直線的に、伸びやかに空を横切る燕の姿に心を躍らせるのですが、ふと気が付くと燕は飛び去ってしまい、そこには青い空が果てしなく続いているとうたっています。
さっきまでの燕の素早い動きを心に残しながらも、残された「はるかなる」青空の静けさに、広く心が開かれる思いがする一首です。

【窪田空穂記念館】つばめある日、窪田空穂記念館の前の電線に、たくさんの燕がとまっていました。巣立ちをした雛たちが、秋になって暖かい土地に旅立つために練習をしているようでした。電線から離れてもすぐ戻ってしまう燕、頑張って何回も旋回する燕、一羽一羽の成長に違いがあるようで、少し心配になりました。先日、飛べなくなって道路で羽をバタつかせていた燕を見つけ病院に連れて行ったことを思い出し、頑張れとつぶやきました。
写真を撮った日は青空が広がっており、これからこの子たちが大空を自由に飛び回れるようになることを、心から願いました。