☆化石新聞第9刊☆

新年のご挨拶

こんにちは!化石館学芸員の小林です。新年あけましておめでとうございます。昨年はコロナウイルス感染拡大のため、講座の中止などで皆様にご迷惑をお掛けいたしましたが、多くの方々のご来館誠にありがとうございました。現在もコロナウイルス感染拡大が留まることを知らず、不安な毎日が続いております。一日も早くコロナウイルスが収束し、平穏な毎日が戻ることを祈るばかりです。コロナウイルスの影響で確定ではありませんが、今年も四賀化石館では皆様に楽しんでいただけるような講座開催、気持ちよく観覧いただけるような施設運営に努めて参ります。引き続きご愛顧の程宜しくお願い致します。
学芸員の解説の様子

クジラは昔陸を歩いていた?

今回は化石館の主役「シガマッコウクジラ」のご紹介です!おっとその前に…クジラの種類や進化についてお話します。ここで皆さんに質問です。「クジラは昔陸を四足で歩いていたのを知っていますか?」知っていた方はクジラ通です(笑)実はクジラは今からおよそ5千万年前、陸を四足で歩いて生活していました。この頃のクジラ化石として、およそ4900万年前に生息していたパキケタスという化石がパキスタンで発見されています。この化石を見ると、パキケタスがしっかりとした四肢を持っていることが分かります。このような初期のクジラ類は、学術的にムカシクジラ類というグループに属します。

クジラの進化

化石館に展示中のパネルより抜粋

クジラのメガ進化

動物の進化は正しくポケモンの進化のようです(笑)陸上で生活していたムカシクジラ類はやがて日本列島の誕生や海流の変化によって水中で生活するようになりました。ムカシクジラ類が絶滅するとともに、現在生息する2種類のクジラ類に進化しました。この2種類とは、口に歯が並ぶハクジラ類とクジラヒゲを持つヒゲクジラ類です。ハクジラ類の代表的な例は、水族館でよく見かけるイルカやシャチなどの比較的小型のグループです。ヒゲクジラ類の代表的な例は、世界最大のシロナガスクジラで、大きいもので体長35メートルに達するとも言われています。テレビなどでクジラを見かけたら、ヒゲクジラかハクジラかよーく観察してみて下さい。

クジラヒゲ写真

化石館に展示中のクジラヒゲ

長野県天然記念物「シガマッコウクジラ」

それでは、いよいよ化石館の主役「シガマッコウクジラ」をご紹介します。シガマッコウクジラは、およそ30年前に、地元の小学5年生(当時)が発見しました。最初は、小学生が「何かの歯の化石だろう」と大切に保管していた化石が、その後の発掘調査で大発見になりました。なんとなんと、頭から尻尾まで全身のクジラの化石が発見されたのです。このクジラ化石は、およそ1300万年前に生息したマッコウクジラ類の化石であると判明し、世界最古のクジラの全身骨格化石として、長野県の天然記念物に指定されました。松本市民の皆さんは、世界最古のクジラの化石が松本にあるんだぞと是非自慢して下さい。こんな貴重なシガマッコウクジラですが、最大の特徴があります。それは、上あごと下あごに整然と並ぶバナナ状の強靭な歯です。口だけを見ると、肉食恐竜さながらです。現在のマッコウクジラも下あごに小さな歯がありますが、シガマッコウクジラほどしっかりとしていません。対するシガマッコウクジラはその強靭な歯を使って、トドやアシカといった大型の哺乳類を食べたり、巨大なサメ「メガロドン」と戦っていたそうです。様々な研究者の間では、シガマッコウクジラは当時の長野県の海(フォッサマグナの海)で最強の動物だったと言われています。分かりやすく言えば、現在の百獣の王ライオン、鬼滅の刃で言えば鬼狩りの祖:継国縁壱みたいな存在だったということです。シガマッコウクジラといったら、「世界最古」「最強」、この二つのキーワードは是非覚えて下さいね。
     シガマッコウクジラ頭部写真

最後に

以上、今回はクジラの進化とシガマッコウクジラのご紹介でした。今年も化石新聞では、知って得する化石や地学の豆知識をお届けします。もし、こんな記事を書いてほしいというご要望がありましたら、気軽に学芸員にお声かけ下さい。

講座チラシ写真

申し込みなどご不明点は気軽に職員まで

☆新しい四賀地区マップ完成のご案内☆

迫力の四賀地区マップが完成!

 こんにちは!化石館学芸員の小林です。今年は連日雪が降り、冷え込む毎日で音を上げています。長野県生まれ長野県育ちの私ですが、断然夏派です(笑)おすすめの防寒グッズがあったら教えて下さい。
 さて、化石館1階ロビー中央の四賀地区マップが新しくなりました。今回の地図は、化石館職員や地元のイラストレーターさんの協賛の下、地元の方々にもご協力いただきながら約1年を掛けて完成致しました。ご尽力いただいた方々に、この場を借りて御礼申し上げます。
      四賀地区マップ 

新しい地図の魅力

 新しい地図のコンセプトは「海の中の旅」です。ご存じの方も多いかと思いますが、長野県はおよそ1000万年前「フォッサマグナの海」と呼ばれる海でした。長野県が海だった頃を想像しながら四賀の散策をしてもらいたいという想いで、四賀周辺地域を青で塗り、長野県の海を表現しました。シガマッコウクジラやアロデスムスに並ぶ展示として、皆様に楽しんでいただけるような地図に仕上がったと思いますので、ぜひ足を運んでご覧下さい。               

海をコンセプトにした深い青のらせん階段

海をモチーフにした深い青のらせん階段

海を泳ぐミンククジラを表現

海を泳ぐミンククジラを表現

 

新しい地図の楽しみ方

 皆様に海の中を感じていただけるような地図が完成しましたが、より一層楽しめる方法をお伝えします。それは、地図を鑑賞して面白そうな場所に実際に訪れてみることです。小学校時代の理科や社会の授業の風景は覚えてないけれど、社会科見学や課外学習に行った思い出ははっきりと覚えているぞ!という皆さんも多いと思います。百聞は一見に如かずです。実際に触れて、見て、感じることで色々な勉強にも繋がりますし、きっと忘れられない思い出になることでしょう。以下に、学芸員の小林がおすすめする穴場スポットをいくつかご紹介しますので、皆様もぜひ「化石と歴史の街四賀」にぶらり途中下車してみてはいかがでしょうか?

ご希望の方にはポケットサイズの四賀地区マップを配布中です。詳しくは窓口まで。

ご希望の方にはポケットサイズの四賀地区マップを配布しております。詳しくは窓口まで。

学芸員おすすめの四賀穴場スポット①廣田寺(歴史)

 江戸時代は徳川幕府がそれぞれの地域を藩(現在の市町村のようなもの)として置き、幕藩体制という支配体制を採用していました。当時は松本市も松本藩として栄えました。一方で、四賀は鉄砲の玉の原料である鉛が多く産出する地域であったため、松本藩ではなく、江戸幕府が直接的に支配する直轄領に組み込まれました。幕府に大切にされていたため、明治時代初期に起こった「廃仏毀釈」(仏教寺院を破壊し、仏教を排斥した運動)を免れ、今でも四賀にはとても立派で貴重なお寺が数々残っています。
 四賀地区で随一のお寺で私が最初におすすめするのが廣田寺です。曹洞宗のお寺で、戦国時代に小笠原氏や武田信玄に仕えた地元の豪族、会田氏の菩提寺(代々のお墓があるお寺)になっています。屋根をよーく観察すると、「六文銭」の家紋が描かれています。六文銭は真田幸村で有名な真田氏の家紋として知られています。そんな六文銭が何故廣田寺にあるのだと不思議に思いますよね。理由は、「六文銭」は真田氏や会田氏の本家である海野氏の家紋であるからです。つまり、真田氏と会田氏は同じ家を生まれとする親戚です。余談ですが、安曇野市豊科の田沢や光にも海野氏の分家が入っています。とても迫力があるだけではなく、以上のように他の地域との関わりや歴史の趣を感じられる場所ですので、ぜひ足を運んでみて下さい。
     廣田寺の写真

学芸員おすすめの四賀穴場スポット②洞光寺(歴史)

 次におすすめするのは、洞光寺です。私が訪れた際には、住職さんがとてもご親切に案内して下さいました。中でも素晴らしいのは、長野県宝になっている「絹本著色真言八祖像」です。残念ながら普段は一般公開されていないのですが、年に数回お披露目されるみたいなので、強運の方は拝めることができるかもしれません(笑)
 また、本堂入って正面の欄間に描かれた絵は、狩野派の絵師の作品らしく、歴史の奥深さと色の美しさが感じられ、感動しました。他にも、木曽義仲が戦勝祈願の参拝に立ち寄った際、兜を置いたとされる兜石もあります。秋は綺麗な紅葉が見られるようなので、季節は秋がおすすめです。
     洞光寺本堂

学芸員おすすめの四賀穴場スポット③穴沢のクジラ化石(自然)

  続いてご紹介するのは、穴沢のクジラ化石です。昭和11年12月13日、四賀地区穴沢川の左岸で砂防工事中にクジラの化石が発見されました。この化石が発見された昭和11年は、第二次世界大戦開戦のわずか3年前です。よって、一般人が化石の研究や動物の進化について考える余裕などありませんでした。このような時代背景の中、当時の会田村(現四賀会田地区)は、この化石を貴重なものとして現地保存し、天然記念物として申請すべく多額の金銭を投じました。今から80年以上前の関係者らの先見の明によって、13個の椎骨(背骨)、9本の肋骨が産出したままの状態で保存され、今なお残っております。昭和13年に長野県天然記念物に指定され、昭和48年に「穴沢のクジラ化石」として再指定されました。今では「松本のたから」として多くの方に親しまれています。
    穴沢のクジラ化石

最後に

 今回は新しくなった四賀地区マップと学芸員がおすすめする四賀の穴場スポットのご紹介でした。化石で有名な四賀ですが、戦国時代の山城の跡や江戸時代の宿場町が3つ残っており、歴史的にもとても魅力ある場所です。四賀化石館にお立ち寄りの際は、ぜひ地図をご覧になり、オリジナルの散策コースを考えて観光してみてはいかがでしょうか。

 

☆化石新聞第8刊☆

三葉虫について

こんにちは。学芸員の小林です!化石館で働き始めて初の冬になりますが、四賀の朝晩の冷え込みに早くも音を上げそうです(笑)今回は、化石新聞第8刊~三葉虫について~です。三葉虫はアンモナイトに並ぶ代表的な古生物であり、キモかわいいフォルムでお子さんから大人の方まで人気を集めています。しかし、三葉虫の生態や詳しいところまでは知らない方が多いのではないでしょうか。そこで今回は、三葉虫についてひも解いていきます。

三葉虫の由来

三葉虫の名前の由来は、ギリシャ語で「3」を表す「Tria」と葉っぱを表す「Lobus」を日本語訳したところから来ています。これだけ聞いても、まず、「3」と「葉っぱ」の意味が分かりませんよね。この「3」と「葉っぱ」の意味は、三葉虫の背面(人間でいえば背中部分)の殻が真ん中の葉っぱ状の器官(中葉)と左右の葉っぱ状の器官(側葉)によって、3つに区切られているということです。つまり、背面の殻が3つの葉っぱのような器官で構成されているので三葉虫と呼ばれているのです。

今年度の夏休み講座で作成した三葉虫の写真

今年度の夏休み講座で作成した三葉虫

 

三葉虫は何の仲間?

三葉虫は大きなグループで見れば、クモやエビ、昆虫などを含む節足動物で、古生代に海に生息していた生き物です。もう少し細かく見れば、鋏角類(きょうかくるい)というグループに属し、サソリやクモ、カブトガニなどの親戚です。特徴は、あごがなく、触覚はあり、頭と身体の幅が広い寸胴体型なところです。

今年度の夏休み講座で作成した三葉虫の写真

今年度の夏休み講座で作成した三葉虫

 

様々な種類の三葉虫

三葉虫には身体の大きさが違ったり、違う特徴を持っていたりするなど、2万種あまりの個体が報告されています。泥に潜るもの、泳げるものなど様々です。そこで今回は、三葉虫の種類の中で、いくつか面白いものをご紹介します。

  • ナラオイヤカンブリア紀に生息し、背面の殻を持たない裸族系三葉虫。固い殻を持たず、比較的柔らかい器官しか持たないので、化石として残ることは貴重です。
  • レドリキア→真ん中の葉っぱ状の器官(中葉)、左右の葉っぱ状の器官(側葉)がしっかりと見て取れるベーシック系三葉虫。
  • レオプリウリーデス→オルドビス紀に生息し、昆虫のような大きな目(複眼)を持つ細身のお目目ぱっちりアイドル系三葉虫。
  • ファコプス→シルル紀、デボン紀に栄え、三葉虫といえばコレ!というポピュラー系三葉虫。また、外敵が来たら身体を丸めて身を守るダンゴムシ系三葉虫でもあります。
  • ドロトプス→デボン紀に生息し、身体中にトゲを持つ、オラオラ系三葉虫。

最後に

以上、今回は三葉虫の由来から仲間、種類までご紹介いたしました。何となく三葉虫のイメージはできたでしょうか?百聞は一見に如かずです。まずは化石館に来館し、2階に展示中の三葉虫を鑑賞して見てください。はるか太古の海にタイムスリップできます。三葉虫の暮らす海で一緒に生活しているようなイメージで観察してみてはいかがでしょうか?皆様のご来館をお待ちしております。

2階に展示中の三葉虫の写真

2階に展示中の三葉虫

☆大人のための化石教室開催のご案内☆ ※募集を終了致しました。

はじめに

こんにちは。昨日久しぶりにMT車を運転してドキドキした学芸員の小林です!今年度も大人のための化石教室を開催することになりました。コロナウイルス感染拡大のため、全2回のみの開催となりますが、毎年人気の講座ですので、ふるってご予約下さい。なお、予約は2021年1月5日(火)午前9時~お電話にて開始です。満員になり次第募集を締め切らせていただきますのでご了承下さい。詳細は下記をご覧ください。

講座チラシ写真

ご不明点は気軽に職員まで

第1回「松本平の化石についての講義と化石館収蔵庫見学」

  • 日時 2021年1月23日(土)9時~12時
  • 内容 地元の化石研究者で、日本古生物学会会員の小池伯一氏による講義と、現在進めているシガマッコウクジラのオリジナル標本の整理事業を紹介します。収蔵庫内は寒いので温かい服装でご参加下さい。
  • 参加費 通常観覧料(大人310円)
  • 定員 20名
  • 持ち物 飲料水、筆記用具
    昨年の講座の様子

    昨年の講座の様子

第2回「化石クリーニング体験」

  • 日時 2021年2月20日(土)13時~16時30分
  • 内容 たがねとハンマーを使って岩石の中から化石を掘り出すクリーニング作業を体験していただきます。私たちと一緒に長い年月眠っていた化石を起こしてみませんか?
  • 参加費 1名500円
  • 定員 20名
  • 持ち物 飲料水、筆記用具、手袋(軍手など)、草刈りなどで使うゴーグル(お持ちの方のみ)
    昨年の講座の様子

    昨年の講座の様子

注意事項

  • 予約は2021年1月5日(火)午前9時~お電話にて開始いたします。
  • 満員になり次第、募集を締め切らせていただきますので、予めご了承下さい。
  • 対象は高校生以上となります。
  • 新型コロナウイルス対策のため、付き添いでの参加はご遠慮下さいますよう宜しくお願い致します。
  • 新型コロナウイルス対策のため、館内でのマスクの着用、手指の消毒にご協力のほど宜しくお願い致します。

大人のための化石教室とは?

化石教室は、お子様を中心に大人気の講座で、毎年抽選となっています。そこで、大人も参加してみたいという多くのご要望に応え、今年度も「大人のための化石教室」を開催することとなりました。内容的にも、夏秋の化石教室は、体験型でお子様も楽しめる講座であるのに対し、大人のための化石教室は講義中心の本格的な講座です。また、普段聞けないお話を聞くことができたり、普段は入れない収蔵庫に入れたりと、スペシャルな体験ができる講座です。化石の不思議な世界を旅しながら、子供の頃を思い出して楽しんでみませんか?対象は高校生以上です。例年開催しておりますが、初めて参加される方も大歓迎です。たくさんのご参加をお待ちしております。

☆11月の化石教室「レプリカ作りコース」を開催しました☆

はじめに

こんにちは!最近仕事の帰り道によくキツネに遭遇する学芸員の小林です。キツネって聞くと、ずる賢いイメージを持ってしまいますよね。気になったので、インターネットで調べて見たところ、キツネはとても縁起のいい動物で、直観力が働いたり、幸運の兆しが現れるという意味を持った動物であるということが分かりました。幸運の兆しということなので、早速年末ジャンボを買いに行こうかと思います(笑)

石こうでレプリカを作る

さて、先日化石教室「レプリカ作りコース」を開催致しました。今回も10月のレプリカ作りコースと同様、松本市でイラストレーターとしてご活躍されている鈴木さゆり先生に講師を務めていただきました。今回も午前午後満員御礼での開催となりました。多くの方のご参加ありがとうございました。レプリカ作りコースは、石こうを型に流し込んでレプリカを作る工程から始まりました。型は本物の化石から型を取って作ったものなので、レプリカと言えど本物にとてもそっくりです。実は石こうを流し込む工程が一番難易度が高く、小さいお子さんには少し難しかったことと思います。でもとても真剣な表情で、お父さんお母さんと協力しながら、全員見事に成功しました。化石館で定期的にレプリカを作っているのですが、そのお仕事にスカウトしたいくらい上手でした(笑) 

   講師による説明講座全体の写真

わくわくドキドキでレプリカの完成を待つ

石こうを型に流したら、石こうが固まるのを待ちます。この時間が楽しい時間でもあり、上手に出来上がるか不安な時間でもあります。この乾くまでの間に、化石館職員によるギャラリートークを行いました。すでに解説を聞いたことがある人も、初めて聞く人も楽しめるギャラリートークだったのではないでしょうか。ギャラリートークの後、皆さんにクジラの背骨(椎骨)の化石を触ってもらいました。1300万年という歴史の重みを感じていただけたと思います。まさにパワーストーンですので、参加者の皆さんは運気をたくさん吸収できたと思います。私と同じように宝くじ売り場に行くことをおすすめします(笑)

レプリカに命を吹き込む

30分経って、いよいよレプリカが固まりました。しかし、これでレプリカは完成ではありません。できたレプリカに色を塗って命を吹き込んでいきます。この工程が最も個性が出るところです。本物のようにシックに仕上げる方、虹色にカラフルに色付けをする方などなど。中でも面白かったのは、鬼滅の刃のキャラクターのような色で塗るお子さんが多かったことです。こんなところでも、鬼滅ブームをひしひしと感じました。
色塗りに熱中するお子さん

品評会

最後に、出来上がった作品を前に並べて鈴木先生に好評をしていただきました。プロのイラストレーターにたくさん褒めてもらったお子さん達はとても嬉しそうでした。人前で褒めてもらえる機会は中々ないので、とても自信になったと思います。
品評会の写真

最後に

コロナ禍の中、多くのお客様にご参加いただきありがとうございました。早いもので今年最後の講座となってしまい、とても寂しい気持ちです。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、講座の縮小・中止や人数制限など、皆様には大変ご迷惑をお掛けしました。講座に参加できるのを楽しみにしていたのに、参加ができなかった方も多いことと思い、お詫び申し上げます。皆様にご迷惑をお掛けしたにも関わらず、「今年も参加できてとても楽しかったです」「コロナで大変な時に開催してくれてありがとうございます」など、温かいコメントをいただき、感動とともに感謝致しております。来年度も楽しいイベントを開催できるよう努めますので、引き続き宜しくお願い致します。

 

☆化石新聞第7刊☆

2倍楽しめる四賀化石館の鑑賞の仕方5箇条

こんにちは!最近革靴にハマった学芸員の小林です。今回は化石新聞第7刊~2倍楽しめる四賀化石館の鑑賞の仕方5箇条~のご紹介です。歴史オタクの学芸員による、古文書風の書き方でご紹介します。

一、クイズを解きながら鑑賞すべし!

人間は間違えたことや自分で考えたことが記憶に残りやすいと言われています。化石と聞くと、難しい印象を持ってしまう方も多いと思います。まずは、学ぶとか勉強するとかは忘れていただいて、化石館1階にご用意したクイズに挑戦してみて下さい。クイズを解いてみることで、自然と学ぶことが楽しくなって、色々な展示に好奇心を持つことができるようになります!

1階クイズコーナーの一部

1階クイズコーナーの一部

一、想像しながら鑑賞すべし!

整然と並ぶ展示をただ鑑賞するだけだとあまり面白くありません。化石ひとつひとつをよ~く観察してみて下さい。そうすると、その化石の生物が生きた時代が見えてきます。「この化石はどんな時代を生きたのかな?この化石が生きた時代はどんな環境だったのかな?」と想像しながら鑑賞するととても面白いです。例えば、サンゴの化石だったら当時は暖かい海が広がっていたのかな~なんて想像できますよね。その想像が間違っていても大丈夫です。想像しながら見ると実感がわいてきて昔にタイムスリップできます!

 当時の四賀の海の再現(パネルより一部抜粋)

当時の四賀の海の再現(パネルより一部抜粋)

一、体験展示やぬりえをやってみるべし!

学ぶこと、勉強することだけが博物館の魅力ではありません。楽しんでこそ、博物館の良さが分かってきます。化石館では、みなさんに楽しんでもらえる体験展示やぬりえコーナーを用意しております。中でも、クジラの背骨の骨(椎骨)の化石を持ち上げられるコーナー、8種類の絵を用意したぬりえコーナーがとても人気です。本物のクジラの椎骨を持ち上げると時代の重みをズシリと感じられます。ぬりえをすると、芸術性が高められるだけではなく、そこから化石に興味を持つこともできます。体験展示やぬりえコーナーで、お子さんの知育徳育のお手伝いができると思いますのでおすすめです。

ぬりえを楽しむ子供たち

ぬりえを楽しむ子供たち

一、人名や地名が隠れていないか探してみるべし!

化石を鑑賞するからには、何かひとつ覚えて帰りたいものですよね。そこでおすすめするのが、化石の名前に人名や地名が隠れていないか探すことです。ただ眺めるだけだと楽しくありませんが、人名や地名が隠れていないか注目してみると、難しい生物の名前も覚えやすくなります。例えば、シガマッコウクジラ、シナノアロデスムス、ウチムラシロウリガイなどです。シガ、シナノは発掘された場所の地名、ウチムラは発掘された地層(内村層)から来ています。他にも、化石館には人名や地名が入った化石がいくつもあります。みなさんも、人名や地名といった宝探しの旅にスタートしませんか?

四賀地区赤怒田から見つかったアカヌタヒバリガイ

四賀地区赤怒田から見つかったアカヌタヒバリガイ

一、学芸員やスタッフの展示解説を聞いてみるべし!

博物館のスタッフって何だか話しかけにくいオーラが出ていますよね。心配ご無用、化石館はフレンドリーなスタッフが皆様の学びのお手伝いをします。勤務の関係上、ご説明ができかねることもありますが、皆様のためになるお話をします。運が良ければ、シガマッコウジラの発掘に参加した方のお話も聞けるかもしれません。みなさんに解説ができる機会を楽しみにお待ちしています。

シガマッコウクジラ(レプリカ)と握手する学芸員

シガマッコウクジラ(レプリカ)と握手する学芸員

最後に

以上、化石新聞第7刊でした。化石館の楽しみ方は以上に挙げたものに限りません。自分なりの楽しみ方をぜひ見つけてみて下さい。きっと存分に化石館を楽しむことができます!それでは、皆様のご来館をお待ちしております。

☆10月の化石教室「レプリカ作りコース」を開催しました☆

はじめに

こんにちは!鬼滅の刃の映画が観たくてたまらない、化石館学芸員の小林です。先日、10月の化石教室「レプリカ作りコース」を開催しました。

教室の様子

今年はコロナウイルスの感染が収まらない情勢の中での開催となったため、参加者の方々が集まるか不安でしたが、多くの方にご参加いただき、満員御礼での開催となりました。レプリカ作り教室は、化石について勉強するといったことは一旦忘れていただいて、「親子みんなで楽しむ!」をモットーとした講座です。

講師のご紹介~鈴木さゆり先生~

 講師の写真

講座の講師は鈴木さゆり先生に勤めていただきました。鈴木先生は、松本市でデザイナー・イラストレーターとして活躍されている方で、化石館の売店や夏の企画展などでもご尽力いただいている方です。そんなアーティスティックな先生のお話や芸術性に、お子さんも食い入るように講座に参加していました。

石こうでレプリカを作る

講座は、石こうで古生物のレプリカを作る作業から始まりました。この作業が一番難しく大事な作業なので、みなさん全集中常中で行っていました(笑)アンモナイトやサメの歯、貝類など、いくつかの型の中から自分の作りたい型を選び、そこに石こうを流し込んでレプリカを完成させます。

1階展示室でのギャラリートーク

石こうが乾くまでの時間に、化石館の面白講師の特別解説をお聞きいただき、自由見学をしていただきました。小さいお子さんには少し難しいお話だったかもしれませんが、①長野県は昔海だったこと、②化石館にはシガマッコウクジラみたいなとても貴重なお宝がたくさんあること、この2点だけは覚えてくれたら嬉しいです。恥ずかしながら私も、初めて化石館に訪れた小学校6年生まで、化石のことを全く知りませんでした。ですから、遥々化石館に訪れていただいたみなさんには、ぜひとも何かひとつでも学んで帰ってほしいです。

ギャラリートークの様子

   ギャラリートークの様子

完成したレプリカに色を塗る

 ぬりえを塗ったり、シナノアロデスムスを鑑賞したり、それぞれの時間をお楽しみいただき、ついにみなさんのレプリカが出来上がりました。しかし、レプリカ作り教室はこれで終わりではありません。出来上がったレプリカにそれぞれの個性溢れる色を塗っていただき、作品に命を吹き込んでいきます。本物の化石をじっくり観察して本物のように塗る方、竈門炭治郎の隊服の色のように塗るお子さん、鮮やかな色に塗る方など、個性あふれる作品に、職員一同幸せな気持ちにさせてもらいました。

品評会

最後に、出来上がったみなさんの作品を前に並べて、品評会を行いました。整然と並ぶ素晴らしい作品はとても圧巻で、感動しました。プロの先生の好評を聞いている参加者の皆さんはとても嬉しそうでした。講座にご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました。今後も、みなさんに楽しんでいただける施設運営、学びや憩いの機会を提供できるように努力して参りますので、たくさんの方々のご来館をお待ちしております。

品評会の様子

品評会の様子

 

 

 

 

☆化石新聞第6刊☆

はじめに

こんにちは!真田氏が大好きな学芸員の小林です。四賀化石館に来て、真田氏と四賀色々な繋がりがあったことを知ってテンションが上がっています(笑)

アンモナイトの由来

アンモナイトの名前の由来は、ヨーロッパで信じられた神様「アモン神」とギリシャ語で石を表す「lites(アルファベット表記)」から来ています。アモン神の頭にはアンモナイトのようにクルクル巻いた角がついています。その角に似ていることからアンモナイトという名前になったということは、とても興味深いですね。

過去のぬりえ大賞受賞作品のアンモナイト

過去のぬりえ大賞受賞作品のアンモナイト

アンモナイトの進化

実は、アンモナイトはポケモンのように進化したと言われています。アンモナイトの化石をよ~く観察すると、仕切りがあるのが分かります。その仕切りがシンプルなものから、徐々に曲線を描き複雑になっていったと言われています。最もシンプルなものからゴニアタイト、やや複雑なセラタイト、枝葉のように複雑なアンモナイト(狭義のアンモナイト)と進化しました。

アンモナイトのレプリカ

アンモナイトのレプリカ

色々なアンモナイト

アンモナイトのサイズとして、手のひらサイズのものから直径2.5メートルにも及ぶ化石も見つかっています。また、形は、皆さんがなじみのある渦巻状のものだけではなく、棒状のもの、巻き方に規則性がないものも存在します。後者は、異常巻きアンモナイトと言われ、日本で見つかることが多いことから、ニッポ二テスと名付けられた種類もいます。

2階に展示中のアンモナイト

2階に展示中のアンモナイト

アンモナイトの仲間達

アンモナイトは、貝のように見えますが、貝類ではなく頭足類という種類です。今でいえば、イカやタコの仲間です。頭と足が一緒についているため、頭足類と言われています。アンモナイトはイカやタコのご先祖です。殻を使わないため、退化してしまったと考えられます。ここで、豆知識です。イカの中でも殻の名残がある種類がいます。よくお寿司屋さんで目にするコウイカです。コウイカは殻こそないものの、体内に殻の名残である甲羅が残っています。コウイカを見かける機会があったらぜひよくよく観察してみて下さい。

コウイカの甲羅(現生)

コウイカの甲羅(現生)

最後に

以上、アンモナイトについてでした。アンモナイトは残念ながら絶滅してしまいましたが、かわいらしいフォルムで皆さんには人気ですので、化石館に来てゆっくり鑑賞してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

☆松本駅コンコース展示のご案内と講座開催のお知らせ☆

駅コンコース展示のご案内

こんにちは!最近筋トレブーム到来中の学芸員の小林です。毎朝毎晩のプロテイン補給が欠かせません(笑)さて、本日から松本駅のコンコースの一角にて、四賀化石館の展示を行っています。四賀化石館のコンセプトカラーの青を基調とした見やすい展示になっています。現在は高い山々に囲まれた松本盆地ですが、およそ1300万年前は海でした。その証拠として、松本市四賀からはたくさんの海生哺乳類の化石が産出しています。海だった頃の松本を想像しながら展示を鑑賞していただけたら嬉しいです。コロナウイルス感染拡大のため、駅にお出かけの機会は少ないかと思いますが、駅にお立ち寄りの際はぜひご覧ください!
駅コンコース展示

化石教室「レプリカ作りコース」のご案内

続いて、化石教室「レプリカ作りコース」のご案内です。いよいよ10月6日(火)朝9時~電話(0263ー64-3900)にて予約スタートです!詳細は下記をご覧ください。

内容:化石のレプリカ作り(アンモナイトや三葉虫など)、レプリカ色塗り、化石館見学
日時:10月31日(土) 11月28日(土)
   午前の部(9時半~11時半) 午後の部(1時半~3時半)※同内容
定員:各回20名(コロナ対策のため、親子含めて20名の定員です。)
対象:5歳以上(小学生以下保護者同伴)
参加費:1名500円
お願い:①絵具を使いますので、汚れてもよい服でお越しください。
    ②事前にマスク着用などのコロナ対策をしてお越しください。
    ③お飲み物(フタ付きが好ましい)をお持ちください。

大人も楽しめる大人気の講座です。ふるってご参加ください。

 

 

☆9月の化石教室を開催しました☆

はじめに

こんにちは!化石館学芸員の小林です。毎日のお昼ご飯は鳥のむね肉とレタスなのですが、最近とても飽きてきました。何かおすすめの健康食品がありましたら、ぜひ教えて下さい(笑)

化石採集の様子

さて、先日今年度最後の化石採集教室を開催しました。当日は天気が心配されましたが、参加された方々の強運により、午前の部も午後の部も無事採集することができました。雨の次の日の採集は、地層が濡れてしまって化石を見つけるのがとても難しい環境です。しかし、選球眼ならぬ選石眼に優れた参加者様が多く、いい化石がたくさん見つかりました(笑)ペッカムニシキや魚の骨、頭といったレア物を見つけるお子さんも多く、楽しそうに採集をされている姿を見て、私たちも元気とパワーをもらいました!
  ギャラリートーク   採集に熱中するご家族

お詫びと御礼

今年は新型コロナウイルスの流行で、5月と6月の教室を中止にさせていただき、皆様には残念な想いとご迷惑をお掛け致しました。それでも、皆様のご協力のお陰で、7月、8月、9月の日程を無事開催することができました。コロナ禍の中、本当に多くの皆様に参加いただきまして、誠にありがとうございました。来年度も開催する予定ですので、引き続きご愛顧のほど宜しくお願い致します。
 地層見学の様子

最後に

10月、11月は化石教室「レプリカ作りコース」を開催する予定です。詳しくは、新聞や広報まつもと、コチラをご覧ください。